本ページはプロモーションが含まれています
仮想通貨取引所のcoincheckが今後ハードフォークによってビットコインやその他仮想通貨から新たなコインが誕生した際の対応を2017年12月30日に発表しました。この発表について初心者の方にも分かりやすく説明をしていきます。
ハードフォーク・新コインの誕生とは
ビットコインやイーサリアムなどの中央管理者のいない仮想通貨は2つ以上に分岐する事があります。例えばビットコインしかそれまで無かったのに2017年〇月〇日からビットコインBが誕生する、というように分かれます。
そうなるとビットコインBが誕生した日からこの世にはビットコイン(元々あったビットコイン)とビットコインBが存在する事になります。
なぜこのような事が起きるかと言えば、ビットコインなどの仮想通貨は紙幣や硬貨のように物がある訳ではなく「ブロックチェーン」という台帳に「1BTC存在する」と記載されている事が存在証明になっている為に例えばブロックチェーンをコピーする事で新たなビットコインBという新コインを作成できるところにあります。
しかもブロックチェーンはページが数珠繋ぎに作成されているのである時点からページを分岐させて新たなコインのページを作成する、という事が可能になります。
新コインと元のコインを別物として扱うような分岐を「ハードフォーク」と言い、ハードフォークによりビットコインから新たなコインを作り出す事が2017年には多く行われました。(ハードフォークは新コイン作成だけでなく、元のコインの仕様変更の際などにも行われます)
こちらの記事ビットコインが分裂するのはなぜかでは仮想通貨の分裂の仕組みについて詳しく解説しておりますのでご参考にしていただければと思います。
また、このようなハードフォークにより新コインが誕生した場合、元のコインの保有者は新コインも元のコインと同数を受けとる事ができます。
これは新コインもハードフォーク前のブロックチェーンを参照している為です。
その為例えば2017年8月1日にビットコインがハードフォークで分裂をし、ビットコインキャッシュが誕生した時8月1日時点でのビットコイン保有者は保有ビットコインと同数のビットコインキャッシュを受けとる事になりました。
取引所でビットコインを保有していた人は取引所からビットコインキャッシュが付与されました。
スポンサー
取引所での新コイン付与
ただし、ビットコインキャッシュの際は全ての国内取引所でビットコインキャッシュが付与されましたが必ずしもハードフォークで新コインが誕生した場合に付与される訳ではありません。
新コインの付与は取引所によって決定されます。もし取引所が付与しない、と方針決定をすれば新コインを受けとる事ができません。
取引所ではなく自身で「秘密鍵」という仮想通貨の暗号を保持するタイプのウォレットでその仮想通貨を管理している場合は別ですがそうではない場合は全て運営の判断になります。その為新コインを受けとる場合にはそのようなタイプのウォレットを用意する必要があります。(方法はこちら⇒仮想通貨が分裂(ハードフォーク)した時の対処法)
ただし、秘密鍵を管理する場合は初心者の方は扱いが少しややこしい為取引所などで保管する事が多くなります。その為取引所が新コインに対してどのように対応するのかの方針を知っておく事が重要です。
coincheckの対応
仮想通貨取引所coincheckではハードフォークによる新コインの誕生時にどのような対応を行うかの方針が発表されています。以下、引用と要約をしながら初心者の方にも分かりやすく解説をしていきます。
1.計画されたHFへの対応
(1)当社は、HFの計画に関する情報収集に努めます。
(2)当社は、HFの発生時期、HFの内容、HFを計画する者の素性、HFの目的及び期待する効果、HFによりお客様に生ずるリスクなど、お客様が仮想通貨の利用を判断するために必要とする情報を、適宜、お客様に提供します。
(3)当社は、HFによりお客様資産の保全及びお客様との取引の履行に何らかの支障が生ずるおそれがある場合には、HFの発生に備えてあらかじめ業務を一時停止するなど、お客様資産の保全及びお客様との取引を確実に履行するために必要な措置を講じます。
(4)(3)の措置を講ずる場合は、お客様に対し、事前に告知します。
(5)当社は、業務の一時停止の開始及び停止した業務の再開について、当社ウェブサイト、メールマガジン、公式SNS等を通じて適宜適切にお知らせします。
ハードフォーク(引用部ではHFと表記)が行われた場合、情報収集を行い顧客に生じるリスクを発信していくとしています。
