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2018年1月26日に仮想通貨NEM(XEM)を流出したとして業務改善命令を受けていた仮想通貨取引所coincheck(コインチェック)が金融庁に対し業務改善命令に関わる報告書を提出した事を発表しました。
業務改善命令に関わる報告書提出
2018年1月26日に仮想通貨NEM(XEM)を流出したとして同年1月29日に業務改善命令(coincehck(コインチェック)NEM流出事件で行政処分)を受けていた仮想通貨取引所coincheck(コインチェック)が金融庁に対し業務改善命令に関わる報告書を提出した事を発表しました。
報告書内容はcoinchefckの公式発表(http://corporate.coincheck.com/2018/02/13/39.html)によれば
業務改善命令において指摘されておりました、
(1)本事案の事実関係及び原因の究明 、
(2)顧客への適切な対応、
(3)システム管理態勢にかかる経営管理態勢の強化及び責任の所在の明確化、
(4)実効性あるシステムリスク管理態勢の構築及び再発防止策の策定、などについて
報告書を提出したとしています。同日に行われた会見では取締役の大塚雄介氏が記者に説明をしましたが補償金額である約460億円(5億2,300万XEM×約88円の補償)は用意されているものの、明確な流出資金の顧客補償の時期については明らかにしませんでした。
また事業継続・金融庁の仮想通貨交換事業者登録取得は継続して目指すとしています。(現在coincheckは登録はされておらず「みなし業者」として事業運営をしています。)
日本円の出金を再開
流出発覚後2月11日15時まで停止していた日本円の出金処理を2月13日に再開しました。流出後から11日までの日本円出金金額は約401億円にのぼると公式発表(http://corporate.coincheck.com/2018/02/13/40.html)では明らかになっています。
その他の停止中サービス再開の目途は2018年2月14日現在立っていません。
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仮想通貨投機熱と危険性
coincheckからの日本円出金額401億円やNEM(XEM)の流出顧客数が26万人であったこと(http://corporate.coincheck.com/2018/01/28/30.html)などから仮想通貨の投機熱が高まっている事が分かります。
仮想通貨が2017年末から2018年初頭にかけて値上がりしていった事で仮想通貨の価格がどこまでも上がるのではないかと投機熱は加速していきました。株式の個人投資家が2016年に約5000万人(参照:http://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/examination/nlsgeu000002ini6-att/j-bunpu2016.pdf)であった事から比べれば数字は小さいものですが、NEMという一つの通貨で一つの取引所の数字として見れば大きなものである事が分かります。
社会にいかに仮想通貨が入り込んでいるかを示す一つの数字と言えるでしょう。
しかし、仮想通貨が浸透してきた事と仮想通貨事業の安全性が確立されてきた事とは別の事であると今回の件は教えてくれています。仮想通貨が元々ここまで広がっていったのは仮想通貨自体のシステムが安全性を確立していった事が要因としてあります。仮想通貨を利用すれば安全に資産を国境を超えて転送できる事でインターネットが普及した社会に更なる衝撃を与えるものであると言えます。そして資金が集中し仮想通貨の価格上昇が起こりました。
だからこそ仮想通貨取引所を筆頭に仮想通貨事業はハッカーなどの標的になっています。仮想通貨取引所は仮想通貨のシステムを利用しているわけではなく従来のシステムで安全性を確保としています。その為どこかに脆弱性があればハッカーによって億単位の資産流出を許してしまうのです。
仮想通貨事業者はベンチャー企業が多く、経験が浅い事などからもハッカーは日々攻撃を狙っています。その証拠に仮想通貨流出事件は後を絶ちません。(2018年2月に新たな多額流出事件も発生しました⇒イタリア取引所で約220億円の仮想通貨流出 仮想通貨と中央管理プラットホーム)
もちろんこのような背景から仮想通貨事業者はセキュリティに力を入れているので全ての事業者が脆弱なわけではありません。ただし仮想通貨の投機熱の高まりで資産上昇から事業者の急激な業務増加などで不安定な時期になっているいると言えるでしょう。
まだまだこれからも続いていく仮想通貨を取り扱っていく際は将来性があると同時に不安定な時期でもある事を視野に入れて付き合っていくのが良いと思われます。
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