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ビットコイン・イーサリアム、そして多くの仮想通貨が大幅に下落しています。仮想通貨に対する規制が進み、苦しい状況に入っています。今回の下落について、そして今後の展開について、初心者の方にもわかりやすく解説します。
イーサリアムが証券との見方
日本時間3月10日の明け方に、ニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官から仮想通貨取引所Kucoinへの訴状の中で、「イーサリアムは証券」との見方がされていたことがわかりました。(参照:https://iapps.courts.state.ny.us/nyscef/ViewDocument?docIndex=XDXIUrIw3tVafxqwEqVfKw==)
これを受けてビットコインとイーサリアムは約-6%下落しており、イーサリアムの価格は1400ドル代になっています。
これまで、ビットコインとイーサリアムは特別扱いがされてきており、この二つに関してはコモディティとの見方が商品先物取引委員会 (CFTC)などで主張されてきましたが、ここにきてイーサリアムは証券との見方が強まっています。
アメリカ証券取引委員会(SEC)のゲイリー・ゲンスラー委員長が先日、イーサリアムが証券との見方を示したことで、市場は少し警戒していましたが、今回の一件でそれが現実のものとなり、苦しい状況に立たされています。
なお、同時にLUNAとUSTについても証券であるとの見方が訴状では示されています。
強まる規制
仮想通貨に関する規制はここのところ強まる一方です。最近だけでも、Krakenのステーキングサービス停止(和解)、BUSDの新規発行停止に加え、パウエル議長の仮想通貨には「細心の注意」が必要とする旨の発言など、多くの規制当局からの規制方向の動きが見られています。
パウエル議長、仮想通貨「細心の注意」 雇用統計次第でさらに下落も
この背景には、FTXの破綻や、シルバーゲート銀行の清算など、仮想通貨関連企業の雑な経営体制や財政難から投資家保護の名目があると思われます。もちろん、仮想通貨のブラックな部分の膿は出し切る方が仮想通貨にとってはプラスになりますが、行きすぎるとイノベーションを阻害することにもなりかねないため、規制当局の動きには注目が集まっています。
今回の件で示されたように、イーサリアムが証券となる場合は、他の仮想通貨もほとんどが証券となる可能性があるため、それぞれ現行の証券の規制に沿った対応を求められることになります。それは、今まで行ってきた仮想通貨界隈の行動を縛ることになりかねないため、今後仮想通貨に対する世間の見方や、仮想通貨界隈の行動は変わってくる可能性が大いにあるでしょう。
今後の展開は
仮想通貨に関する問題は、ほとんどがそうですが今回の件もイーサリアム自体に何か問題があったわけではなく、イーサリアムを取り巻く環境に変化があった、ということです。もちろん、イーサリアムを取り巻く環境はイーサリアムにとって大切なことではありますが、イーサリアム自体は何の問題もなく稼働し続けているということは忘れてはいけません。
ビットコインも価格を落としましたが、今までも規制当局の動きで幾度も価格を落としています。ビットコインを保有する、イーサリアムを保有する、という場合にはそのようなリスクがあることを認識した上で、それでもビットコインには問題がないのだから保有し続ける、という考えの方がプラスになると、歴史は教えてくれています。
現在の規制の流れはまだおさまるところを知りません。マクロ環境としても金利上昇が懸念されている中で、短期的には苦しい状況に立たされている仮想通貨ですが、それでも分散型のシステムは止まりません。今は長期的な立場から、冷静に見る姿勢が大切かもしれません。
※当記事は市場を分析した結果を示しています。投資を勧めるものではありません。
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