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ベルギーに本拠を置くSWIFT(国際銀行間通信協会)という団体があります。このSWIFTという団体は近年ブロックチェーンを開発し、国際間決済の課題を克服しようとしております。SWIFTとはどのような団体か、国際間決済にブロックチェーンはどのような影響を及ぼすかを簡単に解説していきます。
SWIFTとは
SWIFTは日本語で「国際銀行間通信協会」と訳されます。ベルギーに本拠地を置く団体です。その名の通り国際的な銀行間の通信ネットワークのプラットホームを提供したりしております。
元々SWIFTは1973年に設立され、国際間通信ネットワークの促進を進めてきました。その頃から多くの銀行がSWIFTに参加しSWIFTのサービスを利用しております。年々その数も増加し、2014年には200以上の国や地域が参加をしております。
SWIFTは多くの国や地域の財務メッセージを交換するサポートをし、財務通信ネットワークの強化をし、セキュリティ対策にも力を入れていると言います。それにより各国の銀行などはコスト削減・リスク減少・資産運用の効率化をする事ができるとしております。
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SWIFTのブロックチェーン
そんなSWIFTがブロックチェーン開発を行っております。SWIFTgpiというブロックチェーンです。「gpi」とは「global payments innovation」の略でその名の通り国際間決済の革新を行おうとしております。
銀行間決済においてコスト削減・速度の上昇・透明性の確保を狙うものでそれらの実験には多くの銀行の協力が表明されております。日本からも三菱UFJ銀行・みずほ銀行・三井住友銀行の参加が表明されております。
SWIFTgpiは国際銀行間決済を取りまとめるもので銀行が決済段階などを追跡できるようになります。例えば日本の銀行から米国の銀行へ送金をした場合、今決済がどの段階にあるかを確認する事ができます。日本で処理は終わっているが米国の銀行で処理がストップしている場合SWIFTgpiで現在米国でどの処理段階にあるのかを確認できます。
手作業により確認をしていたものをブロックチェーンで処理をする事によりコスト削減を目指します。
銀行のブロックチェーンはマストか?
銀行など既存金融機関によるブロックチェーンの開発は多く見られます。過去にはR3コンソーシアムという団体が国際ブロックチェーンの開発を行っておりました。(R3コンソーシアムとは)
ビットコインのブロックチェーンとは異なり不特定多数のものが参加できず、特定の管理者によるブロックチェーンが銀行ブロックチェーンでは開発されます。このブロックチェーンはビットコインのようなパブリック(公に開かれた)ブロックチェーンの性質を全ていいとこ取りしている訳ではありません。
あくまで「記録を残す」事に特化をしたテクノロジーの応用です。セキュリティもビットコインの生みだすセキュリティ対策とは大きく異なります。確かに便利なテクノロジーの応用ですがどこまでそのテクノロジーがコストを削減し、今までのシステムを刷新するかは不透明な部分があると私は思っております。
また、ブロックチェーンとはいうものの、銀行の開発する基本的なシステムは「分散データ」管理システムです。ブロックチェーンの定義は曖昧なものですが今まで既に存在していた分散データシステムがどこまで既存金融システムを変革させるかも疑問が残ります。参考:P2Pネットワークとブロックチェーン
今後(過去もそうでしたが)、銀行の開発するブロックチェーンがどのような展開を見せるかに注視する事でビットコインのような仮想通貨が人々にとってどのような影響を持ちどのような立場を持つか知るきっかけになるかもしれません。
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