【Web3.0とは[連載]】Web3.0をとにかくわかりやすく簡単に(3)〜重要な6つのキーワード〜

 

Web3.0とは何か、に挑むシリーズ【Web3.0とは】

第3回は、Web3.0を理解する上で重要となるキーワードについて解説していきます。

第1回 Web3.0をとにかくわかりやすく簡単に(1)〜今の世の中に問題があるという前提〜

第2回 Web3.0をとにかくわかりやすく簡単に(2)〜Web2.0の思考とWeb3.0の思考〜

第3回 Web3.0をとにかくわかりやすく簡単に(3)〜重要な6つのキーワード〜

 

Web3.0には、重要なキーワードがあります。もちろん、第1回や第2回ですでに述べたような「トラストレス」「分散性」などというキーワードもありますが、ここでは簡単に理解できるよう一般的なユーザーが直接触れるような具体的なサービス(アプリケーション)、または概念に関連したキーワードをご紹介します。

重要なキーワードとは、以下のキーワードです。

  • 暗号資産(仮想通貨)
  • Dapps
  • NFT
  • メタバース
  • GameFi
  • DAO

これらのキーワードについて知ると、Web3.0についての理解が深まります。なお、これらのキーワードは「キーワード=Web3.0」というわけではないのが、少し注意が必要な部分。それがWeb3.0をわかりづらくしている一つの要因でもあります。

さて、ここから一つ一つについて紹介していきましょう。

GMOコイン

 

暗号資産(仮想通貨)

暗号資産(仮想通貨)は、ビットコインなどをはじめとした、ブロックチェーンと呼ばれる技術を利用して作られたデジタル資産です。暗号資産は、何を隠そう”Web3.0の元”とも言うことができます。

暗号資産(仮想通貨)とは

暗号資産は、ビットコインからその歴史が始まりました。ビットコインは”ブロックチェーン”を利用して作られましたが、ブロックチェーンという言葉はビットコインの論文から誕生しています。つまり、ビットコインと同時にブロックチェーンというテクノロジーも生まれているのです。

ブロックチェーンは、それまでにあった様々な技術が取り入れられて形成されており、ブロックチェーンと他のアイデアが組み合わさることで「トラストレス」なビットコインという決済システムができあがりました。

このビットコインの「トラストレス」なシステムが、応用されてイーサリアムというプロジェクトが立ち上がります。

イーサリアムは一般的には暗号資産の一つ、と思われていますが、イーサリアムの暗号資産としての顔はあくまで一つの側面に過ぎません。イーサリアムはプラットホームとして作られており、イーサリアム上にアプリケーションを開発することができます。イーサリアムという暗号資産(イーサリアムの暗号資産の正確な名称は「イーサ/ETH」)は、そのアプリケーションを開発したり、利用したりするのに使われます。

イーサリアムとは

少し、話が難しくなってきましたので暗号資産については、このあたりまでの解説とします。要するに、暗号資産は今話題になっているWeb3.0の大元となるトラストレスなアプリケーションである、ということです。

ちなみに、Web3.0を最初に提唱したギャビン・ウッド氏は元々イーサリアムの開発に携わっていた人物です。つまり、Web3.0と暗号資産は切っても切り離せない関係性なのです。

ビットコインを初心者にもわかりやすく解説!<最新>今後・仕組み・投資方法・儲かる?・買い方…の入門

 

Dapps(分散型アプリケーション)

Dapps(ダップス:Decentralized Applications)はWeb3.0を語る上で、暗号資産の次に重要なキーワードです。

一般的には、まだDappsという言葉はほぼ知られていないでしょう。Dappsは、日本語では分散型アプリケーションとも訳されます。Dappsは、簡単に言えば「管理者がいなくても稼働するアプリケーション」のことです。

