ビットコイン禁止論争のMiCAがEUで賛成多数で可決。暗号資産の国際的な規制制定は着々と進む。

本ページはプロモーションが含まれています

 

MiCAがEUで可決

日本時間、3月15日にEUの暗号資産規制フレームワークであるMiCA(Markets in Crypto-Assets)が可決されました。賛成31、反対4、棄権23という結果でEU政府との正式な交渉の段階へと進んでいきます。

欧州議会の公式発表によると、MiCAの規制フレームワークは取引の透明性、開示、認可、監督を対象としており、利用者はリスク、コスト、手数料についてより良い情報を得ることができるなどのメリットがあるとしています。

さらに、欧州委員会に対し、2025年1月1日までに気候変動に大きく寄与する暗号資産(※編集部注 プルーフ・オブ・ワーク利用の暗号資産)の採掘活動を、持続可能な活動のための分類システムに含めるための立法案を提示することを要請する、と発表しました。

今回可決されたMiCAは、暗号資産に関わる個人や団体から多くの議論が巻き起こりました。当初、ビットコインをはじめとしたプルーフ・オブ・ワーク利用の暗号資産について、2025年に企業が利用することを禁止する文章が盛り込まれていました。

EUがビットコインを禁止に?「環境的に持続不可能」な暗号資産は淘汰されるのか

これを受け、様々な団体や個人が反発。SNSなどでも多くの議論が巻き起こり、「EUでビットコインが禁止になる」という可能性が考えられていました。しかし、このような声を受けて先週には議論の的となっていた文章が削除されることが発表されました。

EUによるビットコイン禁止は一時回避か。MiCAから案が削除される

削除されたことにより「ビットコインの禁止」という流れはほぼなくなったものの、さらに新しくなった草案では、まだプルーフ・オブ・ワーク利用の暗号資産を良しとしない旨の記載があることに、業界ではまだ議論が行われています。

参考:European Parliament
TOP画像:https://www.europarl.europa.eu/news/en/press-room/20220309IPR25162/cryptocurrencies-in-the-eu-new-rules-to-boost-benefits-and-curb-threats

 

プルーフ・オブ・ワーク(PoW)とは?

プルーフ・オブ・ワーク(PoW)とは
プルーフ・オブ・ワーク(PoW)とは

プルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work:PoW)とは、ビットコインなどの仮想通貨で採用されている、最も早く演算を行なった参加者が承認作業者として選出されるというルールです。

承認作業者として選出されることで、参加者は報酬を受け取ることができます。ビットコインの場合、承認作業者はビットコインのやり取りについて、不正なものがないか確認します。正しい承認が行われると、その承認作業者は報酬としてビットコインを受け取ることができます。

ビットコインはプルーフ・オブ・ワークがルールになっているため、参加者は、演算を他の人よりも早く行い、承認作業者として選出されることを目指すのです。

この演算を行う際に利用される電力消費は非常に大きく、世界的に問題視されています。

プルーフ・オブ・ワークについて詳しくは以下をご覧ください。

プルーフ・オブ・ワーク(PoW)とは?ビットコイン/仮想通貨のコンセンサスアルゴリズムの問題点を初心者にもわかりやすく解説!

 

関連記事

バイデン大統領が暗号資産の命令を発行。初の米大統領命令で業界に変化の可能性

GMOコイン

スポンサー