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今回は前回の続きです!
「ブロックチェーンをちょっと詳しく②」です!
まだ前回記事をお読みではない方はこちらへ↓
目次
- ブロックチェーンについて(前回記事)
- ビットコインのブロックチェーン~ブロック作成~(前回記事)
- ビットコインのブロックチェーン~チェーン作成~
- 報酬のもらい方
- まとめ
3 ビットコインのブロックチェーン~チェーン作成~
さて、前回記事では「ブロックチェーンとは何か」「ビットコインのブロックチェーンにおいてのブロック作成の仕組み」をご説明させていただきました。
続いて「チェーン」が作成される仕組みをご説明させていただきます。
前回、
・ブロックには取引記録(トランザクション)が次々と書き込まれる
・トランザクションの内容は「誰から誰にどのくらい送られたか」
・10分で「書き込み終了」となる
とご説明させていただきました。
そして「10分経ったのちにブロック作成」が終了する。
と言いました。
実はまだブロックが作成されただけで、「ブロックが完成した」わけではありません。
どういうことか具体的に以下、ご説明させていただきます。
ブロックに次から次へと取引記録が書き込まれていき10分経ったところでそのブロックには何も書き込めない状態になります。
すると次は
その「ブロックに書き込まれた取引記録」に不正が無いかどうかの精査が始まるのです。
それを行うのが「マイナー」と呼ばれる「採掘(マイニング)」を行う人です。
(マイニングについて詳しくはこちら↓
マイニングには誰でも参加可能です。
この「精査」の具体的な内容は「計算」によって行われます。
というのもビットコインの口座を作成する際に必ず2種類の「鍵」が渡されます。
「公開鍵」「秘密鍵」と呼ばれるものです。
ここではさらに話がややこしくなるので詳しくは説明しませんが(詳しくはこちら→公開鍵と秘密鍵)
「公開鍵」から作られたビットコインアドレスという27~34文字の文字列を使いビットコインの送金を行います。
その際にビットコインアドレスに「秘密鍵」を使い、電子署名をすることによって第三者がそのビットコインを盗むことができなくするのです。
このような仕組みによって取引記録は作成されていくので、精査をする際はその電子署名が正当に行われている事や改ざんされていないかの計算をパソコンが行うのです。
ただし、先ほど「マイニングは誰でも参加可能」と言いましたが、約1兆円もの時価総額になったビットコインにおいてはマイニング競争がとても激しい為、一個人のパソコンでは勝つことが不可能になってしまいました。
(「勝つ」というのはマイニング(精査)は早く行わなくてはいけないのでスピードについていけない、ということです)
それによりマイニングをできる事が権力になり得る事態(中央集権化)が起きてしまうのではないかという議論がビットコインではよくされます。
(それを解決する為に、新技術をつかったブロックチェーン等も開発されております)
話が少しそれましたが、精査が終わると同時に
「その精査が正しいものだったかどうか」
がさらにマイナーたちによって計算されていきます。
そして「全て正しい取引記録です」と認められたときに、そのブロックは完成します。
それと同時にその精査(マイニング)に最も貢献したマイナーが選ばれ、マイナーは次のブロック作成の権限を得ます。
この「最も仕事をしたマイナーが権限を得る」というシステムは
「プルーフ・オブ・ワーク(PoW)」と呼ばれます。
詳しくはこちら→プルーフ・オブ・ワークとはで説明させていただいておりますが、このシステムは人間の欲を考えて作られたシステムで筆者は結構好きです(どうでもいいですね笑)
プルーフ・オブ・ワークというシステムでは
「最も仕事をしたマイナーが権限を得る」
というものです。
権限を得たマイナーは「報酬」が与えられます。
最も皆に貢献すること、不正を取り締まること、によって「報酬」がもらえるのです。
なので「報酬」目的であってもどんな目的であっても「良い事」をしなければ「報酬」をもらえません。
資本主義的発想でビットコインは作られているのです。
ちなみに「報酬」は現在12.5BTCです。4年毎に「半減期」というものが来て報酬は半分になっていきます。(21万ブロック作成ごとに半分に減ります。1ブロック作成は10分かかるので約4年です。)
さて、「ブロックが完成」し、「最も貢献したマイナーが決定」すると次の「新ブロック作成」に移ります。
その際に「チェーン」なるものが生まれます。
新たなブロックを作成する際には
「一個前のブロック」の一部が
「新しいブロック」の作成に使われます。
これがブロック「チェーン」と言われるゆえんになります。
この
「直前のブロック」の一部を使って
「新たなブロック」を作成
する技術によって、もし過去のブロックを改ざんしようとするとその後に連なる全てのブロックの値を改ざんしなくてはならなくなってしまいます。
この技術もブロックチェーン、ビットコインを不正から守る強固なシステムの一つになっております。
ブロックチェーンの「チェーン」とはこの技術により
「連なって」見える
からそう呼ばれているのです。
さらに先ほどの私が「精査」と呼んだ「マイニング」が終了してブロックが完成しました。
するとそのブロックは全世界のネットワークに同じものが書き込まれます。
これが最初にご説明させていただいたビットコインの
「開かれたネットワーク」
の仕組みです。
この「全員に同じものが書き込まれる」ことにより、例えこの世のパソコンがとてつもない攻撃を食らったとしても一つでもその完成したブロックの記録がどこかのパソコンのネットワーク上にあればビットコインは失われないのです。
