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2017年10月21日にビットコインの価格が1BTC=70万円になりました。これはバブルなのか、何がビットコインや仮想通貨に起きているのか、初心者の方にも分かりやすく解説をしていきます。
ビットコインが70万円へ
ビットコインが1BTC当たり70万円に到達しました。
(画像元:https://bitflyer.jp/ex/Price)
これはビットコインが2009年に始動し始めてからの最高額となります。2017年に入ってからはそれまでの最高額を何度も更新しております。
(BTC/USD全期間チャート 画像元:ビットコインドルの市場価格 – Blockchain:USDへBTC)
ビットコインの価格が2017年より上昇したのは仮想通貨の全体的な注目度の上昇もありますが、現在(2017.10.21.)の価格上昇は分裂騒動(8月・11月のビットコイン分裂騒動)報道などによる加熱、2017年に入ってからの仮想通貨長者(仮想通貨投資で儲けた人)の露出、10月25日に誕生すると言われるビットコインゴールドの付与などが挙げられます。
11月の分裂騒動についてはこちら、ビットコインゴールドについて詳しくはこちらをご参照いただきたいのですが、ここまで価格が上昇すると市場にも若干緊張が走ります。
急激な価格の上昇はバブルを彷彿とさせ、いつか突然バブルが崩壊して価格が急落するのではないかと思わせます。
ビットコインの価格については急激な上昇の度に私も記事を書いていましたが、ここまでの急激な上昇は予期しておりませんでした。長く、ゆっくりと上昇していくと思っておりました。
ビットコインがバブルで終わるのか、と言えばそうではないと私は考えておりますがさすがに現在の価格では驚きを隠せないのも事実です。ですのでビットコインを追いかけてきた一人としてこの価格に対しての個人的な意見を述べさせていただければと思います。
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懸念点
取引の中心が日本
現在のビットコイン取引の中心は日本です。50%以上のビットコイン取引が日本円で行われています。
(画像元:https://www.cryptocompare.com/coins/btc/analysis/JPY?type=Currencies&period=ALL)
これはつまりビットコインの価格を押し上げているのは日本という事になり、日本でのビットコイン需要の高まりを見せています。
日本でのビットコイン需要とは何か、それは「決済」ではなく「投資」である事が言えます。何故なら日本人でビットコインを主に決済で利用する人は限りなく少数派であるからです。
ビットコインは決済システムですので決済以外の用途は限りなく少ないです。ビットコインシステムを利用した独自トークンの発行などもできますがそのトークンも機能は「決済」です。
日本では日本円が安定しているので基本的には価格変動率の高いビットコインを利用する必要がありません。また日本のキャッシュレス決済は経済産業省の発表(http://www.soumu.go.jp/main_content/000451965.pdf)によれば約19%となっておりキャッシュレス決済であるビットコインを利用したい動機も限られている事が分かります。
つまり現在のビットコイン価格は「投資」需要という事で「今後上がるだろう」という思いの元高まっていると言えます。
ユースケースが少な過ぎる
ビットコインは現在ではユースケースがほとんどありません。クレジットカードのような手数料が事業者にかからない事、個人情報を必要としない事、地理的な場所を問わず一定の安価な手数料で送金できる事がメリットとして挙げられますがそれらを利用して「ビットコインでなくてはいけない」ケースはほぼ見当たりません。
ビットコイン決済が国内で導入されていますがそれは基本的に対訪日外国人をターゲットにしたものである事、また決済だけではビットコインの利用普及は進みません。詳しくはこちらビットコイン決済とは <導入はビットコインの普及に繋がるか>で述べていますが税制の整備が進んでいない事からどのような事態に発展していくかは未だ分かりません。
ICOに関してもビットコインよりもイーサリアムの方がトークンを作成する、操るのがビットコインよりも幅広いという事もあり、やはりビットコインのユースケースは見つかっていないのが現状です。
このような事から現在のビットコイン価格は「今後上がるだろう」需要の高まりの結果でこれは一つのきっかけで崩れる可能性が高いと思います。
仮想通貨と価格
仮想通貨では価格が先行してしまうとその仮想通貨の実用性を忘れてしまう事が良く起こります。先ほど挙げたイーサリアムにしても「世界のコンピューター」を目指してはいるものの、開発者もまだ完成とは考えておらず未発展です。それは4段階アップデートの3段階目が始まったばかりという事からも分かります。(参考:イーサリアムの4段階ハードフォークの概要 <初心者向け>)
イーサリアムについてはこちらイーサリアム(Ethereum)専門ページで解説をしておりますのでご参考にしていただければと思います。
仮想通貨の価格は利用したい人の需要に見合っていなければ適正価格とは言えず、「上がるだろう」という需要では限界があります。それは株式でもインターネットバブルでも17世紀オランダのチューリップバブルでも同様で歴史では必ず崩壊が待っています。
仮想通貨はテクノロジーなので価格上昇とともにテクノロジーが忘れられる傾向にありますので必ずこの事は頭に入れておかなくてはなりません。
仮想通貨の今後
とは言え、ビットコインやイーサリアムが全くの無価値かと言えばそうではありません。ビットコインは他には無い平等なユーザー間決済という特徴を持っています。クレジットカード・銀行口座などを作成する際の審査が無く人々は資産を保有できますし遠くへ送金する事ができます。
イーサリアムも分散型でアプリケーションを作成するプラットホームでは他の追随を許しません。開発者の多さやユーザー数、通貨機能をもつプラットホームでは最も注目されています。
このような特徴は価値があると思われますが結局はユースケースがあってこその価値になります。ユースケースがはっきりとしてくるまではどのような仮想通貨の価格高騰も「上がるだろう」の需要にしか過ぎず、投資局面では慎重になるのが良いでしょう。
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