【Web3.0とは[連載]】Web3.0をとにかくわかりやすく簡単に(1)〜今の世の中に問題があるという前提〜

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Web3.0とは何か、に挑むシリーズ【Web3.0とは】

第1回はWeb3.0の概要について、とにかくわかりやすく解説。専門知識がなくても理解できるよう、説明していきます。

第1回 「Web3.0をとにかくわかりやすく簡単に(1)〜今の世の中に問題があるという前提〜」

第2回 Web3.0をとにかくわかりやすく簡単に(2)〜Web2.0の思考とWeb3.0の思考〜

第3回 Web3.0をとにかくわかりやすく簡単に(3)〜重要な6つのキーワード〜

 

「Web3.0」というワードは、近年広く使われるようになりました。

Web(ウェブ)は何となく理解できるかと思います。「≒インターネット?」のようなイメージでしょうか。すると、「Web3.0」ということは「Webの“第三世代”」のようなイメージができます。

となると、今私たちが使っているWebは第二世代、ということになります。ただ、私たちがインターネットを利用し始めて、いつから第二世代が始まったのか、明確な日付を知っている人はほとんどいません。

というよりも、明確な日付はありません。となれば、Web3.0が始まる日には明確な日付がない可能性が高いでしょう。いつか始まっている(もしくは始まらない)Web3.0を『誰でも理解できるシリーズ』の第一回として、ここではWeb3.0について誰でも理解できるよう、とにかくわかりやすく解説していきます。

 

Web3.0とは

Web3.0とは何か。この説明をする際に、最もよく出てくるのはWeb1.0とWeb2.0です。「Web1.0はこういうもの」「Web2.0はこういうもの」という形で説明されます。

今、あなたにご覧いただいているこのページが掲載されている『Web3 PRESS』でも、そのような説明をしているページはあります。

Web3.0とは?初心者にもわかりやすく簡単に解説!実例や長所、課題、何が可能になるかについても紹介

ただ、上のページの説明を読んでいただいた方は思うはずです。「わかるようなわからないような……」「結局Web3.0って何?」と。

理解できた方は、非常に頭がキレるか、わかったつもりになっているかのどちらかでしょう。なぜならWeb3.0は非常に奥が深く、まだ誰にもどのような形で私たちの前に現れるのかがわからないものだからです。

そのため、普通は理解できないのです。全体を理解している人は本当は一人もいないのです。未来を知ることができる人は一人もいないからです。

しかし、Web3.0にもある程度の定義はあります。そのため、「このサービスはWeb3.0だね」「このプラットホームはWeb2.0的だね」のように言うことができます。そのように様々なものが分類されていった結果、Web3.0という概念ができ上がっていきます。

Web3.0の大まかな定義はありますが、Web3.0の概念は個人個人の頭の中にあります。そのため、「Web3.0とは」の結論が人によって異なってしまうことがあるのです。

 

Web3.0はなぜ現れた?

そんな、人によって異なるWeb3.0。Web3.0を紐解くためには、なぜWeb3.0という言葉や、Web3.0と定義されるサービスが現れたのかをまずは知るのが良いでしょう。

Web3.0が現れたのは、ズバリ「今の世の中に問題があるから」です。

当たり前のことですが、人は環境に順応できる性質を持っているため意外とこの事を忘れてしまうのです。

「世代交代」という言葉がありますが、世代交代はなぜ行われるのか。人は老いていくので、若い世代へバトンを渡す必要があります。もちろん、これも理由の一つですが、「時代が変わるから」という理由もあります。変わった時代の中では、従来のやり方は通用しません。通用しないやり方を続けていては、みんなが困ることになります。

これを防ぐために世代交代は行われるのです。世代交代が行われ、次の世代が活躍する。社会ではこの循環が絶えず行われています。

これがWebでも必要なのです。正確には、必要と考える人たちがWeb3.0を支えているのです。今のWebが時代遅れとなってしまった、と考える人たちによるWebの世代交代。これがWeb3.0の一つの側面です。

今のWebが抱える問題。これを解決するべく、Web3.0は動いています。

 

今のWebの問題

それでは、今のWebが抱える問題とは何か。今のWebやインターネットの中には多くの問題があります。

  • フェイクニュース
  • 個人情報の漏洩
  • 詐欺案件の阻止ができない
  • 広告の乱立
  • 情報過多になっている
  • データ複製、偽造が容易い

