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前回は、ビットコインのマイニングがどの国で現在多く行われているかをゴールドと比較して見てみました。続いてはビットコインの発行量について見ていきます。イーサリアムの発行量も見ながら、それぞれの今後について分析します。初心者の方にもわかりやすく解説しますので、それぞれの今後について興味がある方は、参考にしてみていただければと思います。
ビットコインの発行量
ビットコインの発行量は広く知られているように、2100万BTCです。2140年ごろには全ての発行が完了するとされており、それに向けて現在も発行が着々と進められています。
2022年11月現在では、10分毎に6.25BTCが発行されています。2024年には10分毎の発行量がこの半分の3.125BTCになるとされています。この「半減期」と呼ばれる発行量が半分になるイベントは約4年に一度やってきます。
ちなみに、現在すでに約90%のビットコイン発行が完了しており、1900万BTCが世の中に存在しています。ビットコインは発行量が決められているので、需要が上がれば価格が上昇すると言えますが、発行量が決められていることは周知の事実なのですでにそれを織り込んだ価格になっている可能性があるため、そこまで単純に考えない方が良いと言えるでしょう。
現在のインフレ率
現在発行されている6.25BTCは、どの程度ビットコインを希釈していくものなのかを計算してみます。10分毎に6.25BTCなので、これを年間でどのくらいのビットコインが発行されているか考えます。
6.25BTC×6(1時間分)×24(1日分)×365(1年分)=5万4750BTC
5万4750BTCが年間で発行されます。現在の発行量が1900万BTCだとすると、単純計算で年間約0.28%のビットコインの増加となります。少し単純化して計算していますので正確ではありませんが、大体このくらいビットコインは希釈している(価値が目減りしている)ということになります。
この程度であれば供給量が増えるために価格が下落することはまず無いと考えることができます。なのでビットコインの発行量増加自体による価格変化はあまり考える必要が無いと言えるでしょう。
しかし、発行量について考えるポイントは他にもいくつかあります。その中でも大きなものは半減期による心理的需要の増加です。「半減期」と言っても今見たようにそれまで0.28%しか年間で増えていなかったものが、0.1%程度になるだけなので全体から見ればあまり供給量に変化はないのですが、「供給量が半分になる」と聞いた人たちが焦ってビットコインを求め出す(話題になる)、という需要の増加はあり得ます。
それが関係しているか否かはわからないですが、ビットコインの最高値更新は約4年ごとに訪れています。価格形成には様々な要因があるので一口には言えませんが、きっかけになっている可能性はあります。
そうなると、2021年末に前回最高値が来ていることから期待されるのは2025~2026年、となります。あくまでも4年周期で最高値更新があった場合ですが。
イーサリアムの発行量
続いて、イーサリアムの発行量を見ていきます。
イーサリアムはビットコインとは異なり、発行上限や発行量が明確に定められて固定されている訳ではありません、イーサリアムはコミュニティにより柔軟に変更が加えられています。
2022年11月現在の発行量は約1億2000万ETHとなっています。
ビットコインと同様に、だんだんと供給量は減っていくようなチャートになっています。
しかし、イーサリアムがビットコインと異なるのは最近では供給量がマイナスとなることがあること。詳しい経緯を書き出すと非常に長くなってしまうので割愛しますが、イーサリアムは仕様上「Burn(焼却)」と呼ばれるETHを消去する仕組みがあります。イーサリアムを発行する量よりも、イーサリアムを消去する量の方が多くなるとイーサリアムは世の中から減少するのです。
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そのため、ここ何ヶ月かはイーサリアムの量はほぼ増えていません。これが今後どこまで続くかや、どのように変化していくはわからないものの、このような仕組みになっているということはイーサリアムを利用したり保有したりする方は知っておくと良いでしょう。
イーサリアムはビットコインを超える?
供給量の観点から、イーサリアムがデフレ通貨となり、ビットコインの時価総額を超える一つの要因になるとする考え方もあります。これは「フリップニング」と呼ばれ、イーサリアムがビットコインを抜いて時価総額第一位になる日を待ちわびているイーサリアム支持者も多くいます。
フリップニング(Flippening)とは?現状と可能性を分析。イーサリアムはビットコインを超えるか?
確かに、発行量で見るとイーサリアムの方がビットコインよりも有利な状況にあるように見えますが、ビットコインは先ほど見たように供給量は全体から見れば大した量ではありません。そのため、フリップニングが起きるとしても発行量とは異なる部分で起きることになると考えます。
今回はビットコインとイーサリアムの発行量から、両者の今後について分析をしました。両者ともに他の仮想通貨から見れば分散性という意味では頭抜けています。だからこそ多くの人に支持され、何年間も生き残っているのでしょう。
今後もまだまだ話題になると考えます。ぜひ、様々な側面から分析を行ってみていただければと思います。
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