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ビットコイン・仮想通貨の仕組みについて、非エンジニアの方でも理解できるよう解説します。ビットコインとは何か、そしてビットコインはどのようにして成り立っているのかをわかりやすくお伝えします。
ビットコインとは
まずはビットコインとは何か、について概要を説明します。
ビットコインは「一番最初に作られた仮想通貨で、デジタル上の貨幣」です。日本の「円」やアメリカの「ドル」などとレートが存在し、例えば1BTC(=ビットコインの単位)が400万円、などのレートで交換されたりします。
ビットコインを含めた仮想通貨は全てインターネット上でやり取りされるため、インターネット環境さえあれば世界中のあらゆる場所から、世界どこへでも送ったり、受け取ったりすることができます。
仮想通貨は日本では「暗号資産」とも呼ばれますが、どちらも同じ意味で使われます。(法律上の名称は「暗号資産」です。)
ビットコインは、サトシナカモトというペンネームの人物(数人なのか、正体は未だ不明)によって書かれた論文を元に作られました。
ビットコインは、スマホやパソコンの中でやり取りをすることができます。スマホやパソコンに「ビットコインウォレット」と呼ばれるお財布をダウンロードし、その中にビットコインを入れておけば、いつでもビットコインで支払いをすることができます。(多くの場合、インターネットに接続されている必要があります)
もちろん、支払う相手やお店がビットコインで支払うことをOKしてくれた場合だけ、ビットコインをお金として使うことができるのですが、世界中にはビットコイン支払いOKのお店がたくさんあります。中央アメリカのエル・サルバドルという国では、ビットコインが国の通貨として2021年6月に認められ、お店はビットコイン払いを拒否することができません。(参考:ビットコインがエルサルバドルで法定通貨として採用する法案が可決。初心者向けにわかりやすく解説)
このように、ビットコインはデジタルなお金として世界に広く普及しているのです。
また、ビットコインは特定の運営者が存在しません。特定の企業や団体によって稼働しているわけでなく、あらかじめ決められたプログラム(ルール)に従って動き、そして誰でも参加できる取引確認作業によって動いています。
そのため、日本が発行している「円」や、アメリカが発行している「ドル」などと異なり、特定の国の影響を受けないお金(資産)として保有したい、という人が増えています。日本ではあまり考えられないかもしれませんが、情勢が不安定な国の通貨は国民が信頼していないことも多く(事実、お金が紙くず同然になってしまう事態が起こっている国もあります)、そのような国に住む人たちからはビットコインが「安全資産」として考えられることもあるのです。
〜ビットコインの概要について知りたい方はこちら〜
ビットコインを初心者にもわかりやすく解説!今後・仕組み・投資方法・儲かる?・買い方…の入門
ビットコインの仕組み
ビットコインの全体像
ビットコインの仕組みについて、詳しく解説していく上で、まずはビットコインの全体像から解説をしていきます。ビットコインは既に述べたように「特定の運営者がいなくても稼働するデジタル貨幣」として2009年から稼働が開始されました。
しかしここで、少し不思議に思いませんか?なぜ考えた人がいるのに、「特定の運営者がいない」のか。
ビットコインの全体像を知れば、この疑問は解決します。ビットコインは、稼働に特定の運営者を必要とはしないのですが、稼働するためには不特定の参加者が必要です。開発する人、動かす人、ビットコインを送る人、受け取る人…などのいわば「ビットコインシステムの参加者」がいないと稼働し続けることはないのです。「特定の運営者」はいらないのですが、「不特定の参加者」がいなければ稼働し続けることはできません。ただ、世界どこからでも、ネット環境さえあれば誰でもその参加者になることができるのが特徴です。
ビットコインの参加者
ビットコインを動かす参加者は、大きく分けて以下のような分類が可能です。
・ビットコインの開発者
・不正を検閲する、取引を記録する人(マイナーと呼ばれます)
・ビットコインを送る人、受け取る人
これら不特定多数の人がビットコインを稼働させています。「ビットコインの開発者」はビットコインがルール通りに動くように、ビットコインを開発します。ビットコインをこうすればもっと利便性が上がるのでは?と考えた場合、改善提案を出したりもします。(改善提案は開発者でなくても、誰でも出すことができます)改善提案が採用されると、ビットコインの開発者たちがビットコインを提案に沿って開発していくのです。
「マイナー」と呼ばれる不正を検閲する、取引を記録する人は、ビットコインの取引に不正がないか、そしてどのような取引が行われたかを記録していきます。この不正の検閲や取引を記録する行為は「マイニング(mining:採掘)」と呼ばれています。そこからマイニングする人=マイナー(miner)と呼ばれるようになりました。マイナーは不正を検閲したり、取引を記録したりすることで、ビットコインのシステム(ビットコインプロトコル)から、報酬としてビットコインを受け取ります。
最後の「ビットコインを送る人、受け取る人」は、ビットコイン決済システムのユーザーです。インターネット環境さえあれば、ビットコイン決済システムは利用することができます。銀行口座なども必要なく、特定の企業のサービスも不要です。ウォレットと呼ばれるビットコインの財布は、特定の企業が作成していることも多いですが、ビットコインは知識さえあれば、特定の企業などが作ったウォレットがなくても利用できるのが特徴です。