などの、多くの問題点があります。これらの問題について、全てではなくとも一部を解決する可能性がある、としてWeb3.0は注目されています。

具体的にどのようにWeb3.0が解決するか、という詳しい話はとりあえず置いておいて、まずWeb3.0を理解するためには今のWeb2.0と呼ばれる世代には、多くの問題点があるという認識を持つといいでしょう。

ただ、問題点はあるにせよWeb2.0が、今まで作られてきたWebやインターネットが間違っていた、というわけではありません。インターネットがアメリカで誕生した1967年、そして今のWebの起源とも言われている形式が発表されたのが1989年。

※インターネットとWebは厳密には異なりますが、ここではインターネット≒Webという認識で問題ありません。

そこから、人々が望むような形、時代が望むような形に変化していき、人類が作り上げてきたものがWeb2.0なのです。

つまり、人類の総意がWeb2.0として表れていると言ってもいいでしょう。そのため、Web3.0が「善」でWeb2.0が「悪」、という考え方はあまり正確ではないと考えます。あくまでも時代の流れとともに、Web2.0の課題を克服するWeb3.0という世代が誕生し望まれている、という捉え方が正確なのではないでしょうか。

Web2.0は現在主流のWebです。詳しくはまた別の場所でも述べていく予定ですが、Web2.0の代表的なサービス・それを運営する企業はGAFAと呼ばれる「Google(グーグル)」「Amazon(アマゾン)」「Facebook(フェイスブック)」「Apple(アップル)」です。これらの企業やサービスは、多くの人に多大なる影響を与えてきました。今後もまだまだその存在は大きく、続いていくと思われます。

しかし、それと同時に上述したような、現在のWebの課題も明確にしました。GAFAが人類に与えた良い点、そして課題。それをWeb3.0が克服できるのか。これがWeb3.0を作っていく組織・個人には求められているのです。

 

Web3.0の定義

Web3.0とは何かを知るために、ここでWeb3.0という言葉を最初に定義したと言われている人物をご紹介します。

それはギャビン・ウッド(Gavin Wood)氏です。ギャビン・ウッド氏は、2014年に「ĐApps: What Web 3.0 Looks Like(分散型アプリ:Web3.0とはどのようなものか)」という記事(https://gavwood.com/dappsweb3.html)でWeb3.0とはどのようなもののことを言うのかを発表しています。

ギャビン・ウッド氏は、仮想通貨(暗号資産)としても有名な「イーサリアム(Ethereum)」と呼ばれるプラットホームを共同創業した人物です。主に技術的な部門を担当していた過去があり、CTO(Chief Technology Officer)を務めていました。

そんなギャビン・ウッド氏は、

「As we move into the future, we find increasing need for a zero-trust interaction system.」

訳:未来に向かうにつれて、ゼロ・トラスト・インタラクション・システムの必要性が高まっていることがわかります。(DeepLによる)

と、最初に述べています。この後に、様々な側面からWeb3.0の説明が行われるのですが、「ゼロ・トラスト・インタラクション・システム」がWeb3.0の一つの形である、ということを述べていると、読むことができます。

では、「ゼロ・トラスト・インタラクション・システム」とはどのようなものなのでしょうか。それは「相互(インタラクション)に信用(トラスト)が不要(ゼロ)な仕組み(システム)」と、訳すことができます。

相互に、とは「お互いに」ということなので、「相手を信用しなくても成り立つ仕組み」とも言えます。Web3.0では、この「相手を信用しなくても成り立つ仕組み」が非常に大きなキーワードとして随所で語られます。

「相手を信用しなくても成り立つ仕組み」は、Web3.0では「トラストレス(Trustless)」や「分散型(Decentralized)」などという同じような意味を持つ言葉としても頻繁に出てきます。つまり、Web3.0はこの「相手を信用しなくても成り立つ仕組み」が非常に重要、ということです。

「トラストレス」については以下で詳しく紹介していますので、そちらもご参考にしていただければと思います。

ビットコインやブロックチェーンの「トラストレス」とは?Web3.0にも関わる非中央集権システムをわかりやすく解説!

 

さて、ここまではWeb3.0とは何か?の概要と、定義について少し説明をしました。しかし、ここまでお読みいただいてもおそらく「何となくわかった気がするけど、イマイチよくわからない」という方がほとんどだと思います。

それもそのはずで、ここまでではWeb3.0の実体についてはまだ何も触れていないからです。Web3.0世代のサービスというものを、今後はさらに具体的に深掘りしていくので、そちらもお読みいただければ、おそらく理解が深まっていくのではないかと思います。

 

続きはこちら↓

第2回 Web3.0をとにかくわかりやすく簡単に(2)〜Web2.0の思考とWeb3.0の思考〜

 

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