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2018年3月20日より行われる予定のG20に先駆けイギリスの中央銀行総裁が「仮想資産がグローバル金融の安定性を脅かすリスクはない」との認識を示している事が各メディアにより伝えられています。この事について仮想通貨の未来を考察していきます。
G20の仮想通貨規制
2018年3月20日よりアルゼンチンで行われるG20では仮想通貨の国際的なルール作成への議論が行われるとして仮想通貨関係者は注目しています。
そんな中でイギリスの中央銀行(イングランド銀行)総裁が「仮想資産がグローバル金融の安定性を脅かすリスクはない」との認識を持っている事が伝えられ、国際的に仮想通貨の規制がそこまで強くならない可能性が強まっておりビットコインなどの価格が一時上昇する場面が見られています。
イギリスの中央銀行総裁はFSB(金融安定理事会)の議長も務めており国際的な金融安定を目指す立場にある人物です。
G20とは
G20財務大臣・中央銀行総裁会議は主要20ヵ国・地域が集合し世界的な経済・金融システム安定などを目指す会議です。参加国は主要7か国G7(アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・日本・イタリア・カナダ)に加えEU・ロシア、そして新興国11か国(中国・インド・ブラジル・メキシコ・南アフリカ・オーストラリア・韓国・インドネシア・サウジアラビア・トルコ・アルゼンチン)となっています。
また国際通貨基金や世界銀行などの国際機関も会議に参加します。これらの国・地域は世界GDPの約90%、世界人口の3分の2を占めておりG20の決定は世界の経済や金融システムに大いに影響を与えるものとされています。
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G20で仮想通貨国際ルール作成
G20で仮想通貨の国際的ルール作成の必要性を述べたのはドイツとフランスで両者は共同会見により2018年1月18日にG20での一つの議題として議論する必要を訴えていました。
仮想通貨は世界中どこでもインターネットを利用すれば送受金・取引が行えてしまうので一国の規制では厳密な防犯・制限をする事ができず規制を出している国は多いものの実際にその規制が効果的に作用しているかどうかは不透明なところがありました。
日本の仮想通貨の規制とも言える(厳密には仮想通貨取引所の規制)仮想通貨交換業の免許制でも海外取引所を利用すれば登録を行っていない取引所で仮想通貨の売買はできてしまっていました。金融庁は海外取引所に対し警告を行っていたもののその取り締まりは難しく国際的なルール作成はいくつかの問題を解決する可能性があります。
このような背景からG20では何かしらの国際的な仮想通貨関連規制が作成されると見られています。
仮想通貨の規制は厳格化されない?
しかし今回のイギリスの中央銀行総裁の発言を受けて仮想通貨に対する(仮想通貨取引所に対する)規制が厳格化されないのではないかと市場は反応しました。
確かに仮想通貨の規制が厳格なものにならなければ今までと同様の取引が行われるので価格が上昇する可能性はあります。ただこのまま国際的なルールが作成されないという事は入ってくる資金は「投機マネー」と呼ばれるものにほぼ限定されるでしょう。
仮想通貨は従来のシステムとは全く性質の異なるものなので本当に価値が生じるのは仮想通貨が次世代のシステムの中に組み込まれた時でそれは国際的なルールもある中での普及です。イギリスの中央銀行総裁が発言した内容からは次世代のシステムの中に仮想通貨が組み込まれる可能性は限りなく低い、というものなので従来の金融システムを覆す事はほぼ無く実質的には仮想通貨の価値も無い、という事です。
市場が好転したという事は仮想通貨に対し投機で考えている人が世界的に見ても大多数であるという事が分かります。ルールを作らない=相手にされていないという事なので仮想通貨という通貨が私たちの生活に入ってくる事はまだまだ当分先の事であると考える事ができます。長くは今までの価格上下のように激しい変動を繰り返すものと見られ、そうなれば利用は限定的なものにしかならず仮想通貨にとっては長い戦いになっていきそうです。
仮想通貨テクノロジーが既存金融システムに組み込まれる事はコスト削減に役立てられますがインターネットテクノロジーが大きな貧富の差を生み出しそうな現状と同様の現象が起こる可能性がとても高いと考えます。
そんな中でも仮想通貨の中央管理不在の特性がどのような社会変革をもたらすのかを考える事は今後の生活に直接に関わってくるものであると言えるでしょう。
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