そもそも、アプリケーションとはパソコンなどである目的のために作られたプログラムのことを指します。スマホでApple Storeなどからインストールする「アプリ」も、アプリケーションの一つです。現在使われているアプリケーションは、ある特定の管理者が開発・運営しています。スマホアプリは一般的に、企業などが開発し、運営する事で使用することができるようになっているのです。

バグが起きれば運営している管理者(企業など)が、責任を持って対応することになっていますし、運営費は広告収入やアプリ内課金でまかなわれるのが一般的です。

一方、Dappsにはそのような特定の管理者がいません。しかし、うまく稼働するようになっています。技術的なことはここでは深く掘り下げませんが、それはブロックチェーンなどの技術を持って行われます。

そのDappsを開発できるプラットホームの一つが、先述したイーサリアムです。イーサリアムの機能をアプリケーション開発者が利用することで、Dappsを生み出すことができるようになります。Dappsは、特定の管理者が不在なので「トラストレス」なシステムと言うことができます。Web3.0の中核となるトラストレスが実現される一つの形が、Dappsという次世代のアプリケーションです。

具体的に、Dappsのアプリケーションに触れたい場合には、イーサリアムなどで開発されているDappsを実際に触ってみると良いでしょう。ただし、完全にトラストレスなDappsで広まっているものは現在あまりありません。ある部分はトラストレスだけど、ある部分は特定の企業が管理している、などの場合が多くあります。イーサリアムの機能が限定的であることなどから、今後のWeb3.0関連技術の進展には期待がされています。

イーサリアムで作成・開発できるDapps(分散型アプリ)とは?実例も合わせて紹介

 

NFT

NFTを最も簡単に説明すると、「複製できないデジタルデータ」です。

NFTは「Non-Fungible Token(ノン ファンジブル トークン)」の略で、日本語では「非代替性トークン」という言葉で訳されることが多いです。デジタルデータに識別子のようなものを割り当てることで、コピーや修正ができない(コピーや修正したらそれがわかる)ようにしたデータ、さらにブロックチェーンを利用してそれを行なっているものがNFTと呼ばれます。

NFTとは

「複製できないデジタルデータ」と言っても、あまりピンと来ない方も多いと思いますので、まずはデジタルデータとはどのようなものなのかを考えてみます。

デジタルデータとは、ある特定の情報を数値で表したものを言います。例えば、ここに一枚の写真があるとします。

この写真は、インターネット上にある写真です。皆さんもスマホやPCなどの端末で見ていると思います。スマホやPCなどの端末で見ているので、この写真はデジタル上にある、というイメージは簡単につくかと思います。

この写真はデジタル上にあるものなので、デジタルデータとしても表示することができます。デジタルデータとは、0と1で表される数値で、コンピューターが理解できるデータです。

先の写真が例えば

0100011111001010101010101010111100010010100111100

というデジタルデータで表せるとしたら、

0100011111001010101010101010111100010010100111100

をコンピューターに保管しておくことで、いつでも先ほどの写真を閲覧することができるようになります。(あくまで簡単にデジタルデータを説明するための例です)

デジタルデータの大きな特徴は、コピーおよび移動が簡単にできることです。「文章のコピペ」や「思い出写真のシェア」など、簡単にコピーや移動ができることは、デジタルデータだからこその利便性です。先ほどの写真で言えば

0100011111001010101010101010111100010010100111100

を保管しておけば、いつでも写真を見ることができます。写真が日焼けしてしまって色が変わったり、擦れて破れたりすることはありません。誰かに見せたい時も、このデータをインターネットに乗せて送信すれば完了です。

一方で、複製できるという点が、デジタルデータに唯一の識別性を持たせるのを困難にしています。デジタルデータは簡単に複製できるがゆえに、一度複製されてしまえば元々の(オリジナルの)データがどれなのかは見分けがつかなくなります。

