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デジタル・カレンシー・グループ(DCG)は米国最大手の暗号資産・ブロックチェーン持株会社です。同社のBarry Silbert CEOが、今年4月に以下のツイートをしました。
https://twitter.com/BarrySilbert/status/1512203884063772675?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1512203884063772675%7Ctwgr%5E%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fcoinpost.jp%2F%3Fp%3D338833
これはDCG社が保有している暗号資産の上位5銘柄を表しています。
1位がビットコイン、2位がイーサリアム。これについては何も言うことはありませんが、注目すべきは3位の銘柄です。現在、暗号資産投資家の間でも注目が高まっているレイヤー1ブロックチェーンのNEAR Protocol(NEAR|ニアー)が3位に食い込んでいます。
2022年5月下旬の時点では、CoinMarketCapの時価総額ランキングでも21位とかなり上位に入っているNEAR。2022年〜2023年にかけて開発が進むにつれて、注目度はますます高まる可能性がある銘柄です。
このページでは、高い処理能力でイーサリアムの弱点を克服し、より広く使われることを目指して開発が行われているNEAR Protocolについて解説します。
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NEAR Protocolの基本情報
名称 | NEAR Protocol |
ティッカーシンボル | NEAR |
発行年月 | 2020年4月 |
発行上限 | 698,958,309NEAR |
時価総額 | 約4,250億円(第23位) |
公式サイト | https://near.org/ |
※2022.5.28.時点
まずは、NEAR Protocolの基本情報について触れておきます。
- 稼働日:2020年4月22日にメインネットがローンチ
- ネイティブトークン:NEAR
- コンセンサスアルゴリズム:PoS
- 独自の要素:シャーディング、ブリッジ、カーボンニュートラルなど
2020年に生まれたばかりの比較的新しいチェーンです。イーサリアムと同様に、スマートコントラクト機能を実装しています。
イーサリアムのスマートコントラクトをわかりやすく解説!実例も紹介
NEAR Protocolが生まれた背景として、既存のWeb3の環境には以下2点の課題がありました。
- 増大するトランザクションの処理が追いつかなくなってきていること
- 多くのユーザーにとって、既存のスマートコントラクトのプラットフォームは使い勝手があまり良くないこと
これを受けてNEAR Protocolは、「速くて使いやすいレイヤー1ブロックチェーン」となることを目指して開発がスタートしました。
NEAR Protocolの独自要素
NEAR Protocolの独自の要素として、本ページでは以下の3点について紹介します。
- シャーディング
- ブリッジ
- カーボンニュートラル
シャーディングとブリッジは、先ほど述べたWeb3の既存の環境を克服するための要素です。
一方、NEAR Protocolは環境面にも配慮した開発を進めており、カーボンニュートラルにも力を入れています。昨今はSDGsやESGが叫ばれる時代ですので、この点についても簡単に触れておきます。
シャーディングとは?
シャーディングはブロックチェーン産業に限らず、データベースの負荷分散の手法として元々存在する技術です。水平分割とも呼ばれています。
誤解を恐れずに言うと、シャーディングとはデータの処理を分割して行い、1つ1つのデータベースで処理する情報の量を減らすことで、処理速度をアップするような仕組みです。分割処理をした上で、全体として1つのデータベースであるかのように扱うことができます。
そして、ブロックチェーンの文脈におけるシャーディングは、トランザクションの処理を複数に分割して、最終的に集約する方法を指します。
実はイーサリアムでも、将来的にシャーディングは実装される予定です。イーサリアムの公式サイトにも、「シャードチェーン」の項目に以下の内容が掲載されています。
- シャーディングは、イーサリアムのスケーラビリティと性能を向上させるための複数のフェーズにわたるアップグレードである
- シャーディングはネットワークの混雑を減らし、「シャード」と呼ばれる新しいチェーンを作成することで、1秒あたりのトランザクションを増加させる
- 導入タイミングは2023年を予定
イーサリアムがシャーディング導入の準備を進めているため、シャーディング自体も注目を集める場面は多くなっています。
NEAR Protocolにおけるシャーディングは「Nightshade」と名付けられ、今も開発が進められています。
このNightshadeが、NEAR Protocolにおける核となる仕組みです。これについて、イーサリアムなどのシャーディングと比較しながら解説します。
上の図は、NEAR Protocolのホワイトペーパーのものです。
図の左側は、イーサリアムが目指しているシャーディングのデザインです。Beacon ChainとShard Chainが連携して、ブロックチェーン同士をつなげることでスケーラビリティの向上を図る仕組みになっています。
一方、NEAR Protocolが採用するNightshadeでは、1つのブロックの中にChunkと呼ばれるものが複数入っています。ブロックの中身を複数のチャンクに分割してシャーディングを行う方式です。
つまり、分割する対象がチェーンなのか、ブロックなのかという点で考え方が大きく異なっています。
チェーンを分割するやり方では、Shard Chainでの処理が多くなるほど、連携しているBeacon Chainでの処理量も増えます。ゆくゆくはこの点がスケーラビリティ問題を解決する上でのボトルネックになるのではないか、と考えられています。
この課題を回避するために、Nightshadeはブロックの中身を分けるという全く異なる思想に基づいて開発されています。
ブリッジとは?
NEAR Protocolは、開発初期からブリッジ機能に力を入れています。ブリッジの名称はRainbow Bridge(レインボーブリッジ)です。
Rainbow Bridgeは、NEAR Protocolとイーサリアムの間のブリッジです。
NEAR Protocolからイーサリアムに資産を移すことができたり、その逆も可能になっています。
また、NEAR Protocol上でイーサリアムと互換性のある開発環境を整えるために、Aurora(オーロラ)というエンジンも用意されています。
これにより、イーサリアムと同じ環境でスマートコントラクトを用いた開発を行うことができます。
このように、Rainbow BridgeとAuroraを組み合わせることで、NEAR Protocolとイーサリアムの間での円滑な資産のやりとりや開発が出来るようになっています。
カーボンニュートラルとは
カーボンニュートラルは、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることを意味します。
NEAR Protocolは、環境問題やサステナビリティへの取り組みを積極的に進めています。温室効果ガスのCO2排出量の測定、削減、相殺にも取り組んでおり、世界的な潮流であるカーボンニュートラルに貢献しようとしています。
今後の動向について
公式の発表によると、NEAR Protocolは以下の4つのフェーズに分けて開発を進めています。
- フェーズ0:Simple Nightshade
- フェーズ1:Chunk-Only Producers
- フェーズ2:Nightshade
- フェーズ3:Dynamic Resharding
現在はフェーズ1を進めている途中で、2022年の終わりから2023年の前半にかけて残りのフェーズまで実現していく計画で進んでいます。
まとめ
イーサリアムと似た部分もありながら、シャーディングなど随所で独自の特徴を兼ね備えているのがNEAR Protocolです。特に、既存のチェーンが抱えるスケーラビリティの問題を解決できるかは今後も注目すべきでしょう。
レイヤー1ブロックチェーンとして寄せられる期待は大きく、今後の開発が進んでいけば、投資対象としての魅力もより増してくるかも知れません。
TOP画像:https://near.org/
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