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2月6日からスタートした今週の市場。ドル円は先週末に引き続き、円安方向へ進んでいます。先週末の雇用統計であまり反応しなかったビットコインが、今後どのような動きをする可能性があるのか、ドル円相場を通して考察します。
円安に進むドル円の理由
ドル円相場の雰囲気が少し変わり、先週末から円安方向へ進んでいます。
円高方向へ進んでいた相場が、円安方向へ進んだきっかけは先週の雇用統計でした。先週発表された2月の雇用統計は、失業率が3.4%に下落。さらに非農業部門雇用者数(NFP)が前月比で51.7万人となり、予想の19.0万人を遥かに超える数値となったことも市場に驚きを与えました。
雇用統計はサプライズ。ビットコインは下落で次のCPIは要注目
強い経済指標が出たことで、金利低下期待が剥がれ落ち、強いドルへの期待が進んでいます。その結果、ドル円は発表前の128円付近から、現在では131〜132円にまで円安が進みました。
このようにドルの金利低下圧力が和らぐ一方で、日本銀行が1月に金融緩和を維持したことも円安方向へ進ませる一つの要因となっています。本日、日銀総裁候補として雨宮氏に打診が行われたことが報道されていますが、今後ドル金利がどこまで低下していくのか、そして日本の緩和が維持されるのかどうかに注目が集まっています。
ドル円は金利の一つの指標
現在、ドル円は両国の金利動向によって大きく動きます。今回、円安に進んでいるのはやはり、アメリカの金利がもしかしたらそこまで低下しないのではないか、という思惑が市場に広がったからと言えるでしょう。
雇用統計が強い労働市場を示したことで、景気後退懸念が薄らいだこと、そしてインフレ率がそこまで低下しない可能性を示したことが金利低下にストップをかける可能性があります。
インフレ率が低下し出した2022年9月ごろから、市場は少し盛り返しを見せていました。それは、インフレ率が低下したことで、金利の上昇の終わりが見えたからです。
ダウ平均やゴールドは2022年のうちの反発し、そしてビットコインは2023年に入り反発しました。しかし、労働市場が強いということは経済が堅調で金利を下げる動機がない、と取れると同時に、サービスの労働賃金が低下しない可能性が高いというインフレ率上昇要因を示すこととなります。
その結果、金利上昇の可能性が示唆されて、多くの市場がマイナスへ動き、円安方向へ流れた、ということになります。
インフレ再燃ならビットコインはどう動くか
つまり、今後の問題はインフレが再燃するかどうかということに集約されてきます。もし、労働市場が強く、経済に大きなダメージが来ないのだとすればインフレは再燃する可能性が高くあります。なぜならサービス賃金のインフレが収まっておらず、原油価格も落ち着いてきており下方向へあまり動かなくなっているからです。
その一つの指標がCPIとなります。今月のCPIで、あまりインフレ率が下がって来ないのであればインフレ再燃の懸念が出てきます。そうなればドル円相場は、円安方向へ再度進むことになるでしょう。ドル円相場が円安方向へ進むということは、金利が上昇するということを市場が考えている、という一つの指標にもなります。
そして、インフレが再燃した際にはビットコインは一度下がると思われますが、その後は上昇の可能性が高いと考えます。なぜなら、インフレが起きると金利が上昇するため、ドルの価値が上がりますが、インフレが行きすぎると現金の価値がないと思われるので、現金以外の資産が上昇します。特に、代替紙幣となり得るゴールドやビットコインには注目が集まることが予想されます。
次のFOMCまでは2回のCPIと1回の雇用統計が待っています。もし、2回のCPIが低下率を下げ、3月の雇用統計が良い数字であれば、インフレ再燃の懸念が始まる可能性が高いでしょう。
そうなればビットコインは下落し、その後上昇することになる、というのがメインシナリオとなると予想します。もちろん、そこまで明確な経済指標の数値が出ないかもしれませんが、そのような展開を頭に入れておくと、状況に合わせてスムーズに対応できるのではないかと考えます。
※当記事は市場を分析した結果を示しています。投資を勧めるものではありません。
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