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ベラルーシで仮想通貨やブロックチェーンを利用したICOで生じた利益について非課税となる法令が決定しました。この法令により世界の仮想通貨事情が変わっていくのか考察していきます。
ベラルーシの仮想通貨事業非課税
ベラルーシでは2017年12月22日に仮想通貨・ICO・スマートコントラクト発展の為の法令がアレクサンダールカシェンコ大統領によって採択されました。
これにより仮想通貨トークンを発行・取得・採掘などする事によって得た所得は非課税となります。これは今後5年間、つまり2023年まで適用される見通しでブロックチェーン技術の発展に貢献させる狙いがあります。
ただし今回適用されるのはベラルーシのハイテクパーク(HTP)という政府が支援する特別管轄区域内に登録された企業が発行する仮想通貨トークンである事など一定の要件を満たす事が必要とされており、全ての仮想通貨利益が今後5年間非課税になるというものではありません。
HTPで仮想通貨事業を活性化させる事でベラルーシが仮想通貨やブロックチェーンという最新テクノロジーの分野で他の国よりも進む狙いがあります。
ハイテクパーク(HTP)とは
ハイテクパーク(HTP)はベラルーシで2005年の特別法制定により設立したIT企業などのソフトウェア開発企業を政府が強く支援する為の管轄区域です。
ハイテクパークには現在192の企業(HPより)が存在するとしておりベラルーシの企業・外国との合弁企業・100%外資企業が67か国の国にまたがって存在しているとしています。
現在では東ヨーロッパの主要ITクラスタとなっており、ハイテク技術を持つ企業が税制面などで優遇措置を受けられる為にHTPで成長する事になっているとします。
HTPに所属する為にはハイテク技術を活用してビジネスを展開する会社である事やベラルーシ内に法人登記をしている必要があります。ただし、外資100%でもそれらの要件をクリアしていれば所属する事が可能です。
※追記
ベラルーシのHTP居住者の非課税など優遇措置は2018年3月から開始される事が決定しました。(参照:https://news.bitcoin.com/cryptocurrencies-activities-legal-tax-free-belarus-starting-march/)
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仮想通貨と税
ベラルーシの法令は世界で初めて国が全面的にスマートコントラクトを合法化する世界初の法令となったと発表では述べています。
スマートコントラクトは簡単に言えば契約書をデジタルで行う事でその効力が例え第三者の承認が無くても有効なものとして扱う事ができます。ベラルーシでどのようなスマートコントラクトが認められるかは分かりませんが、例えば100万円を借りて1年後200万円を返す、という契約をデジタル上に埋め込んだ場合に契約が法的に有効になる可能性があります。
今回のような事が世界で増えれば仮想通貨技術がより広い分野で合法的に応用されていく可能性があります。
ただし、注意すべきは優遇措置の為の限定法令である事や、5年という期間を設定しているという事です。あくまで今回のベラルーシの法令でも仮想通貨を正式に通貨として認めている訳ではなく、自国の経済発展の為の一つの糧にしようと考えている事が読み取れます。
つまりベラルーシの通貨「ベラルーシ・ルーブル」を放棄する為の前提ではなく、ベラルーシ・ルーブルを強化する為の動きであるとも言えます。仮想通貨というテクノロジーは通貨以外にも応用が可能なのでこのような計画になるのは当然の事です。例え関あ共通である管理者のいない仮想通貨(例えばビットコインなど)が流通してもベラルーシにとってどのような旨味があるのかは極めて不透明です。
自国通貨が弱くなる事は各国にとっては経済不安定を招く恐れがある為に進んで行うような事はしないと考えます。つまり非課税の流れは一時的なもので、基本的には世界は課税の流れになっていくでしょう。(既に日本では大きな課税の流れに乗っています)
ベラルーシの非課税法令でもやはり仮想通貨(特に管理者のいない仮想通貨)と国は対立してしまう構造になっていると言わざるを得ないでしょう。
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