これらの参加者によって、ビットコインは特定の運営者なしで稼働し続けています。
ブロックチェーンとは
さて、ここでビットコインが生み出したブロックチェーンという技術についても、少し解説をします。
ブロックチェーンとは、いわばルーズリーフをファイルで綴じたようなもの。記録をルーズリーフ1枚1枚に記載していき、ファイルに閉じていく=記録をブロックに記載していき、チェーン状につなげていく、という形で記録を残していきます。ビットコインではブロックに記録を残し、それをチェーン状につなげていくことで、膨大なデータを蓄積・管理していきます。例えば「ビットコインがAさんからBさんへ1BTC送られた」などのデータがブロックへ記録されるのです。
ビットコインには特定の運営者がいないため、そのブロックチェーンを公開しマイナーが不正はないか確認することで、正常な処理を続けています。マイナーはビットコインによって報酬をもらうので、ビットコインが正常に動かなければビットコインの価値が下がってしまう、というインセンティブが働き、必ず不正をはじいていく、と言う仕組みになっています。
不正のないブロックチェーンを確認したユーザーはビットコインを信頼し、ビットコインをお金の代わりにやり取りします。それによりさらに世界的に普及し、ビットコインがより便利なものになって需要が増すこと、また、もっと便利になりそうだな…という期待が生まれることでビットコインの価格は上下します。投資家たちはその価格の上下に目をつけて、売買を行うのです。
このブロックチェーンを軸に、ビットコインの参加者が集まることでビットコインは成り立ちます。ここまでの全体像のイメージは以下のようになります。
ビットコインはこのような全体像を持って動いています。細かく言えば、仮想通貨取引所やウォレットを運営する事業者、そしてビットコインのブロックチェーンを保存・確認する「ノード」と呼ばれる拠点を作る人、ビットコインの外でビットコインをやり取りするネットワーク、などが存在します。「参加者」とはどこまでを指すかも意見が分かれるところですが、ひとまず初心者の方はこのような全体像で動いているということを知っておくといいでしょう。
マイニングとは
ビットコインでは、ブロックチェーンに不正がないか確認する「マイナー」と呼ばれる参加者がキーマンとなります。マイナーは「マイニング(Mining)」と呼ばれる作業を行う人、ということで「マイナー(Miner)」と呼ばれています。
マイニングは日本語で「採掘」という意味です。「マイニング」の語源は「鉱山から金を掘り出す」というところから来ています。ビットコインの「マイニング」はビットコインを採掘するという比喩からこのように呼ばれます。
もちろん、ビットコインは金(ゴールド)のようにツルハシを持って鉱山から掘り当てるものではありません。コンピューターで演算や処理をする過程で、定められたルールに則りビットコインを掘り当てる=採掘=発行をしていきます。その演算や処理の中で、ユーザーが行ったビットコインの取引に不正がないかの確認をしています。
つまり、ビットコインの「マイニング」という言葉には「取引の検閲」と「新たなビットコインの発行」という意味が含まれているのです。
このマイニング、「誰でも」行うことができます。不正検閲や、プログラムで決められた新規ビットコインの発行が、特別な資格なくできることから、ビットコインは「Decentralized」なシステム、つまり「分散型」「非中央集権的」なシステム、特定の運営者が存在せずに稼働するシステムと言われるのです。
ただし、マイニングを実際に行うことができる参加者は、10分に1人とルールで決められています。その1人になることができると、新規に発行されたビットコインなどの報酬を受け取ることができるのです。その1人は「演算を最も早く計算した人」というルールになっています。このルールは「プルーフ・オブ・ワーク(PoW)」と呼ばれています。
演算を早く計算するには、人より優れたコンピューターを持ち、それを処理するための消費電力が必要になります。世界中に広く普及したビットコインは、マイニング参加者が非常に多くなったことで、現在は高性能コンピューターと、大量の消費電力が必要となりました。
現在は誰でも参加できる、というわけではなくなってしまいましたが、設備と大量の電力消費に耐えうる資本さえあれば、特別な参加資格が必要のない「Decentralized」なシステムがビットコインのマイニングなのです。
電気代という資金をたくさん支払っている人がマイニングを行えるというルールなので、「不正な処理を許可してしまうとシステムの信頼性がなくなり、もらった報酬の価値が低くなってしまう。そうなるとすでに支払った電気代が回収できない。それは困る。」ということを考えて「不正は必ずはじいて、ビットコインを正常に保たなければ。」というインセンティブが生まれます。そのようなインセンティブを生むことで、ビットコインは稼働が開始された2009年から今まで、不正のない処理を実現しているのです。
〜マイニングについて詳しくはこちら〜
〜プルーフ・オブ・ワーク(PoW)について詳しくはこちら〜
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