金利は本当に上昇していく?大事なポイントは“5月”のFOMCと言えるワケ

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強い労働市場とインフレ率低下の鈍化で、インフレ再燃懸念、金利上昇懸念が浮上しています。金利は本当にここから上昇していくのか、そして今後の市場動向について、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

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現在の金利動向

現在、金利は短期的には上昇傾向にあります。

アメリカ2年物国債金利チャート(https://jp.tradingview.com/chart/XPSdKPJL/?symbol=TVC%3AUS02Y)

アメリカ国債の2年物は雇用統計後、約4.0%から約4.6%へ上昇。

アメリカ10年物国債金利チャート(https://jp.tradingview.com/chart/XPSdKPJL/?symbol=TVC%3AUS10Y)

アメリカ国債10年物の金利は、約3.3%から3.8%へと上昇しています。

2022年末から下落していた金利がこのように下がってきた背景には、強い労働市場とインフレ再燃の懸念があります。2022年6月をピークにインフレ率が鈍化したため、金利の上昇が今後頭打ちになるとの見方、そして景気後退が起こる可能性があるとの見方が大勢を占めていました。

しかし、前回の雇用統計とCPIを見る限りでは、そのような流れもこのあたりで終わるのではないかという見方が広がっています。

確かに、インフレ率が今までのように大きく下がる、ということが連続することは、このままの金利水準ではもうあまり無さそうです。そして、そうなれば、インフレ率が再度高まっていくのではないかという懸念が頭をもたげる可能性は当然出てくるでしょう。

ただ、問題はその時にFRBが金利上昇に再度踏み切れるかどうかです。現在、FRBの政策金利は4.5~4.75%です。5%の金利にすると以前からFRBは言っているので、あと1~2回も0.25%上昇はあると考えるのが妥当ですが、その後の継続した上昇や0.5%以上の急激な金利上昇はあり得るのか、という問題に現在市場は直面しています。

次回FOMCでの政策金利予想(https://www.cmegroup.com/ja/markets/interest-rates/cme-fedwatch-tool.html)

予想では、次回も+0.25%が大勢を占めているものの、+0.5%予想も着々と増えてきています。

 

FRBはまだ「ディスインフレ」

そんな中で、FRBのパウエル議長は、金利上昇と同時に「ディスインフレ」を唱えています。このディスインフレ発言は、2月のFOMCでのもので、最近やっとインフレが低下してきたとFRBは言い出しています。

インフレのピークは2022年6月なので、半年ほどのタイムラグがあります。

インフレが発生した際も「インフレは一時的」という発言が続きましたし、インフレ低下が始まった際も「まだまだインフレ」という発言でしたので、この「ディスインフレ」もまだ続く見込みがあります。(確かにインフレ率は低下しているので“ディスインフレ”と言えなくもありません)

そのため、次回のFOMCで突然0.5%の利上げは今の所考えられませんし、そうなれば市場は非常に大きなショックを受けることになるでしょう。もちろん、次回の雇用統計とCPIの数値によっては0.5%の利上げもあり得なくはないですが、可能性は低いと考えます。

3月のFOMCでの利上げはすでに確実視されていますし、まだ実態経済にダメージはきていないので、現在の流れを引き継ぎそうですが、5月に予定されているFOMC(4月はFOMCがありません)では0.5%以上の利上げが行われる可能性はあります。

そして、そうなると今度は景気後退の懸念が生じ、市場はダメージを受けることになるでしょう。つまり、市場が伸びていけるのは遅くとも4月まで、というしシナリオがやはり今はメインだろうと考えます。

 

仮想通貨市場やゴールド市場はどうなるか

遅くとも4月までは仮想通貨(暗号資産)市場も楽観が大勢を占める可能性があると思いますが、次回の雇用統計やCPIによっては3月中に金利上昇懸念が本格化する可能性があります。

そして、4月を超えると一旦調整に入ってしまってもおかしくはありません。ゴールドはすでに金利上昇を受けて下落していますので、4月まではそこまで大幅な上昇は見込めないと考えます。

しかし、例えば5月のFOMCで0.5%の利上げが行われ、その後実体経済にダメージが訪れた場合、今度は急激な利下げが来ると思われます。

その際にはゴールドもビットコインも飛躍すると筆者は考えます。上記のようなシナリオが実際に起こるとすれば、今年後半は仮想通貨市場にとって大きなプラスとなる時期になると言えるでしょう。

※当記事は市場を分析した結果を示しています。投資を勧めるものではありません。

 

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