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日本時間の今夜22:30ごろ、アメリカでインフレ率を示す指標であるCPI(消費者物価指数)が発表されます。この結果によっては今後の市場の方向性が変わる可能性があり、世界が注目する経済指標となっています。
今回は、今月のアメリカCPIについて、そして今後の市場について初心者の方にもわかりやすく解説します。
本日夜、CPI発表
日本時間の今夜22:30ごろ、アメリカでインフレ率を示す指標であるCPI(消費者物価指数)が発表されます。今回発表されるのは、先月1月のCPI。現在雇用統計と並び、市場が非常に注目している経済指標の一つです。
前回のCPIでは、予想通りインフレ率は低下し前年比6.5%となりました。ピーク時には約8%のインフレ率となっていたため、大きく下落していると言えます。
このインフレ率がこのまま下落していくのか、それとも下落がストップしてしまうのかに市場は注目しています。
アメリカの政策金利を決定するFRBは、インフレ率を下げることを重要課題としており、昨年から金利を上昇させています。ここ最近はインフレ率の下落を受けて、金利の上昇幅を75bpsから段階的に25bpsへ引き下げており、この流れが継続するかどうかが注目ポイントです。
仮にインフレ率の下落がストップすれば、6%程度という2%のインフレ目標に比べれば高いインフレ率となるため、金利上昇もしくは長い間の高金利継続が市場では視野に入ってきます。
そうなれば、2022年末から金利低下期待で上昇していた金融市場にダメージを与えることとなるでしょう。
インフレ率は下落するのか?
今回のCPIを予想するのは、非常に難しいです。今までの流れで行けば、順当にインフレ率は下がると思われますが、前回の雇用統計が強い労働市場を示したようにインフレ圧力は徐々に高まりつつあります。
アメリカの短期金利である2年物国債の金利も、前回の雇用統計以降、下落トレンドから上昇トレンドへ転換しています。
債権市場の金利が上昇しているということは、景気後退がない可能性、そしてインフレ率が上昇する可能性を示しているということです。つまり、これまでの市場の雰囲気とは異なる、ということを示しています。
エネルギー価格や住宅価格がピークからの下げよりもやや鈍化しており、強い労働市場で賃金低下があまり見込めないとなればインフレ率低下の鈍化が起きてもなんらおかしくありません。今回の結果次第ではその後半年の市場の方向が変わってくると言えるでしょう。
ビットコインへの影響は?
ビットコインをはじめとした仮想通貨(暗号資産)市場も、他の市場と同様にインフレ率の減速が鈍化すればダメージを受けると思われます。
雇用統計後、すぐにはダメージを受けなかった仮想通貨市場ですが、金利が上昇するにつれ下落しました。
さらに、先週には大手仮想通貨取引所KrakenがSECとの和解に応じ、ステーキングサービスを停止したことや、バイナンスが開発するステーブルコインBUSDも発行が禁じられるなどしており、規制強化の面でも仮想通貨市場は痛手を受けています。
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ここに、政策金利の低下期待が剥がれ落ち、さらにインフレ率上昇懸念からの金利上昇が加われば二番底となる可能性も十分あり得るでしょう。ちなみに、今回のCPI市場予想は前年比6.2%となっており、インフレ率減速が少し鈍化する予想となっています。
また、政策金利の予想も25bpsが95%以上でしたが、現在では50bpsも10%以上となっており、インフレ率低下は鈍化するという予想が多くなってきています。
これらの予想は逆に言えば、インフレ率がしっかりと下がった場合は市場が大きくプラスに動く、とも言えますが、大方このような予想の中で市場は動いていくという指針にするといいでしょう。
アメリカのCPIは本日午後22:30発表の予定となっています。万全の準備をして迎えられるよう、情報の整理をして待ちたいと思います。
※当記事は市場を分析した結果を示しています。投資を勧めるものではありません。
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