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ビットコインはインターネットでは主流の対サーバーのやり取りではなく、P2Pネットワーク(peer-to-peerネットワーク)でやり取りされます。「対サーバー=対中央管理」に対し、「P2Pネットワーク=分散型」です。つまりこれがビットコインの中央管理のないネットワークを構成する一要因という事です。
P2Pネットワークについて、初心者にもわかりやすく解説をさせていただきたいと思います。
P2Pネットワークとは
P2Pネットワークを、非常に簡単に言うと「端末同士が直接やり取りするネットワーク」となります。
通常のやり取りは簡単に図示すると
こうなります。
それに対し、P2Pは上図の「サーバー」部分がありません。
P2Pネットワークだと従来型ネットワークより「攻撃を受けにくい」というメリットがあります。
従来型ネットワークでは上図の「サーバー」にウイルスは攻撃を仕掛けます。サーバーに侵食してしまえば全てを網羅できるからです。しかし、サーバーのないネットワークでは全てを管理する場所が存在しないので攻撃をする対象が無いのです。
P2Pネットワークのイメージ
つまり、攻撃をするには端末に直接攻撃をするしかないということなのです。
ただし、P2Pネットワークにもデメリットはあります。サーバーがいないので管理が困難になる、ということです。サーバーで一括管理をしていれば不正に対して「NO」を突き付けられます。しかし端末間のやりとりでは不正が見えにくいのです。
このように、P2Pネットワークとは中央管理するサーバー無しに動くネットワークシステムです。インターネットで何か情報を得ようとした際、検索エンジンからその検索を始めるのが一般的です。基本的に情報はサーバーによって管理されており、あるページを読みたい時は「そのページを読みたい」とサーバーに問い合わせをして、その問い合わせを受けたサーバーが「このページを渡します」といって皆さんの目に入ることになります。
つまり、サーバーが中央管理をして、それに多くの端末が接続することにより成り立ちます。
しかし、P2Pネットワークでは中央管理をするサーバーはいません。皆が対等な情報を持ち合わせます。ビットコインで言うと「ブロックチェーン」という取引台帳のようなものを皆が持っております。皆がほぼ同じ取引台帳を持ち、皆が全員に発信できるような環境になっています。ですので、全世界に取引が公開される仕組みになっており、これもまたビットコインシステムにおいて不正を防ぐ一つの要因として働いております。
P2Pネットワークに参加する時
P2Pネットワークに参加する時はいきなり「参加しました!」と宣言して皆に知らせるわけではありません。そもそもP2Pネットワークで全員が同じ情報を持っているからと言って皆が皆に接続されているわけではありません。一つの参加者(ノード)はいくつかの参加者に繋がっています。そしてその繋がれた参加者も他のいくつかの参加者に繋がっています。そのように伝播する形で皆が同じ情報を共有していくのです。
イメージ↓
ですので新しく参加をする際は誰かに参加したことを知らせなければなりません。ビットコインのP2Pネットワークシステムでは参加したことをまず誰かに知らせるところから始まります。技術的な事は知らなくても平気ですのでイメ―ジでとらえていただければいいのですが、ランダムにどこかの既に参加している参加者に自分がしたことを伝えます。すると相手から返信があり、接続が確立されます。すると接続してくれた参加者は隣接した他の参加者に「参加者が来たよ」と教え、更にその参加者が他の参加者に教え・・・という順に広がっていくのです。
一旦接続を解除すると以前接続してくれていた参加者を記憶していればそこに接続を試みます。その参加者がオフになっていたりして接続がかなわなければ再度新たな接続してくれる参加者を探します。このようにして分散型ネットワークであるP2Pネットワークは広がっていくのです。
P2Pネットワークである事の利点
この分散型のネットワークの利点は「どこか一つが攻撃されてもすぐに復元できる」という事です。中央管理であるサーバー型の場合はもしサーバーが攻撃されて情報が消えてしまったとするともちろんバックアップがあるので完全になくなる事はないと思いますが、復元に時間と労力を要します。しかし、分散型であるP2Pネットワークでは、それぞれが同じ情報を持っているので、ある参加者が攻撃されてデータが完全に消去されてしまったとしても、一番最初に参加した上記の方法でまた他の参加者を見つけ出してデータをもらえばそれで終了です。
つまり、全ての参加者を一斉に攻撃して全てのデータを壊すという事実上不可能な攻撃を仕掛けない限り、ブロックチェーンというビットコインの取引台帳は生き続けるのです。これがビットコインの堅牢性の一つとして素晴らしい技術と言われております。この一つ壊してもすぐに再生するシステムは「SF小説に出てくるエイリアンのようだ」なんてことも言われたりします。「本体」という概念が無いので全てが末端で構成されていてかつ繋がっている為、手足を射撃してもすぐに修復するエイリアン・・・という事です笑
まとめ
P2Pネットワークという技術は以前からありましたが、セキュリティ上不安なものが多くあまり有用には利用されてきませんでした。しかし、それを通貨という最もセキュリティが重視される媒体においてセキュリティ面をクリアしてできているのがビットコインです。少しだけでもビットコインの凄さがご理解いただければ幸いです。
ビットコインは単なる投資商品ではありません。将来の世の中の在り方を大きく変える可能性のある画期的システムです。調べるだけでも面白いので是非興味のある方は情報収集してみてください!
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