また、ハードフォークによるリスクがある場合は業務を一時停止し、事前に発信します。過去にはビットコインの送受信停止措置などが取られています。もしハードフォークの噂があった場合、送受信などができなくなる可能性がありますので注意しましょう。
2.新コインのお客様への付与
(1)当社の新コインを付与する判断基準は、次の通りです。
新コインについて、二重移転を防止する措置が講じられていること。
新コインについて、お客様の資産を侵害する仕組みが講じられていないこと。
新コインの有する機能が、不法、不正な行為を誘引するものではないこと。
HFを計画する者による過剰なプレマインなどの利益独占行為が認められないこと。
その他、新コインの健全な流通を妨げる事象が認められないこと。
新コインは新コインに問題が無い場合にのみ付与されるとしています。
問題とはリプレイアタックという攻撃やプレマインという事前のマイニングによる開発者などの利益増幅行為などの事を指しています。
(2)当社は、HFによりブロックチェーンを支える機能が新コインに割譲されたことに伴い、HFの基となる仮想通貨(以下、「オリジナルコイン」といいます。)の価値が新コインに移転したと認められる場合には、原則として、HFにより組成された新コインをお客様に付与します。ただし、(1)の判断基準を新コインが満たしていない場合等、新コインをお客様に付与することが適切でないと当社が判断した場合を除きます。なお、新コインの取扱いの有無や取扱い方法については、当社が決定します。
例えば新コインが元の仮想通貨(例えば元のビットコイン)よりも真の仮想通貨(真のビットコイン)と考えられた場合は新コインを原則として付与しますが、それは(1)で挙げたような問題が新コインに無い場合、としています。
(3)当社は、(2)の場合において、新コインの付与に代え、新コイン相当額の金銭をお客様に交付することがあります。
そのような場合、新コイン付与ではなく新コイン付与の相当額の金銭を交付する可能性があります。
(4)当社は、現に当社の取扱う仮想通貨についてHFにより新コインが組成され、お客様の保有するオリジナルコインの価値に影響を与える可能性がある場合には、あらかじめ、信頼できると当社が判断した情報に限り、当該HF計画の概要及びHFにより組成される新コインの内容、新コインの付与対応について、当社ウェブサイト、メールマガジン、公式SNS等を通じてお知らせします。
新コイン全ての情報を発信する訳ではなく、信頼できる情報且つ元の仮想通貨の価値に影響を与える可能性がある場合にのみ発信をしていくとします。
つまり実態のないハードフォーク予告(偽のウェブサイト作成などで)などに対しては何も発信をしない、という事です。
スポンサー
3.レバレッジ取引・信用取引に関する特記事項
(1)HF時にレバレッジ取引でショートポジションを保有している場合及び信用取引で仮想通貨を借りている場合、HF後の仮想通貨の返済義務が発生する可能性があります。また、返済義務に伴い、さらに次のリスクが発生します。なお、返済に係る損失が発生しても、当社は一切の責任を負いません。
HFに伴う取引等の停止日時以降、HF後の仮想通貨を返済するまでの間、金銭及び仮想通貨の出金ができなくなります。
未返済の分岐後の仮想通貨評価額がマイナス評価されることで、お客様の純資産額が低下し、ロスカットが行われる可能性があり、さらに、お客様が当社に預託された金額を超える損失が生じる可能性があります。
返済義務の発生している分岐後の仮想通貨の返済期限は、当社が決定します。返済期限までに返済がない場合、当社の任意の方法で、お客様の他の資産から強制的に返済に充当します。
売りから入るショートポジションを保有していたり、信用取引で仮想通貨を借りている場合には発生した新コインも返却しなければならない可能性があります。
つまり新コイン誕生時には借りている仮想通貨にも新コインが付与されてしまうのでなるべく誕生時には借りている事は無いようにした方が良い、という事です。
(記事内全引用部:http://corporate.coincheck.com/2017/12/29/28.html)
まとめ
以上がcoincheckのハードフォーク・新コインが誕生した場合の対応方針です。
ポイントは
・付与されるかどうかはcoincheck次第
・誕生時にその仮想通貨を借りていた場合は新コインを返却する義務を負う
という事です。
coincheckを利用する場合はこのような方針である事を事前に知識として持っていましょう。
関連記事
国内取引所ビットコインゴールド(BitcoinGold)の対応・付与受け取り方法
<特集>ビットコイン、仮想通貨の分裂(ハードフォーク)とは?
スポンサー