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ビットコインは発行主体がありません。あらかじめ決められた発行量が10分おきに発行されていきます。これはナカモトサトシ氏(人物又は組織)が発表した論文に基づくもので現在は設計書通りに進められております。ビットコインが発行量が決められているという事で経済問題の「デフレ」になる、という懸念があります。これについて分かりやすく解説させていただきます。
ビットコインとデフレ
ビットコインは発行量が決められており、2140年ごろに2100万ビットコインが発行されることで全ビットコインの発行が終了することが決められております。(参考はこちら⇒ビットコインの発行数は決まっている)
現行通貨のようにいくらでも国が発行できることにより、貨幣の価値が下がって紙幣が紙くず同然になってしまう「インフレーション」がビットコインには起こり得ません。その代わりにビットコインが発行されない事により、ビットコインの価値が高まってしまい皆がビットコインを貯蓄して消費しない「デフレーション」が起きてしまうという事になる可能性があります。
ビットコインに懐疑的な経済学者はビットコインのこのような特性からビットコインを批判することがあります。
確かにビットコインは発行量が決まっているのでインフレではなくデフレになってしまう可能性を持つ通貨です。デフレになると消費者がお金を利用しなくなるために需要と供給のバランスが崩れてしまうのです。ですのでデフレの可能性を持つビットコインに懐疑的な見方をする方がいるのもあり得る話ではあります。
デフレの悪影響については当ブログではなく経済のお話なので詳しくはそちらで調べていただきたいのですが、こういったビットコインとデフレの話では誤解が多く見受けられるのも事実です。
ビットコインのデフレ懸念の誤解
ビットコインのデフレ懸念には誤解が含まれております。
・ビットコインと現行通貨の起こすデフレは意味が違う
現行通貨では発行が可能だという事は皆が知っています。そんな中で消費が冷え込み、更に政府が通貨を発行しない事によりデフレが続いていきます。しかし、ビットコインでは発行量が決まっているという事実を知っている中で全員がそれを利用しております。ですので消費者心理としてはビットコインが発行されない事によるデフレというよりは消費をしないという行動がデフレとビットコインを結びつけるものなのです。
更にビットコインが全て発行された際に現行通貨がもう無くなっているという仮定によるものです。ビットコインと日本円が同じように決済通貨として存在している可能性もあります。そうすればまた状況は変わってくるので「ビットコインと現行通貨」が同じ土俵で「デフレ」について語られるのは少しずれていると私は感じております。
・ビットコインの発行上限
ビットコインの発行上限についてです。ビットコインの発行上限が決められている、という話をよくきくと思いますし、さらに学者さんの中でもそれを前提に語っている方がいます。しかし、ビットコインの発行上限は「決まっている」のではなく、厳密に言えば「決められている」のです。
どういう事かというと、ビットコインは基本的にナカモトサトシ氏の設計書の通りに作成されておりますが実は変更可能です。ビットコインは変更可能です。ビットコインの変更は現在ではビットコインコア開発者と主要マイナー(マイニングをする人・団体の事。マイニングとは⇒初心者も分かるビットコインのマイニングとは)の多数決によって決められることになっております。事実、今後ビットコインがバグを起こす可能性はゼロではありません。その際はシステム変更が必要です。つまり、ビットコインがうまくいくようにみんなで決定しているのです。
国が決めている通貨か、みんなで決めている通貨か、という違いがあるのです。ビットコインは必ずしも発行上限を決めなければならない、というものではありません。
まとめ
ビットコインが必ず成功するわけではもちろんありません。しかし、イメージで語られている部分も多くあります。現行通貨とビットコイン、どちらがいいと一概に言えるものではないです。ですが、正しく理解して自身の判断で利用できる通貨が増える事は選択肢が増えるので必ず人類に恩恵をもたらしてくれるとは思います。
まだまだ課題の多いビットコインですが、学んでおくことは必ず自身の為になると言えるでしょう!
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