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ビットコインの価格が、ここのところ17,000ドル前後で揺れています。世界的に多くの市場が方向感を迷うなか、今後の景気後退と利上げがどのようにビットコインの価格へ影響を与えていくのか、初心者の方にもわかりやすく解説します。
景気後退は本当に起きるか
今、世界は景気後退の不安に揺れています。アメリカを中心とした世界的なインフレが生じた後、各国中央銀行は金利の上昇を決定し緩和政策は終了しました。
日本でも、2012年のアベノミクス以来続いてきた金融緩和路線を終える動きが12月20日についに出、金融引き締め政策へ転換しています。
金利の上昇・金融引き締めは市場価格を下落させます。そして、景気後退を引き起こすと言われています。金利が高いことや、市場のお金が減少することにより企業利益が減少し、それが経済全体を冷やしてしまいます。
市場はそれを先に察知し、株式市場にダメージを与えていますがまだ実体経済へのダメージはそこまで生じていません。アメリカの失業率は低いままですし、GDPも7~9月はプラス3.2%(確定値)となっています。
しかし、インフレ率が下がるにはどうしても実体経済へのダメージは必要です。何度か述べていますが、1970年代から始まったアメリカのインフレは実態経済へダメージがあるまで収まりませんでした。
今回も同じ道を辿るかどうかはわかりませんが、アメリカのインフレ率が2%まで収まるまでには実体経済へのダメージが避けられない確率は高いと言えるでしょう。
もし実体経済への影響が出ずにインフレ率が収まるとしたら、歴史的に見ても非常に珍しいケースと言えます。その場合は株式市場・仮想通貨市場は大きく価格を伸ばしていく可能性が高いと言えるでしょう。
景気後退が起きたらどう動くか
さて、景気後退が起きたらどのように仮想通貨市場は動くことになるかをここで考えてみます。
景気後退とは、定義としてはGDPが2期連続でマイナスになることですが、GDPよりも早く株価が反応することが多いです。つまり、株価のショックが生じてからGDPがマイナスになり失業率も上昇。結果、景気後退が定義づけられる、というわけです。
そして株価のショックが起きた場合、仮想通貨市場も一緒にダメージを負うことが多いです。仮想通貨は誕生してからほとんど景気後退を経験していないものの、一度あった景気後退の際にはゴールドよりも株式市場の方に近い値動きをしました。
過去の景気後退でビットコインはどう動いたか?スタグフレーションの影響は
景気後退が生じ、失業率が上昇した場合にはFRBは利下げに動いて来ることが予想されます。そうなれば株式市場と仮想通貨市場は上向いていくことになります。
そこまでは株式市場と似た動きをすることが予想されますが、その後の動きが仮想通貨、特にビットコインが別の動きをする可能性があります。FRBが利下げを行わなければならなくなるタイミングが、インフレが完全に終了しない状況であれば利下げはインフレを引き起こすことになります。インフレはコモディティに対しプラスの要因となるため、ビットコインも価格上昇の恩恵を受ける可能性があるのです。そこではじめて株式市場の動きとは異なっていく道がひらかれていきます。
ビットコインは冬の時代を抜けられるか
以上が主要なシナリオと言えますが、ビットコインをはじめとした仮想通貨はやはりまだまだ株式市場と同様の値動きを続けそうです。
ビットコインの底値は約1年、最高値まで約4年という周期が基本的に界隈で語られる物語ではあるものの、利上げやインフレの中での話ではないため今回はあまり参考にはならないかもしれません。
すでに過去最高値の2021年11月から1年1ヶ月以上が経ちます。多くの仮想通貨が苦しむなか、今後ビットコインはどのような動きを見せてくるのか、要注目です。
※当記事は市場を分析した結果を示しています。投資を勧めるものではありません。
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