この問題を解決するのが、NFTです。NFTでは、デジタルデータをブロックチェーン上に記録することで、オリジナルのデータを見分けることを可能にします。

例えば、先ほどのデジタルデータ

0100011111001010101010101010111100010010100111100

をブロックチェーン上に載せてしまえば、コピーして再度ブロックチェーン上に載せようとしても、上記のデータとは異なるデータとしてしか載せることができなくなります。こちらも詳しいことは技術的なことになってしまうため、ここでは割愛しますが、このNFT技術を利用してブロックチェーンに唯一のデータを残す際にもイーサリアムなどが使われます。

特定の管理者や運営者がいなくても、唯一無二のデータが残せる、つまりトラストレスにNFTを作成できる、ということでNFTはWeb3.0の文脈で多く語られます。しかし、ここで注意すべきなのは、あくまでもNFTをトラストレスに作成できるのは実際にプログラムを書いてイーサリアム上にNFTを作成できる方法を知っている人だけ、ということになります。

NFTのアートを売買できるNFTマーケットプレイスなどでも、簡単にNFTを作成することはできますが、完全にトラストレスとは言えません。そのマーケットプレイスを運営する第三者を信頼して、NFTを作成することになるからです。また、NFTの売買においてもトラストレスなサービスを利用しているとは必ずしも言えません。

もちろん、完全なるトラストレスがNFTにおいて必要かどうかは議論が分かれるところではあるため、その是非はここでは述べませんが、あくまでもWeb3.0的視点から言えば「NFT=Web3.0とは必ずしも言えない」ということは覚えておくと良いでしょう。

NFTとは?仕組みやアートとの関連性、稼ぎ方や話題となった出来事などを初心者にもわかりやすく解説!

 

メタバース

メタバースとは、インターネット上に作られた仮想空間のことを指します。Web3.0と同時に語られることの多いメタバースですが、実はWeb3.0との関わりは今回ご紹介している他のキーワードよりも薄い、と言うことができます。

メタバースでは、アバターと呼ばれるユーザーの分身を操作することで、現実とは異なる世界で経済活動・発信活動・娯楽体験などを行うことができます。しかし、多くは特定の管理者がそのメタバースを運営しており、Web3.0の価値観であるトラストレスとは異なっています。

そんなメタバースがWeb3.0の文脈で語られるのは、NFT技術やブロックチェーン技術との関わりです。今までもメタバースのような、アバターが存在し仮想空間で様々な体験を楽しむ、というサービスはありました。しかし、従来のサービスではその仮想空間はコピーが可能で、運営者の思い通りに操作することができ、仮想空間の中の物(例えばアイテム)などを仮想空間の外に持ち出すことはできませんでした。

先に説明したNFT技術を用いる事で、メタバースの中のアイテムを唯一無二のものとすること、そしてそのアイテムをNFTマーケットプレイスで売買することなどが可能になりました。また、ブロックチェーンの技術を使うことで、他にもメタバースを現実世界に近づけることができるのではないか、とも考えられています。

そのため広義のWeb3.0の流れ、という意味でメタバースとWeb3.0は関連づけられて語られることがあるのです。

NFT同様に「メタバース=Web3.0とは必ずしも言えない」ということは、覚えておくと良いでしょう。

メタバースとは何か。Web3時代の新たなインフラについて簡単に、そしてわかりやすく解説

 

GameFi

GameFi(ゲームファイ)は、ゲームとファイナンス(金融)を掛け合わせた造語です。DeFi(ディファイ)と呼ばれる分散型金融システムと、ゲームを掛け合わせた造語、と呼ばれることもあります。

ちなみに、DeFiとは管理者がいなくても稼働する金融システムのことです。例えば仮想通貨同士を交換する取引所が、プログラムによって動いており、管理者がいなくても問題なく稼働している場合には、その取引所はDeFiと言うことができます。

