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2018年1月11日に韓国政府は仮想通貨取引所を停止させる準備をしていると一部メディアで報道が出されました。実際に停止されるかは分かりませんが、停止されれば市場には大きな動きが見られそうです。
韓国の仮想通貨規制
韓国では2017年12月に仮想通貨取引所に対し本人確認などの規制を始める方針が決定されており、韓国で起きている仮想通貨への投機熱を冷やす事や資金洗浄対策などに政府は動きを見せておりました。(参考:韓国の仮想通貨取引所規制で投機熱を抑える方針)
韓国の仮想通貨取引量は2017年から爆発的に増えており、アメリカ・日本に次ぐ取引高を誇る国となっていて大きな熱狂を生んでいました。仮想通貨ビットコインの価格も韓国ではプレミア価格となっており(韓国市場で需要爆発により他の市場と価格乖離が起きる現象)、投機熱が膨らんでいる事は明らかでした。仮想通貨貯金総額も約64倍に1年で膨らんだとの報告も出ています。
ちなみに日本でも2017年初頭にビットコイン価格が他の市場よりも大きく上昇するプレミア価格となっていた事があり、国によって時期は異なるものの仮想通貨投機熱の上昇が世界各地で起きている事が分かります。
そんな韓国の市場に対し仮想通貨取引所を閉鎖する法案の準備をしていると韓国の司法長官が記者会見で発言した事がロイター通信(https://www.reuters.com/article/uk-southkorea-bitcoin/south-korea-plans-to-ban-cryptocurrency-trading-rattles-market-idUSKBN1F002A)により報道されています。
既に財務省などの国の機関では多くの議論が交わされたとしており、国の方針として取引所を閉鎖するとしています。
法案は提出された後に国会議員の多数決によって成立する事になる為、すぐに取引所が停止される可能性は大きくありませんがもし韓国の取引所が全面的に閉鎖すれば仮想通貨市場は短期的な混乱が生じると思われます。
ただし、他のメディア(https://www.ccn.com/south-korean-ministry-of-finance-does-not-support-cryptocurrency-trading-ban/)では韓国取引所の全面停止はまだ国全体での合意が取れている訳ではないとしており特定の仮想通貨取引を規制するというものであるとの見方もされています。
このような規制の噂は結果的に政府の最終決定が出るまでどのように転ぶかは分からないものなので、近々売買を考えている方は注意しておいた方がいいかもしれません。
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韓国取引所に調査が入る
また、BithumbとCoinoneという韓国の仮想通貨取引所に脱税調査が入った事も同時に報じられています。(https://www.coindesk.com/south-korea-reportedly-expands-crackdown-bitcoin-exchanges/)
これは韓国の取引所停止の話とは無関係とされておりますが取引所や仮想通貨業界に対し韓国政府が資金洗浄に用いられないような監視の目を向けている事の大きな証拠です。
実際仮想通貨は取引所が本人確認を行っていれば匿名性が強い仮想通貨でない場合資金洗浄に使うのは難しい為今後韓国を始めとして本人確認の実施が世界的に強化されていくでしょう。その中で匿名性のある仮想通貨の在り方が問われていく可能性は大いにあります。
実際日本の取引所でも匿名仮想通貨「Monero」「DASH」「Zcash」を取り扱うcoincheckには仮想通貨交換事業者登録の許可が下りていない状況があります。世界的な取引所の規制によってこのような仮想通貨によって影響が出る場合と出ない場合もあります。もし保有している場合はその通貨の有用性を社会的な観点を合わせて考察する必要がありそうです。
規制の後に
仮想通貨の規制が2018年に入りとても話題になっていますが、中国では2017年に取引所が全面的に停止しており、韓国もそれに続く形で停止される可能性はあります。韓国では先だって規制を行っている中国や日本と意見交換をしている事も報告されている(https://www.ccn.com/korea-china-japan-swapping-ideas-cryptocurrency-regulation/)ので日本や中国が参考にされた場合同様の規制が始まる可能性は高くあります。
ただ、規制は仮想通貨を潰すだけのものではありません。規制が行われるという事は仮想通貨に対し国としての立場が明確になるという事なのでそれだけ仮想通貨が世界でどのように受け入れられていくのかを知るきっかけにもなります。
規制が入る事で新規参加者が安心して取引できる環境が作られる場合もあります。実際日本では引き締めだけの規制ではなく投資家保護の観点からの規制が多く出されています。それに続く国も多く見受けられている為、しっかりと各国の立ち位置を見極める為にも動向を追っていくといいでしょう。
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