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ロシアでICOのライセンス制が検討されています。中国などICOを全面的に規制する国は少数で多くの国は規制を行い投資家保護などの観点から国益も考えた検討がされています。
ロシアのICOライセンス制検討
ロシアの通産省はICOに関するライセンス制を検討しているという旨の文書を公開しました。(参照:http://regulation.gov.ru/projects#npa=78254)
文書によれば仮想通貨のICOで、トークンを開発・発行するためにはライセンスが必要となる事が述べられています。
ライセンスを取得する為の要件として約1億ルーブル(約2億円)の名目資産を有することや特別に認可された銀行口座を保有することも義務付けられ、ライセンスの有効期限は5年間になるとされています。
その他にもICOのルールを第三者による監査を受けた上で公開すること、例えばコインの買い戻しを保証する為の発行者の義務などを明らかにするべきであること、トークンの発行はロシアルーブルで行われなければならないこと、発行者はトークンを買い戻す分の利益を確保しておかなくてはならないことなども記載されました。
ICOの発行は現状無制限に行う事ができ、投資家から集めた資金の行き先やトークンを投資家が売りたい時に売れない事などの問題が起きておりこのようなライセンス制が導入される事でICO詐欺などが減少する可能性があります。
ここまで明確にICOを規制する為の文書を公開した例は世界でも多くは無い為これに続いて規制の明確化を行う国が増えていくかもしれません。
仮想通貨とライセンス
日本では仮想通貨取引所に対し「仮想通貨交換事業者登録」というライセンス、アメリカニューヨークでは仮想通貨事業者に対し「Bit License」というライセンス制が既に導入されています。
仮想通貨やICOは「有価証券や有価証券の発行である」と捉える動きも各国では出てきており(SEC委員長、ICOは「有価証券の提供」で「法律違反である」と認識)証券を発行する、上場する為に審査が必要な株式などと同様にICOもライセンス制が普通になっていく可能性があります。
ただ、日本の仮想通貨交換事業者登録のように日本でライセンス制が導入されていても海外取引所を利用する日本人も存在しており国境をまたいで利用・交換できる仮想通貨を一国のライセンス制導入でどこまで保護できるのかは不透明な部分があります。
日本では国内へサービスを提供する無免許海外取引所へ警告を出すなどして対応していくとしていますがどこまで効果があるのかは定かではありません。
2018年3月に予定されるG20でドイツやフランスが提唱するように「国際的なルール作り」が仮想通貨には不可欠で、今後の国際協力により仮想通貨の未来は開けてくる可能性があります。
中国が行う海外取引所禁止方針(中国で仮想通貨の規制再強化 中国は仮想通貨取引を海外から遮る)のような厳罰的な措置になるか、ライセンス制などで仮想通貨取引が健全に行われていくようになるかによって仮想通貨の将来は大きく変わっていくと考えます。
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