DeFiもWeb3.0を形作る一つのキーワードですが、少し初心者の方には難解になってくるため、このページではDappsの一つと考えて特筆はしておりません。

話をGameFiに戻しますが、GameFiは、簡単に言えばゲームをしながら暗号資産を稼ぐことができるアプリケーションです。ゲームをプレイすることで、暗号資産を稼ぎ、その暗号資産を取引所で法定通貨(円やドル)に替えることで現実世界のお金を稼ぐことができます。

ちなみに、ゲームをして暗号資産を稼ぐ行為は「Play to Earn(プレイ トゥ アーン)」とも呼ばれます。

GameFiでは、ゲーム自体は開発元が存在することがほとんどなため、完全なWeb3.0的なサービスとは言えません。しかし、Web3.0の本流とも言える暗号資産を稼ぐことができ、その暗号資産で生活ができる(現実世界のお金を得ることができる)ことからWeb3.0の文脈で語られます。

先述したメタバースも、ゲーム的要素があり、さらに暗号資産をメタバース内で得られることもあるのでGameFiと似ています。これらに明確な線引きはありませんが、GameFiと呼ばれるものは、現在一般的にプレイされているゲーム内容とあまり変わらないゲームをプレイすることで暗号資産を稼ぐ、と解釈されることが多いです。

GameFiも、完全なWeb3.0サービスではない場合がありますが、どこまでをWeb3.0サービスと呼ぶかの定義も曖昧なため、Web3.0として語られることが多いのが現状です。

X to Earnとは?仮想通貨を稼げるWeb3.0サービスの概要とその種類を紹介!

 

DAO

最後のWeb3.0関連キーワードとして、DAOを挙げます。

DAOは「Decentralized Autonomous Organization」の略で、日本語では通常「自律分散型組織」と訳されます。DAOは、管理者や運営者が分散化され、自律した参加者によって構成される組織のことを指します。DAOは、コンピュータープログラムである「コード」がルールの基礎となるのが一般的です。

DAO
DAOとは

DAOには、組織に特定の所有者や運営者は存在しません。DAOに参加したい、貢献したい人も審査などは必要なく、誰でも参加することができます。DAOはあらかじめ定められたプログラム、つまりコードに則した形で、不特定多数の参加者によって運営されます。

このようなトラストレスな特性を持つことから、DAOはWeb3.0の象徴として語られることが多いです。

DAOの例としては、ビットコインが挙げられます。ビットコインが「組織」と言えるかどうかは議論が分かれるところなので、DAOではないとする場合もありますが、ここでは一例としてビットコインになぞらえてDAOを説明します。

ビットコインには、特定の管理者が存在しません。あらかじめ決められたプログラムによって発行されたビットコインについて、システムを円滑に進める参加者がそのシステムを成立させています。

ビットコインのシステムに参加する際は、誰かの承認は不要です。参加するための設備を用意し、ビットコインのネットワークに接続するだけで良いのです。また、決められたプログラムは公開されており、誰でもどのような仕組みで動いているのかを確認することができます。そして、そのプログラムを変更する際は、多数決のような形が取られます。

このように、ビットコインの形成するネットワークはDAOと言うことができ、特定の誰か・特定の企業を信頼することなく稼働する「トラストレス」なアプリケーションであると言うことができるのです。

Web3.0は、トラストレスなアプリケーション、そしてトラストレスなネットワークによって形成されます。そのため、DAOはWeb3.0を体現しているとして語られるのです。

DAO(自律分散型組織)とは?仮想通貨(ブロックチェーン)から誕生した株式会社に変わる次世代組織の形

 

以上、今回はWeb3.0を理解する上で重要になるキーワードについてご紹介しました。Web3.0とWeb2.0の境目はまだまだ曖昧です。さらに、今後も明確になることはなく、むしろ混じり合っていくのではないかと予想できます。

Web3.0を理解するためには、まずアプリケーション・サービス単位でWeb3.0とは何か、という思考を進めていくと良いのではないかと考えます。

 

<第4回に続きます>

GMOコイン

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