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クレディ・スイス問題に一旦の終止符が打たれることになりました。クレディ・スイスを、スイス政府が仲介する形でUBSグループが買収しました。クレディ・スイス問題が報道されてから1週間足らずでの買収となり、非常に早い展開となっています。
今回の件について、そして今後のFOMCなどの展開について、初心者の方にもわかりやすく解説します。
クレディ・スイスの買収をスイス政府が仲介
クレディ・スイスの問題が報道されるようになったのは日本時間の3月14日。
クレディスイスが「財務報告の内部統制において“重大な弱点”を特定した」との発表。
この問題の余波が広がっていくかは不明。https://t.co/yGK9FeCsew— Web3 PRESS (@bgnerman) March 14, 2023
ここから、約1週間で買収まで進んだことになります。クレディ・スイス(以下、CS)をUBSグループが約30億スイスフラン(約4300億円)で買収をしたものの、スイス政府が保証をするなどの仲介役を担い、半分政府救済のような形での買収決着となりました。
UBSは当初CSに対し10億フランで買収提案を行っていましたが、CS側はこれを拒否していました。そこでスイス政府が仲介役となることで買収が実現したのですが、これを受けてビットコインは28000ドルへ回復しています。
ただ、この勢いは日本時間には少し失われており、執筆時点では27,500ドル前後を推移しています。
市場の注目は次のFOMCに向けられており、次のFOMCで利上げが25bps行われるのか、それとも利上げ停止となるのか、市場予想ではまだ25bps利上げが多数派ですが、FOMCまでに新たなニュースが出れば予想も変わってくることでしょう。
今は底か
ただ、クレディ・スイス問題は非常に大きな出来事とは言え、市場はあまり影響を受けていません。これは緩和慣れした市場が、悪いニュースは利上げ停止を期待する、という流れが完全にできているからだと思われます。
ビットコインも、利上げ停止期待も含まれての価格推移になっていると思われます。
市場が緩和慣れをしているため、利上げによって経済がダメージを受ける→インフレ抑制という流れがあまり進んでおらず、FRBも非常に難しい判断を迫られている印象を受けます。
ただ、やはりインフレ撃退を目標に掲げるFRBは、ここで利上げをストップさせるほどの理由づけにはなっていないかもしれません。というのも、今回の金融不安では非常に当局による素早い対応がとられており、さらにその対応策はどれも金融引き締めとは逆の方向、つまり救済方向に措置が取られています。
そのため、どの問題も大事には至っておらず経済に明確なダメージは与えられていないように見受けられます。
こう見てみると、やはり今回のFOMCでは25bpsを妥当とFRBはしてくる可能性が高いと考えています。
しかし、高い金利にもう欧米経済、特に金融機関が耐えられなくなりつつあるのは事実です。そのため、利上げを続けるのであればさらなるショックが訪れてもなんらおかしくはありません。その時が、市場の底となる可能性も十分考えられるでしょう。
今後の展開
今後の短期的な展開としては、まずはFOMCでの利上げ継続、そしてその後に訪れる別の形でのショック。その後に利上げ停止、というのがメインシナリオだと筆者は考えています。
もし別のシナリオとして、FOMCが利上げ停止を今回する場合には、インフレにつながっていくでしょう。ただ、インフレを打倒しなければならないというのは1970年代を参考にするFRBにとっても、政府にとっても共通意識としてあると思われるため、そのシナリオは可能性が低いと考えます。
どちらにしても、アメリカには苦しい局面が当面は続くと思われます。そうなると、アメリカと対立する勢力が暗躍するには格好の時期となります。つまり、東側と中国です。そして、それらの国々が勢力を伸ばした先にあるのは、世界的なドルへの不信感の高まり、という展開が待っている可能性は高いでしょう。
そうなればやはりゴールドとビットコインには期待が持てます。そこまでいくには、何年か必要ではあるものの、そうなる可能性は日に日に高まっていると思えるニュースは出ていきています。
※当記事は市場を分析した結果を示しています。投資を勧めるものではありません。
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