SVB破綻の影響はどこまで続く?米政府の全額保護で解決するか

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シリコンバレーバンク(SVB)が破綻し、混乱が生じた週末の市場。SVBの破綻に関連し、月曜を待たずしていくつかの動きが見られています。ここでは、SVBの破綻に関連する直近の動きと、その後の影響について、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

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SVBに関する直近の動き

SVBに関しては、日本時間の3月13日明け方に様々な動きが出てきています。アメリカではアメリカ時間の月曜の市場明けまでに、混乱を少しでも収束させようとする狙いがあるようです。

当サイトのTwitterで報告した通り、以下のような動きが出ています。

ビットコインは前日比+約4%の21500ドル付近、イーサリアムは前日比+約5%の1550ドル付近を推移しています。

SVBが仮にアメリカ政府によって全預金額を保護されるか、バンクオブロンドンに買収がされるかすれば、現在不安視されているUSDCの破綻も起こる可能性はグッと低くなりますし、その他のスタートアップの混乱も収束すると思われます。

なお、米政府はSVBがどこかへ買収されない時の保険案として、全預金額の保護を検討していると報じられています。上記が現実のものとなれば、一旦は金融市場のリスクが遠ざかるものとなるでしょう。

 

SVB破綻の解決で混乱は終了?

ただ、もちろんSVB破綻の件が例え買収や保護によって解決したとしても、なおリスクは大きく残ります。そもそも、シルバーゲート銀行の清算や、SVBの破綻は金融引き締めに寄与する部分が少なからずあります。

金融引き締めが続く限り、このような危機はこれからもやってくるため、SVBの件が解決したとしても今後も引き続き防御力は高めにしておいた方が良い可能性があります。

また、金融引き締めをおこなっている理由は、世界的に根付いているインフレを取り除くためです。インフレを根から取り除くためには、経済を一旦冷やさなければなりません。SVBを救済することの善悪は置いておいても、経済を冷やすということは何かしらのショックが生じる可能性が高くなる、ということです。

そしてショックが起こることによってインフレも沈静化します。そのショックを引き起こせない、でもインフレは取り去りたい、というのは当たり前のことですが矛盾していると言えます。

SVBを救済したことが、後のさらに大きなショックへつながることも十分考えられますので、今後も様々なリスクへのアンテナを張る必要がありそうです。

 

ビットコインやイーサリアムの今後は?

ビットコインやイーサリアムなど、仮想通貨(暗号資産)は今回の件でも大きく振り回されています。ドルステーブルコインであるUSDCを発行するサークル社が、SVBに資金を預けていたことで、USDCに不安が広がり、1ドルのペッグが外れました。

一時USDCは0.8ドル代になったものの、執筆時点では0.97ドルへ戻っており、不安はやわらいでいます。

ただ、今後金融的なショックがあった場合には、ビットコインやイーサリアムに直接関係がなくともそれを支えるシステムにダメージがあるとビットコインやイーサリアムも影響を受ける、ということは忘れてはならないでしょう。

今後金利が上昇していけば、そのような場面に出くわす可能性は大いにありますので、今回の件を教訓としてしっかり頭に入れておく必要はありそうです。

一方、銀行に関連したシステムや、中央集権的なシステムの困難は、非中央集権システムであるビットコインやイーサリアムには長期的にみればプラスとなります。中央集権的なシステムに不具合があればあるほど、分散型のシステムにニーズが集まりますので、その時の受け皿になれるでしょう。

非中央集権システムはまだ完璧ではないため、資金配分を考える必要性はあるものの、引き続きバランスととりながら中央集権システムと非中央集権システムの間でリスクヘッジをしていくと良さそうです。

※当記事は市場を分析した結果を示しています。投資を勧めるものではありません。

 

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