ビットコインのマリアビリティ(トランザクション展性)とは

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ビットコインの技術的な話は初心者の方にとってはとても難解で理解しがたいものが多いです。今回はビットコインについて調べていると良く出てくる「マリアビリティ」について初心者の方にも分かりやすく解説をしていきます。

 

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マリアビリティとは

 

マリアビリティという言葉の意味です。「マリアビリティ」の訳は「展性」です。

「展性」という言葉ですが、これもまた馴染みのない言葉です。「展性」を調べると「物質が圧力で破壊されることなく薄く拡げられる性質」という意味だと分かります。

 

トランザクション展性、ビットコインのトランザクションマリアビリティとは、ビットコインのトランザクションの「圧力によって破壊されることなく薄く拡げられる性質」という事です。イメージとしては「トランザクションを変形させられる性質」と言ったところだと思います。

 

具体的にどういうことか以下、説明をしていきます。

 

トランザクションマリアビリティ

 

ビットコインのトランザクションマリアビリティは具体的にどういうことか。そもそもビットコインのトランザクションがどのようなものかを説明します。(トランザクションとはビットコインの取引データのことを指します)

 

ビットコインのトランザクションは「AからBへ1BTC」というデータやその他のデータから構成されます。(詳しい説明はこちら⇒トランザクションの構造とは

 

そしてブロックチェーンに埋め込まれる際にはそれらのデータを「秘密鍵」によって電子署名したり、「ハッシュ」という演算によってデータを数値に置き換えられたりします。

電子署名することで他の人にトランザクションを書きかえられたりできないようにします。

 

しかし、ハッシュ演算はトランザクションの「AからBへ1BTC」という取引部分のみにされるのではなく、その他の部分も含めたトランザクション全体に対して行われます。

 

その為に先ほどの「電子署名」をそのままにトランザクションを展開し、トランザクションの一部を変更して(取引部分以外を変更して)ハッシュしなおしてしまうという事が可能になります。

 

これがトランザクションのマリアビリティです。トランザクションを変形させられてしまうビットコインの課題とも言えるでしょう。(課題、と言ってもこれにより取引がめちゃくちゃになるからビットコインは使えない、という事ではありません。ビットコインの脆弱性といったところでしょうか。)

 

「ハッシュ値を出しなお」した後、本物のトランザクションよりも先にブロックチェーンに埋め込むことで本物のトランザクションは承認されていない状態が続いているように見えてしまいます。二重支払いのような現象が起こってしまいます。

 

まとめ

 

この問題を解決できるのがSegwitという実装でしたが(Segwitとは?(初心者向け))現在ではマイニンググループの拒否などでいまだこの問題は完全には解決しておりません。最近話題になっているビットコインのブロックサイズ問題によるハードフォークの可能性ビットコインハードフォーク問題について<初心者向け>ですが、このようなビットコインの技術的側面の知識があるとより深く情報を読み取ることができて良いかと思います!

 

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