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イーサリアムとビットコインの違い
仮想通貨の中で時価総額2位のイーサリアムはビットコインとは根本的に仕組みが異なります。ビットコインが決済(通貨の移転)を主としたシステムに対しイーサリアムはアプリケーション開発の為のプラットホームの役割を担います。
イーサリアムがある事で人々はサーバーを持たずにイーサリアムブロックチェーン上でアプリケーションを構築する事ができます。
例えるならばビットコインがLINEPayのように決済専用アプリならばイーサリアムはLINE本体です。本体を利用する事で「スタンプ販売」「テレビ電話」「ニュース配信」などの開発ができる、というようなイメージです。
そんなイーサリアムの独自システムである残高照会の仕組みを初心者の方にも分かりやすく解説をしていきます。
ビットコインの残高参照
ビットコインの残高は「受け取ったものの、まだ利用されていないビットコイン」という情報を集める事で参照します。
例えばAさんがBさんから1BTC(ビットコインの単位)を受け取り、Cさんからも2BTC受け取ったとします。
するとAさんは合計で3BTC(1BTC+2BTC)が利用する事ができるようになります。つまりAさんのビットコイン残高は3BTCという事です。
この時、簡単に言えばビットコインシステムの中では「Bさんからもらった1BTC」「Cさんからもらった2BTC」「Aさん利用可能」となっています。
Aさんの残高は計3BTCですが1BTC(Bさん)・2BTC(Cさん)というように別々に分かれて記録されています。
例えばAさんが利用するウォレットサービスでは「Aさんが利用できる金額」を収集して3BTCと結果的に残高に表示しますし、AさんがDさんに1.5BTCを送金したい場合は今までの履歴の中からAさんが送金できる数量を確認し(この場合1BTC(Bさん)・2BTC(Cさん))1.5BTC以上あるのを確認して送金されます。
難しく言えばAさんの保有する1BTC・2BTCは「UTXO」という「未使用トランザクションアウトプット」と呼ばれます。(ビットコインの所有権「UTXO」とは?)
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イーサリアムの残高参照
イーサリアムではビットコインのようにまだ利用されていない利用可能な金額を集計する事で残高を表示しません。
イーサリアムでは「アカウント」と呼ばれるお財布のようなものを作成する事で残高を表示します。
例えば先ほどの例のようにAさんがBさんから1ETH(イーサリアムの通貨単位)を受け取り、その後Cさんからも2ETH受けとったとします。
するとイーサリアムではAさんの利用アカウントに計「3ETH」が記録される事でAさんがどれだけイーサ(イーサリアムの通貨)を持っているのかが分かるようになります。
ビットコインのようにそれぞれの受金記録(Bさんから1BTC・Cさんから2BTC)を集める事で残高を参照するのではなく、アカウントに記録していく事で残高を参照していきます。
なぜこのような仕組みを採用するか
イーサリアムで「アカウント」を採用しているのはビットコインとは根本的に用途が異なる為です。ビットコインではとにかく資金の移動が正確に行われれば成立しますがイーサリアムはその他のアプリケーションを実現しなくてはいけません。
アカウント内には残高以外の記録もされており、他の用途に応用をきかせる事ができます。またビットコインのような一回の利用で消費されるUTXOでは、イーサリアムのような「何度も支払いを継続的に行いたい」等の契約の対応がアカウントという仕組みの方が便利になります。
ビットコインのデフォルト機能では何度も継続してコード(取引契約)を実行する機能はなく、イーサリアムのような多くの応用をきかせたい仮想通貨にはこのような仕組みの違いが現れるのです。
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イーサリアムの通貨単位 <wei・ether・tetherなど>
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