ビットコインとゴールドが大幅上昇している理由。銀行不安はつきまとう

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ビットコインとゴールドが大幅に上昇しています。シリコンバレー銀行(SVB)の破綻や、クレディ・スイスなどの流動性危機などで市場が混乱に陥る中で、この二つには資金が集まっているようです。

現在の状況と、今後の展開について初心者の方にもわかりやすく解説します。

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金融不安の連鎖が止まらない

多くの人が知ることとなったSVBの破綻。それはやはり始まりに過ぎず、その後も金融不安の連鎖はとどまるところを知りません。

最初の銀行に対する不安はシルバーゲート銀行の清算から始まりました。シルバー銀行は仮想通貨(暗号資産)業界に顧客を多く持つ銀行だったため、世間からの目は「仮想通貨が暴落したから」「仮想通貨が悪い」という認識だったかと思いますが、それはそもそも金利上昇という金融引き締めから来ている問題でした。

それをSVBの破綻という事態は証明してくれました。労働市場が強いことや、GDPがなかなか落ちないことが金融引き締めを正当化(金融引き締めをしても問題ないとの風潮)していたものの、やはり金融引き締めはどこかへ歪みを作る結果となっています。

SVB破綻の影響はどこまで続く?米政府の全額保護で解決するか

SVBの破綻の後、シグネチャー銀行も破綻、そしてクレディ・スイスの流動性危機が起こり、今はファーストリパブリックが危機の最中にいます。

クレディ・スイス問題でわかった、行くも引くも危機のワケ

ファーストリパブリックが危機に陥る中、同行を救済すべく複数の大手銀行が300億ドル(約4兆円)を預け入れる合意を結んだものの、株価は下落したままで未だに不安は残っています。

ファーストリパブリックの株価(https://jp.tradingview.com/chart/XPSdKPJL/?symbol=NYSE%3AFRC)

このような連鎖を食い止めようと、アメリカ連邦準備制度は銀行への貸し付けを行なっていますが、根本にある問題は高金利なため、その高金利持続懸念が払拭されるまでは連鎖が続く可能性が高くあります。

 

ビットコインとゴールド上昇の背景

本来であれば高金利では、ビットコインやゴールドなどの金利がつかない資産は下落するはずですが、現在ビットコインとゴールドに資産が集中しています。

その背景には、景気後退懸念と利上げ停止期待、そしてインフレ懸念が眠っています。どれをとってもビットコインやゴールドにはプラスの要因なため、市場は期待も込めてビットコインやゴールドへ資金を逃がしている可能性があります。

正確に言えば景気後退はビットコインにとってプラスとなるかは、まだビットコインの歴史が浅いため明確なことは言えませんが、ゴールドは市場ショックによって短期的には下落する可能性も否めないものの、長期的に見れば景気後退もプラスとなると言えるでしょう。

銀行などの金融機関に対して不安が募り、破綻が続くようであれば景気が後退する可能性が高まります。そして、今はその景気後退を少し予見する形でアメリカの市場金利は大幅に下落しています。金利のボラティリティが非常に高いため、「どちらに転ぶのか」という先行き不透明な面も債権市場では見られていますが、全体としては金利が下落しているため、景気後退を見据えていると言えるでしょう。

アメリカ国債2年物金利チャート(https://jp.tradingview.com/chart/XPSdKPJL/?symbol=TVC%3AUS02Y)

市場金利が下落していますし、景気後退になれば、FRBは高確率で政策金利を下落するなど、金融緩和を行なってきます。何を隠そう、破綻した銀行に対し預金保護を行ったり、貸し付けを行なったりするのも、広い意味では金融緩和と言えます。厳密には金融緩和ではありませんが、景気後退などの国民の危機の際には「救済」を高確率で行うのがFRBであり、アメリカ政府なのです。

このように、景気後退と金利低下ないし金融緩和はほぼセットでついてきます。そして、それはもともとインフレを退治するために行ってきた金融引き締めの終了を意味するため、インフレは再燃することになります。

このシナリオがメインになっているからこそ、インフレヘッジとなる資産であるビットコインやゴールドに資金が集中し始めていると言えます。

 

このシナリオの注意点

ただし、このシナリオには注意点があります。「景気後退と金利低下ないし金融緩和はほぼセットでついてきます」と述べましたが、必ずしもそうならなかった過去もあるからです。

それは1980年ごろのインフレ撃退の時のことです。当時FRB議長だったポール・ボルカー氏は景気後退の最中でも金利をむしろ上昇させることで、インフレを根絶やしにしました。

もし、インフレを本当に根絶やしにしたい場合には、どのような状況であっても金利上昇の手を緩めてはいけない、ということを歴史は教えてくれています。筆者としては直近でそのような措置をFRBが取れるとは思っていませんが、いつかはそのような措置がとられる日は来ると考えています。

もしも、景気後退でもインフレ根絶やし優先、と口だけではなく実力行使をしてくる議長が現れた場合には、このシナリオ通りにはならないため、注意が必要です。現在の議長は数ヶ月前、早くも「ディスインフレ」を唱えていたことから察するに、上記のタイプの議長ではないと推測できますが、人はいつ変わるかわかりませんので、注目していきたいところではあります。

※当記事は市場を分析した結果を示しています。投資を勧めるものではありません。

 

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