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2018年1月16日から17日の明け方(日本時間)にかけてビットコイン並びに仮想通貨の価格が大きく下落しています。中国では仮想通貨の規制が強化される可能性も多くのメディアでは報じられており、世界的な規制の噂と共に仮想通貨市場は大きく混乱しています。今回の件について初心者の方にも分かりやすく解説をしていきます。
ビットコイン・仮想通貨の大暴落
2018年1月17日の明け方にビットコインの価格が大暴落し、16日に約170万円までの高値を付けていた価格が一時約100万円にまで下落しました。17日8時には約127万円まで戻していますが現在でも前日比約25%の下落を記録しています。
それと同時にビットコイン以外の仮想通貨も軒並み価格が下落しています。coincheck取り扱い銘柄の全てが30%前後の下落を記録しており、仮想通貨市場全体から資金が大きく抜けている事が分かります。
価格変動率の大きな仮想通貨市場でもここまでの下落は珍しく、2017年末の上昇を続けていた仮想通貨市場が2018年に入り前年とは異なる様相を呈しています。仮想通貨市場ではこのような大暴落は珍しいものの、過去には幾度も起きています。取引所のハッキング被害や国家による規制などは特に大きな下落を生みやすいので注意して情報を収集する事が必要です。
中国で仮想通貨取引を規制か
1月16日に中国で当局が仮想通貨取引を規制する可能性がある事が多く報じられています。中国の人民銀行(PBOC)はビットコインのウォレットサービス(仮想通貨の財布提供サービス)や相対取引についても禁止する必要があると政府に要請した事が明らかになっています。(https://www.reuters.com/article/us-china-bitcoin/pboc-official-says-chinas-centralized-virtual-currency-trade-needs-to-end-source-idUSKBN1F50FZ)
中国の人民銀行は仮想通貨による資金調達「ICO」を禁止、そして人民元による仮想通貨取引所の仮想通貨交換を禁止していました。その為中国では仮想通貨取引所は米ドルなどの通貨で仮想通貨を売買できるサービスを提供する事や、直接(取引所を介さず)仮想通貨を売買する事で仮想通貨の購入などが中国では行われていました。
そこで今回ウォレットサービスや相対取引に規制を行う事で仮想通貨を中国から締め出す事を行い、「実態経済と関係の無い疑似金融イノベーションは支持しない」事を表明しています。
また中国で提供されるクローズドな国内や海外のウォレットアプリやサイトをブロックし、認可されるウォレットの提供をすべきだともしています。
中国のマイニング規制がささやかれる中でこのような仮想通貨規制強化の話が出てきており中国では本格的に仮想通貨が国を通さずして利用できなくなる可能性があり、仮想通貨に入っていた資金が逃げていく可能性があります。
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世界的な規制
このような中国の規制態度は何も世界では珍しい事では無くなっています。1月15日にはドイツの中央銀行は「仮想通貨の規制は世界的にルールをつくるべきである」(https://www.reuters.com/article/us-bitcoin-regulations-germany/any-rule-on-bitcoin-must-be-global-germanys-central-bank-says-idUSKBN1F420E?il=0)と発言をして各国に世界的な規制を呼び掛けています。
仮想通貨が世界共通の通貨(どこでも同じように利用できる通貨)という特性を持っている為にどこかの国で規制を行ってもインターネットなどを通じて仮想通貨を容易に入手・送付できてしまう事や匿名取引が可能な仮想通貨はテロ資金や資金洗浄などに利用できてしまう為、仮想通貨取り扱いルールは国際協力の元作成していく必要があります。
このドイツ中央銀行の発言と同時期にフランスでも仮想通貨規制を考案していくワーキンググループが作成されており、アジアだけではなく多くの国が仮想通貨のルール作りを急いでいます。(参考:ドイツ中央銀行「仮想通貨の国際的なルール作りへ」 フランスでは規制ワーキンググループも)
中国の規制は世界の中でも特に強いものですが今後世界的に禁止される仮想通貨が出てきてもおかしくない状況にはあります。高い取引量を誇るアメリカ・日本・韓国・ヨーロッパで強い規制が発せられる事は特に市場が混乱する事になりかねませんので注意しておくと良いでしょう。
ただ、どのような規制があったとしてもビットコインや仮想通貨のテクノロジーが無くなる訳ではありません。仮想通貨にしか成し得ないものがどこにあるのか、そしてそれは多くの人を幸せにするのかを考えていく事も仮想通貨を楽しむ方法の一つです。例え革新テクノロジーであってもバブルを生んでしまい、崩壊後多くの人が苦しむのであれば膨らむ前に規制する事は正しいとも言えます。
「世界的なルール」という議論まで持ち出したビットコインの誕生は世界を変えるきっかけに既になっていると考えます。
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