ビットコインの中央管理不在のメリットとリスク

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ビットコインの特徴としてよく挙げられる「中央管理不在」という特徴。これは様々なメリットやデメリットが言われますが、どのようなものがあるのでしょうか。ビットコインの特性と加味してご説明させていただければと思います。

 

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ビットコインのシステム

 

ビットコインのシステムはP2Pネットワークと呼ばれる個々の端末がそれぞれ結ばれて全体が繋がっているという「分散型」のシステムが採用されております。(P2Pネットワークについてはこちら⇒P2Pネットワークとは

このネットワークでは通常のインターネットサービスのようにあるサーバーがネットを管理して、何か行動を起こす時にそのサーバーに問い合わせて、それから返答をもらうようなシステムではなく、それぞれが同じ情報を共有している「中央管理不在」のシステムになっております。

 

このようなシステムを採用していますので現行通貨のように発行する主体である国や銀行のような中央管理者は存在しません。またその取引は参加者皆で不正が無いかチェックをするので取引を監視する第三者も不在なのです。

 

中央管理不在のメリット

 

中央管理が不在のメリットはどのようなものがあるでしょうか。まずは発行する主体がいないことのメリットです。

発行主体がいない、という事はその「発行主体自体がもつリスクに左右されない」事が挙げられます。発行主体自体がもつリスクというのはその発行主体の信用が失われる事(倒産、情勢不安などにより)・規制が行われる事・攻撃を受けてしまう事です。

 

いずれの場合でもその中央管理されている通貨を利用する者にとっては防ぎようがありません。その中央管理者がいることによっての恩恵を受けているので当たり前の事なのですが現行通貨では選択肢が他にない(国の通貨しか利用できなかったり)場合が多くてそれは現行通貨のような中央管理者を選択しているというよりはそれ以外に利用できないという場合がほとんどです。

 

ですので中央管理者が不在という事によるメリットの一つとして中央管理者のリスクに左右されないという事が挙げられます。

 

また、中央管理者不在のメリットは「余計なコストがかからない」という事も挙げることができます。コストは料金・労力・時間の3つがあります。

料金は手数料がかからないということでコスト削減になります。これは中央管理者が不在というかビットコインのシステムによるところが大きくあるのですが、海外送金など、グローバルに支払うなかでの手数料がかなり削減できます。

現行通貨との比較はこちら⇒ビットコインと日本円の振込み手数料比較しました

 

次に労力がかからないというメリットです。労力がかからないというのはビットコインアドレスを取得してビットコインを実際に入金する為の労力はほとんどかかりません。銀行口座のように保管、入金、出金ができるので銀行口座と比較されることが多いビットコインアドレス(ビットコイン口座)ですが、「本人確認が不要」「印鑑が不要」「書類提出が不要」「窓口に行くのが不要」ですのでかなりの労力は削減されます。

 

最後に時間です。ビットコインアドレスを取得するのには時間がほとんどかかりません。ビットコインアドレスを簡単に取得できるので時間は銀行口座に比べればはるかに短いものです。また、ビットコインを送金する場合は365日24時間利用できること、そして特に海外送金する際にはかかっても1時間程で送金できるので時間というコストはかなり削減できる事になります。

 

中央管理者がいない事は以上のようなメリットがあるのです。

 

 
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中央管理者不在のリスク

 

続いて中央管理者不在のリスクはどのようなものがあるのでしょうか。中央管理者不在だから、というよりはここではビットコインにおける中央管理者不在のリスクを述べていきたいと思います。

 

まずは管理する者がいないと間違えが起きた時には送信を取り消すことができなくなります。管理者の元で送金を行う時にはそのようなリスクの為にも仲介役がいて、対処をしてくれる存在がいます。その為の手数料であるとも言えます。ビットコインではそのような存在がいない為に基本的に誤って送信してしまった場合には取り消すことができません。

 

次にビットコインでは発行数が決められており、価格を調整する事ができないと言われております。発行主体が存在する場合では通貨の発行量を調整することにより価格を調整することがあります。インフレやデフレのリスクを抑える事ができるのです。しかし、ビットコインは発行数が一定の割合で発行されることが決まっており、インフレにはなりにくいのですがデフレを阻止することは基本的にはできません。ですので経済学者の中には通貨として成り立たないという指摘をする方もいます。

 

最後に中央管理者不在のリスクとしては意思決定が難しいという事のリスクが考えられます。ビットコインのシステムが時代の変化と共に不都合が生じてしまい、システム自体を変える際には中央の意思だけでシステム変更をすることができません。事実、2016年11月現在にビットコインの課題として挙げられていますスケーラビリティ問題(詳しくはこちら⇒ビットコインのスケーラビリティ問題とは)ではビットコインコア開発者やマイニング団体の多数決で次の方針が決められていく為に最適解が得られない可能性があります。もちろん最適解とはなんなのか、ということも言えますが、それぞれに思惑がありビットコインが普及することよりも自分達が得をする方向にもっていく人達は必ず存在するのでうまくいくかどうかは正直誰にもわかりません。

 

中央管理者不在には以上のようなリスクは付きまといます。

 

まとめ

 

中央管理者不在のメリットとリスクを挙げていきましたが、どちらにも様々な側面からの見方がありますので一概にこれはこうだと決めつけることはできません。今回紹介したのはその一例にすぎません。ですがこのような意見を聞いてどのように考えるのか。その考える事こそがビットコインを取り扱っていくのに必要なリスク対策に繋がっていきます。ビットコインは分散型システムで個人責任で個人が銀行そのものになります。ですので便利な反面、自己責任は付きまとうものです。大切なことは自身でリスクを管理していくことだと思います。

ビットコインに少しでも興味のある方は情報収集、そして実際に体験する。これが大切だと感じます。

 

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