EUによるビットコイン禁止の可能性が再度高まる。MiCAの投票が本日行われる予定

本ページはプロモーションが含まれています

 

暗号資産規制草案(MiCA)の投票

現地時間3月14日に、EUでMiCA(Markets in Crypto-Assets)と呼ばれる暗号資産規制フレームワークの草案について、投票が行われます。

今回のMiCA投票は、非常に多くの議論を巻き起こしています。当初、ビットコインをはじめとしたプルーフ・オブ・ワーク利用の暗号資産について、2025年に企業が利用することを禁止する文章が盛り込まれていました。

EUがビットコインを禁止に?「環境的に持続不可能」な暗号資産は淘汰されるのか

これを受け、様々な団体や個人が反発。SNSなどでも多くの議論が巻き起こり、「EUでビットコインが禁止になる」という可能性が考えられていました。しかし、このような声を受けて先週には議論の的となっていた文章が削除されることが発表されました。

EUによるビットコイン禁止は一時回避か。MiCAから案が削除される

削除されたことにより「ビットコインの禁止」という流れはほぼなくなったものの、さらに新しくなった草案では、まだプルーフ・オブ・ワーク利用の暗号資産を良しとしない旨の記載があることに、業界ではまだ議論が行われています。

最新の草案では、EU内で取引に利用される暗号資産は「最低限の環境維持の基準」に適応しているかどうかを求める、といった内容が含まれており、今回の草案が賛成多数となれば、今後欧州委員会はその基準を制定することになります。

つまり、その基準によってはビットコインが再度禁止される、という流れが出てくる可能性があります。現地時間3月14日に投票が行われ、決定されると欧州委員会などを含めた正式な交渉ラウンドに入るとされています。

参考:MiCA
TOP画像:https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX%3A52020PC0593

 

暗号資産と各国の規制

暗号資産に対する対応は、まだまだ各国に統一感は見られません。先日、初となる暗号資産に関わるアメリカ大統領令が署名されたことで、業界の団体・個人は様々な反応を示しました。

アメリカ大統領令では、暗号資産などデジタル資産・ブロックチェーンに関する利用者保護を促進するとともにイノベーションの強化も強調されており、暗号資産にアメリカは協力的であるとの見方もされています。

アメリカが国を挙げて、自国の成長に暗号資産やWeb3.0領域を取り込んでいこうとする動きを見せる一方で、EUは逆行するような規制フレームワークを制定しようとしています。

これが国という単位で見たときにプラスとなっていくのか、マイナスとなっていくのか、それはまだわかりませんが、Web3.0の波が到来した際には、規制は重荷になる可能性があります。

日本も例外ではなく、規制によってWeb3.0関連の産業が世界に遅れをとってしまっており、今後規制緩和を行うことも含め、制定する規制をどのようにするのかには、慎重な議論が行われています。

イノベーションにおいては「自由」。利用者保護においては「規制」。このバランスの中で、暗号資産やWeb3.0に関わる人は、先進国各国の動向には注目です。

 

関連記事

バイデン大統領が暗号資産の命令を発行。初の米大統領命令で業界に変化の可能性

GMOコイン

スポンサー