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2017年8月20日現在、ビットコインの分岐について様々な情報が出ており、混乱が生じております。初心者の方には正直なんの事だかさっぱり分からず不安だけが増大している事だと思います。技術的な事などを無視して「何が問題か」を簡単にご説明させていただければと思います。尚、分かりやすさを最重視するので「厳密な正確さ」や「今後の投資判断」などには向いておりませんのでご了承ください。
ビットコインキャッシュについて各取引所の対応一覧⇒ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)に対する各取引所の対応一覧(随時更新)
事の始まり
問題の発端はビットコインの帳簿であるビットコインブロックチェーンのデータ容量が少なすぎて世界中での取引をさばききれない、という「ブロックサイズ問題」です。
ビットコインは取引をブロックという帳簿に埋め込み、そしてそれにより取引が成立していくというシステムです。ビットコインの取引はデータですのでいくらかのデータサイズを要します。「ブロック」というディスクに「取引」というデータを入れていくイメージです。
ブロックサイズは現在1MBと決められておりますので例えば取引データが一つにつき100KBであれば1MB=1000KB=100KB×10取引で10の取引のみ一つのブロックに入れる事ができます。
またビットコインは一つのブロックを作成する時間が10分と決められているので10分に10の取引しか成立しない事になります。もし10分の間に100の取引が行われたとすれば100-10で90個の取引が10分では成立しない事になります。
これを改善しなければいけない、という事で「どのような解決策が良いのか?」という議論が「ブロックサイズ問題」です。
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SegwitとUASF
様々な提案があり、結果的に支持されだしたのが「Segwit」という「(簡単に言えば)取引データを圧縮する」方法です。例えば100KBの取引データを10KBにすれば1MBのデータ容量でも100個取引を入れられる、という解決策です。
しかし様々な理由から反対意見もあり、なかなかビットコインにSegwitが実装されません。
そこでUASFという半ば強引にSegwitを導入しようという動きが出ました。UASF、ユーザー・アクティベート・ソフト・フォークという方法でビットコインを分裂させ結果的にSegwitを実装してしまおうという動きです。(ビットコインのUASFとは)
この方法だと意見が対立したままビットコインを分岐させるためにビットコインネットワークに多くの混乱が生じます。それは8月1日に行われるとされております。(2017年8月1日とBIP148について<初心者向け>)
ビットコインキャッシュとは
するとUASFに反対する派閥が「ビットコインキャッシュ」を新たにビットコインから誕生させる、と言い出しました。実際ビットコインキャッシュのHPも作成され、簡単な計画書も発表されております。ビットコインキャッシュは「UASH(ユーザーアクティベートハードフォーク)」という案を元に作成されております。
ビットコインキャッシュはブロックのデータサイズ1MBを2MB、そしてゆくゆくはさらに大きくしていくと発表しております。それがユーザーにとって便利で安心だとしております。
つまり、現在のビットコインのブロックチェーンを分岐させ新たなコイン(ブロックサイズを大きくしたビットコイン)がビットコインキャッシュです。この分岐は「ハードフォーク」と言われ、現在のビットコインとは全くの別物として扱われます。対立する訳ではなく平行して存在していくのでビットコイン保有者には問題はありません。
イメージ
ビットコインキャッシュを推進しているのはビットコインABC(BitcoinABC)というチームです。
ビットコインABCとは
ビットコインABCは先ほどのSegwitを実装せずブロックサイズを大きくする事によってビットコインのブロックサイズ問題を解決しようとしているチームです。
ビットコインABCには大手マイニンググループのBITMAINがいて、大手マイナーの支持の元今後の方針が決定されていくと見られます。(BITMAINはSegwit2xをサポートすると表明しております。2017.7.25.現在 参照:Regarding “Bitcoin Cash”, ViaBTC and Bitcoin ABC – blog.bitmain.com)
またこのビットコインABCがサポートするビットコインキャッシュをアメリカの大手仮想通貨取引所のCoinbaseは取り扱わない事を発表しております。(017年7月20日Bitcoin Sc2aling Watch: News & Guides to Navigate the Coming Clash of Code – CoinDeskより)
BitcoinABCについて詳しくはこちら⇒BitcoinABCとは ビットコインキャッシュのノード・クライアント
ニューヨーク合意について
またUASF(Segwitを実装しようとする動き)に対してニューヨークでビットコイン業界関係者(マイナーや取引所など)が集まってその前にSegwitを実装しその後にブロックサイズを2MBに引き上げようという「Segwit2x」という方針の合意がされております。(Segwit2xとは<初心者向け>)
これには日本の取引所bitFlyerも合意を表明しております。
この合意ではビットコインにSegwitが実装された後、2MBへの引き上げが予定されており現在の状況では一旦Segwitが実装されるのが濃厚です。(2017年7月20日11時現在)その場合はUASFは起こらずに混乱は一旦収束するでしょう。
Segwitが実装されればビットコインの利便性は高まるとされており、ブロックサイズ問題解決への糸口になる可能性はあるでしょう。
まとめ
ビットコインは今回の件からも分かるようにまだまだ実験段階の域を出ておりません。革新的なテクノロジーではありますが不安要素はいくつもあります。リスクを抑える為にも、単純に楽しむ為にも仕組みを学んでいただければと思います。
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