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Bitcoin.orgが10月5日に公式サイトにSegwit2xに対する警告を発表しました。公式サイトでこのような発表をする事は8月の分裂騒動の時にも無く、ビットコインコミュニティ内の対立が表面化しました。Bitcoin.orgとSegwit2xについて分かりやすく解説をしていきます。
Bitcoin.orgとは
Bitcoin.orgとは世界で最初のビットコインオリジナルサイトでビットコインに関する情報や、正しい利用方法、正しい知識を発信するサイトです。
ビットコインコミュニティ(各国のビットコイン非営利団体など)やビットコインコア開発者などによりサイトは構成されており、ニュートラルな情報発信源として存在する事を目指しています。
Bitcoin.orgはビットコインの公式サイトではありませんが利益を追求する団体が運営している訳ではなく、あくまでビットコインの安全利用促進の為に参加する人たちによって運営されています。オープンソースソフトウェアライセンスの一つであるMITライセンスの元作成されています。
Bitcoin.orgの目指す使命
Bitcoin.org公式によれば以下の使命があるとしています。
・ユーザが一般的な間違いをしないための情報提供
・ビットコインの特性、様々な使い方、限界についての正確な説明の提供
・ビットコインネットワークに関する分かりやすい警告とイベントの表示
・様々なレベルでのビットコイン開発を支援する人材を勧誘
・大規模なビットコイン・エコシステムの可視性を高める
・ビットコインの国際化に伴う世界的なアクセス可能性を改善
・ビットコインに関するニュートラルな情報源であり続ける
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公式にSegwit2xを避難
そんなBitcoin.orgがサイト上でSegwit2xに賛同する事業者へ警告を発表しました。
Bitcoin.orgによれば
・Bitcoin.orgの全ページにSegwit2xによるユーザーが被るリスクを警告するバナーを張り付ける
・Segwit2x賛同事業者は10月11日正午(協定世界時間)までに公式にSegwit2xに対する姿勢を発表するよう求める
としています。また、Segwit2x賛同事業者に対し
・Segwit2xビットコインを「BTC(オリジナルビットコイン)」とはどのような状況下でもしない
・ユーザーのビットコインをリプレイアタック保護無しで奪う事をしない
・オリジナルビットコインに対するサービスを通常通り行い続ける
という姿勢があるかどうかを明確にする事としています。
<発表全文>Bitcoin.org to denounce “Segwit2x”
Bitcoin.orgはSegwit2xビットコインのようなハードフォーク(分岐)を非難はしているが、上記のような3項目が矛盾しない場合・アルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨)として扱う場合は許容するとしています。
また同時にSegwitとSegwit2xのは全く関係の無いものであり、Segwit2xのリプレイ保護は慎重な操作をビットコイン送信者に求めるものでビットコイン送信者は資産を失う可能性がある、ともしています。(Segwit2xのリプレイ保護についてはこちら⇒ビットコインの11月分裂騒動を知ろう!)
Segwit2x賛同事業者
Segwit2xはマイナーを始めとするビットコイン関連事業者が賛同しており、Bitcoin.orgはその事業者を名指しで指名しております。日本ではbitFlyerのみですが、アメリカのBitpay・Coinbase、カナダのJaxx、中国のViaBTCなどかなり大手の事業者が含まれています。
名指し事業者一覧
1Hash (China) Abra (United States) ANX (Hong Kong) Bitangel.com /Chandler Guo (China) BitClub Network (Hong Kong) Bitcoin.com (St. Kitts & Nevis) Bitex (Argentina) bitFlyer (Japan) Bitfury (United States) Bitmain (China) BitPay (United States) BitPesa (Kenya) BitOasis (United Arab Emirates) Bitso (Mexico) Bixin.com (China) Blockchain (UK) Bloq (United States) BTC.com (China) BTCC (China) BTC.TOP (China) BTER.com (China) Circle (United States) Civic (United States) Coinbase (United States) Coins.ph (Phillipines) CryptoFacilities (UK) Decentral (Canada) Digital Currency Group (United States) Filament (United States) Genesis Global Trading (United States) Genesis Mining (Hong Kong) GoCoin (Isle of Man) Grayscale Investments (United States) Jaxx (Canada) Korbit (South Korea) Luno (Singapore) MONI (Finland) Netki (United States) OB1 (United States) Purse (United States) Ripio (Argentina) Safello (Sweden) SFOX (United States) ShapeShift (Switzerland) SurBTC (Chile) Unocoin (India) Veem (United States) ViaBTC (China) Xapo (United States) Yours (United States)
分裂騒動は加速
このような発表が出た事でビットコインの分裂騒動は加速していくと見られます。ただ、ビットコインコア開発者は非営利で動いておりユーザーの信頼が厚いの事はSegwit2x賛同者も理解しており、最も避けたいユーザーからの不支持を免れたい事業者も出てくるはずです。
またSegwit2x賛同事業者は必ずしも意見が必ず一致しているという訳ではなくあくまでニューヨーク合意(Segwit2xを採択した調印)に賛同しただけのグループです。
事業者であるが故に自己の利益は最優先なので一つのほころびをきっかけにSegwit2xに向かなくなる事業者が多く出てくる可能性もあります。
Segwit2x実行かどうかまでは時間がまだありますのでユーザーは冷静に経過を観察していきましょう。
<追記>
Segwit2xに賛同しているアメリカの取引所Coinbaseは両者のビットコインを顧客が安全にアクセスできるようにするという発表と共に後日オリジナルビットコインとSegwit2xビットコインの名称(立ち位置)を明確にすると発表しております。(参照:https://blog.coinbase.com/update-on-the-bitcoin-segwit2x-hard-fork-69426f14bc85)
2017年10月25日にCoinbase社は立場を表明しました⇒米取引所Coinbase社、Segwit2xの対応について
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