これもビットコインが「消失」しない強固なシステムにある、と言われる理由の一つになっているのです。
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4 報酬のもらい方
次に新しいブロックを作ることを許された「マイナー」の「報酬」の受け取り方です。
実際、「報酬」が空から降ってくるわけではありません。
「報酬」は新しいブロックに「取引記録を書き込む権限を与えられる」ことによって受け取ることができます。
つまりどういうことかというと
「権限をもらったマイナー」がAさんだとしましょう。
新しいブロックを作成する時、そのブロックの一番最初の部分に
「12.5BTCをAさんのビットコインアドレスへ送金」
と書く権限が与えられるのです。
これによってマイナーは報酬を受け取ることができます。
なのでよくビットコインと金(きん)は「採掘する」点で似ていると言われます。
ですがシステムを良く調べると少し違うことが分かります。(ビットコインは人工的に作られたものなので当たり前ですが笑)
また、金と似た部分で発行量(採掘量)に限度があるということもしばしば挙げられます。
この、発行限度があるというシステム(ビットコインは2100万BTCが上限)では発行上限に達すると
「マイニングを行う人がいなくなるのではないか?」
という話が良く出ます。
これは色々な見方がありますが私はマイニングをする人がいなくなるとは思えません。
その理由としては
「企業(やビットコインが無くなってしまっては困る人)がマイニングをする」
というものが一番大きいです。
何故かというと今、企業がビットコインのブロックチェーンを利用することで新たなサービスを生み出す動きがあります。
例えばソフトバンクの寄付金事業です。
詳しくは長くなるので書きませんが、ブロックチェーンの履歴公開技術を利用して
「自分の寄付金がどこでどう使われたかを閲覧できるサービス」
を開発しているのです。(ソフトバンクの利用するブロックチェーンはイーサリアムブロックチェーンです。)(イーサリアムについてはこちら→イーサリアムとは)
このように既存のブロックチェーンを利用してサービスを行う動きが活発になっております。なので将来はビットコインも無くなってしまうと困る会社や団体が出てくるのではないかと予想しております。
5 まとめ
ちょっと長くなってしまいました。
もっとあっさりと書くつもりだったのですが書き出したら止まらなくなってしまい脱線も結構してしまいました。すみません笑
何が言いたかったかというと「ブロックチェーン」の仕組みを知れば知るほど「ブロックチェーンって凄い事がわかるんです」という事でした。
第三者機関が無くても以上のように皆で管理するシステムによってビットコインは開始された2009年以来7年間攻撃を受けたことがありません。
これが8年、9年と続けば続くほどその技術の信頼度は高まって色んな方が注目しだして、それによって皆がビットコインやブロックチェーンを知り、より良いサービスが作られていき、より自由な世界が作られていくと思います。
今後も引き続き研究してこちらで発信していければと思います。
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「ビットコインのマイナーがいなくなるのでは?」のところについてなのですが、企業がブロックチェーンを利用するからマイニングは続く例として、イーサリアム上のサービスをあげられていますが、
ビットコイン上でもいろんなサービスが立ち上がるからビットコインのマイニング需要はなくならないということでしょうか。
あるいは、マイナー事業ははビットコイン、イーサリアムに限らず様々なブロックチェーンのマイニングを行うから、マイナーはいなくならないということでしょうか。
>がひゅー様
コメントいただき誠に有難う御座います。
該当部分ではがひゅー様のおっしゃる通り「ビットコイン上でもいろんなサービスが立ち上がるからビットコインのマイニング需要はなくならない」という意味で書きました。
また補足ですがもし発行時までビットコインが利用されていた場合、ビットコインの取引がかなり増えている事が想定されます。そうなれば手数料は増えます。そのインセンティブを元に今の形態ではないマイニング団体が生じるなどの現象が起こると思います。しかし、これは「ビットコインの限界」に関わる問題で想定の域を出ません。ご参考程度にお読みいただければと思います。
少し曖昧な回答になってしまい申し訳ございません。
ご返答ありがとうございます。
オンチェーンでトランザクションを捌こうとすると結局どこかでブロックサイズとインセンティブに無理があるんだろうなあと、なんとなくですが感じています。
スケール問題、ブロックチェーンについて、リンクが丁寧に貼ってあったので学びやすかったです。ありがとうございました!
>がひゅー様
ブロックサイズとインセンティブについては確かにビットコインの今後の課題ですね。
ご参考になれたようで幸いです!今後とも宜しくお願い致します!
あまりにもわかりやすいので最初から拝見させていただいています!
続きが非常に長いですがとても楽しく読めるのですごくありがたいです!!
>グラっち様
コメントいただき誠に有難う御座います!
仕組みの話は長くなってしまいがちなのでもっと簡潔に分かりやすく解説できるよう頑張ります!今後とも宜しくお願い致します!
ありがとうございます!イーサリアムやスマートコントラクトに非常に興味が出てきているので、もし余裕があればそこらへんもレクチャー頂けるとうれしいです!
>グラっち様
余裕があればそちらの方の解説も行っていきますので宜しくお願い致します!