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「メタバースという言葉をよく聞くようになったけど、どんなものかイマイチわからない」
「なんとなくメタバースの意味は理解しているけど、具体的にどのように役に立つのかはわからない」
2021年にFacebookが「今後、メタバース事業に注力していく」という意味を込めて社名をMeta（メタ）に変更したこともあり、メタバースという言葉は急速に知られるようになりました。
ブロックチェーンやNFT、DAOなどと同様、メタバースはWeb3時代を構成する重要な要素の1つです。しかも、これらの他のキーワードに比べてメタバースは「基本的な概念を理解する」だけならば比較的簡単です。特にオンラインゲームのように他のプレイヤーと直接関わり合うゲームで遊んだことがある人は、すでにメタバースを利用しているとも言えます。
このページではメタバースについて知っておくべき基本知識を説明した後、メタバースの将来性やわたしたちの生活への影響について解説します。
メタバースとは？
「メタバースとは何か？」を一言で表現するなら、それは「仮想空間」です。わたしたちが生活しているリアルな空間とは異なる、バーチャルの世界を指します。
パソコンやスマホなどの端末を通じて、何らかのメタバース空間を提供しているサービスにアクセスして仮想空間に入り、その中で擬似的な生活を体験することができます。
オンラインゲームで遊んだことがある人は、その感覚をイメージするといいでしょう。
メタバースの中で人々はアバターと呼ばれる自分の分身を操作して、空間内を自由に動き回ることができます。他のユーザーも同じく自分のアバターを操作しており、相互にコミュニケーションを取ることができます。音声通話やチャット、あるいはスタンプを押して簡易的なやり取りもできるなど、コミュニケーションの形態は様々です。
メタバースの中には土地や建物、その他現実世界にも存在する施設があります。わたしたちはそれらの施設を利用することで、メタバース内で仕事をしたり、余暇を楽しんだりすることができます。日常生活がそのまま仮想空間に場を移して繰り広げられているとも言えます。
わたしたちの日常生活とは、すなわち経済活動です。経済活動には絶対に欠かせないものがあります。それはお金とモノです。メタバースではお金は仮想通貨、モノはNFTとして存在し、ユーザーはこれらを用いて商取引などを行うことができます。
もちろん、メタバースにも出来ること・出来ないことはあります。日常生活が行なわれるといえども、メタバースの中で擬似的に食事をしたところでわたしたちのリアルな肉体が感じている空腹が満たされることはありません。一方、現実世界では絶対に人間は生身の体で空を飛ぶことはできませんが、メタバースではボタン一つで簡単に宙に浮くことができます。
日常生活とほぼ同様の経済活動が展開される可能性は十分にありますが、やはりバーチャル空間ゆえに出来ることと出来ないことは一定存在すると考えられています。
メタバースにアクセスする手段は？
メタバースのサービスの中には、スマホやパソコンで利用できるものもたくさんあります。
たとえば日本発のメタバースプラットフォームアプリ、「cluster」はスマホ、タブレット、PCのいずれからもアクセスすることができます。
操作性や画面サイズなどはデバイスによって様々ですが、まずメタバースを体験するだけであればアプリをダウンロードしてすぐにでも利用することができます。
また、より没入感を体験したい方はVRヘッドセットのような専用デバイスを試してみるとよいかも知れません。
有名なVRヘッドセットには、前述のMeta社が開発した「Oculus Quest 2（オキュラスクエスト2）」などがあります。
↓amazonなどでも販売されているので、すぐに入手することができます。
これは、ゴーグルのような形をした装置です。頭に装着し、ゴーグルを覗き込むことで、まさに目の前に仮想空間が広がっているような体験を味わうことができます。手を伸ばせば目の前の物が掴めそうな臨場感があり、パソコンやスマホとは一味違ったバーチャル空間を楽しめます。
メタバースが活用されるジャンルは？
メタバースは、様々なジャンルで活用できる可能性を秘めています。ここでは、その中から比較的早いうちにわたしたちが触れる可能性がある分野を2つ紹介します。
