分断される世界。ドルの信認低下とビットコインの行方

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近年、アメリカの衰退が叫ばれて久しくなりました。中国の台頭に加え、アメリカ発のインフレでドルへの信認が大きく揺らいでいるように見えています。今回は、最近の世界分断の兆候、そしてドルとビットコインの今後について考察していきます。

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東西対立と中国の台頭

アメリカがインフレ退治と、景気後退への懸念に揺れている間に、世界では中国の台頭が進んでいるように見えています。そして、ロシア対ウクライナの紛争で明確になった古くから行われてきた東西の対立は、中国などの別の勢力にとってはプラスとも言える状況を生み出しているように見えます。

プーチン大統領と習近平国家主席が、来週にも対談するのではないかという報道も一部あり、さらにその後習氏はウクライナのゼレンスキー大統領ともオンラインで会談する予定があることも報じられています。

どちらもあくまでも報道レベルなので、実現するかわかりませんが、中国が東西対立の間に入ろうとしており、世界に大国として仲裁ができる姿を示そうとしている可能性を示していると言えるでしょう。

もちろん、仲裁にあたっては旨味を何かしら得ようとするはずですので、昔ながらの東西対立の結果、一番得をしたのが中国だった、ということになる可能性は十分考えられます。東西対立の仲裁を中国がしようとすれば、アメリカが黙っておらず、何かしらの行動に出る可能性が十分考えられますので、一筋縄ではいきません。そのため、東西対立からの米中対立の深まりも考えられます。

どちらにしてもアメリカが覇権国家として君臨していた時代とは、かなり雰囲気は変わっていると言えるでしょう。今後東西対立と中国の関係性には注目していくと、アメリカの地位がどのようになっていきそうかなんとなく見えてくるはずです。

 

世界の分断が止まらない

直近での最も注目すべきトピックは上記のようなものですが、この1ヶ月程度の間では世界の分断が進みそうなトピックがずらりと並んでいます。

Twitterでも記載したように

  • プーチン大統領への逮捕状
  • フィンランドNATO加盟へ
  • 中国のロシアウクライナ紛争仲裁
  • イランとサウジの外交正常化を中国が仲介

このようなトピックが世界分断を示しています。やはり、東西対立と中国の台頭が見て取れます。特に、中国が東西対立の利害関係をうまく利用して得をしようとしている動きはよく見られます。

イランとサウジアラビアの外交正常化を行う前、中国の習氏はイラン大統領のイブラヒム・ライーシー大統領と会談を行っています。イランは悪の枢軸とも言われた過去を持ち、アメリカと対立する国家ですので、その点においても中国がアメリカが国内問題&東西対立で留守にしている間に暗躍している姿がはっきりと見えてきます。

経済面を見ても、もはや中国は安い労働力ではなくなっており、アメリカの工場に中国がなって儲ける、という構図も終わりに差し掛かっているため、中国の次なる一手が出てくることでしょう。中国もバブル崩壊危機などの問題を抱えてはいるものの、伸び代がまだまだある新興国ですので、台湾統一を含め様々なチャレンジを行ってくるでしょう。

 

ドルの信認とビットコイン

そこで、やはり市場関係者が気になるのはドルの信認です。ドルはインフレ対策での金利上昇で「強いドル」という見方もありますが、筆者としては「単に金利が上昇して旨味が増しただけで、ドルが強くなったわけではない」と考えています。

インフレが起きているのですから、そもそも現金への信頼は下がっているわけで、ドルからは今後人が離れていくと考えています。また、東西と米中の対立で、ドルは今後国際社会で使いづらくなっていくことが予想されます。

インフレが起き、さらに世界の対立で使いづらくなったドルへの信認は下落していく一方で、ドルの信認を回復するためにはアメリカの経済成長が欠かせませんが、そのきっかけは見えていません。

そのため、今後はゴールドが信頼できる資産としてより注目を集めることになると考えられますし、中国の外交が成功していけば人民元も今より信認を得ていくことが十分考えられます。

そして悲しいかな、ゴールドの生産はロシアと中国が多いため、そういった意味でもゴールドへの注目は自然と高まっていくでしょう。

ゴールドに対抗できる資産としては、有力なのがビットコインです。しかし、少し前まではビットコイン=アメリカ優勢という構図でしたが、この1ヶ月くらいでその構図も変わりつつあります。アメリカが仮想通貨(暗号資産)に対し規制を厳しくし始めているからです。金融不安を仮想通貨のせいにして、「ビットコイン以外は証券」と言われているように、取り締まりを強化しています。

取り締まりの強化は、イノベーションの阻害に繋がります。もちろん、悪いプロジェクトを取り締まることで投資家保護はできるかもしれませんが、今アメリカが行っているのは2018年に日本が行った行き過ぎた規制強化になってしまっている感じを筆者は受け取っています。

仮想通貨はイノベーション次第でどのようにも発展していくため、アメリカが仮想敵を仮想通貨にし、イノベーションを阻害した結果、東側や中国に仮想通貨の優位性を取られてしまうことになりかねません。

どこかしらで成長していかなければならないため、仮想通貨を手放すのは得策とは言えないと筆者は思っています。

というわけで、今回は最近の世界分断の状況と、それに伴うドルの信認、ビットコインの行方、アメリカの今後について考察しました。読者の皆さんも、ぜひ世界的な流れを読み取り、ドルとビットコインの今後について考察していただければと思います。

※当記事は市場を分析した結果を示しています。投資を勧めるものではありません。

 

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