1.ゲーム分野での活用
ゲームはメタバースとの親和性がとても高く、これからの成長が最も期待される分野の1つです。
メタバースで展開されているゲームで有名なものに、The Sandbox（ザ・サンドボックス）やDecentraland（ディセントラランド）があります。
The Sandboxは、世界的に有名なゲームであるMinecraft（マインクラフト）のようなボクセルアートを利用したゲームです。Decentralandは、よりリアルな世界観の中で人間の等身大のアバターを操作できます。
いずれも明確な目的を持ったゲームではなく、メタバースの空間内で自分のやりたいことをしながら過ごすゲームになります。
既存のゲームで例えるなら、ドラゴンクエストやファイナルファンタジーのようにストーリーが用意されて敵を倒すことが目的というものではなく、どうぶつの森のようにゲームの中で自分の好きなように自宅や村をカスタマイズしながら過ごすイメージです。
The SandboxやDecentralandについて、詳しくは以下で紹介しています。
注目メタバースゲーム「THE SANDBOX」(SAND)を徹底解説！内容・将来性・価格についてもわかりやすく紹介！
要注目メタバースゲームDecentraland(ディセントラランド)/MANAを徹底解説！価格予測やTHE SANDBOXとの違いも紹介！
2.ビジネス分野での活用
ビジネスの領域でも早期にメタバースが導入される可能性があります。
コロナの影響もあり、Zoomのようなライブチャットのツールを使う機会はかなり増えました。実は、ライブチャットツールも原始的なメタバースと言えます。
現在のライブチャットではお互いに自分の顔が画面に映り、背景も今自分がいる部屋の風景が映し出されます。しかし、画面に映っている自分の顔を好きなアバターに置き換え、服装もNFTの服を自由に着せ、互いに共有できる背景を設定してしまえば、それはもうメタバース空間と呼んでも差し支えないものになっています。
メタバースではアバターを用いることで年齢や性別、国籍などの情報を一切出すことなく匿名でコミュニケーションを取ることができます。
これにより、従来のライブチャットでの会議に比べるとよりフラットな議論ができるなど、単に遠隔でコミュニケーションが取れること以上のメリットがあると考えられています。
メタバースでわたしたちの生活は劇的に変わる？
「人類はメタバース空間で日常生活を送るようになる」との意見を耳にすることが増えてきました。
わたしたちが現実の世界で営んでいる経済活動の多くは、今後メタバースの中でも同じように営むことができる可能性は確かにあります。
VRヘッドセットのようなメタバースと、わたしたちの接点となるデバイスの開発が進み、より安価で小型なデバイスができれば今よりもさらにメタバースが身近なものになることも事実です。
しかしわたしたちに生身の体がある以上、完全にメタバースの中だけで暮らすことは今はまだ困難です。さらに技術が進化し、肉体は眠ったまま人間の意識だけを完全にメタバースの中に移行させて生きていくというようなSFめいたこともいつかは起きるかもしれませんが、これはまだまだ先の話でしょう。
また、今すでに存在しているメタバースも明らかにわたしたちの現実世界と乖離しすぎている点もあります。
例えば、メタバースにはNFTがモノとして存在します。先ほど触れたアバターが来ている服もNFTです。そしてこのNFTの服は現実の服と違い「劣化して傷む」ということがありません。
これはデジタルデータであるがゆえの利点とも考えられますが、将来に渡ってずっと消滅することがないものに価値があるのかという意見もあります。一年中、花が散ることのないバーチャルの桜には、おそらく日本人は価値を見いだせないでしょう。
今の時代を生きるわたしたちはメタバースの利点を理解することを通じて、再度リアルな世界にしかない価値も認識することが必要です。その上でメタバースを活用し、リアルな生活で実現不可能なことをバーチャル空間で少しずつ実現していく。そういったバランスの取れた姿勢が求められています。
TOP画像：https://cluster.mu/w/1c7f27b7-abfc-40ff-921b-62d9cc267b28
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