Symbol(シンボル|XYM)とは?NEMの大型アップデートで登場した通貨を初心者にもわかりやすく解説!

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2021年3月、NEMの大型アップデートで新たな仮想通貨が誕生しました。それがSymbol(シンボル|XYM)です。

国内でもいくつかの取引所で扱われている銘柄で、2022年に入ってからもbitbank、Huobi Japan、bitFlyerがあらたにSymbol(XYM)の取り扱いを開始しました。

このページでは投資対象として見た時のSymbolの魅力について、Symbolに関する基本的な事項の解説をしながらお伝えします。

bitbank

 

Symbol(シンボル)とは?NEMとの比較

出典:https://twitter.com/nemofficial/header_photo

冒頭でも述べたように、SymbolはNEMのアップデートで生まれた仮想通貨です。NEMは日本でもよく話題に上るため、比較的日本人にも馴染み深い仮想通貨であり、売買の経験がある人も多いかもしれません。

NEMはSymbolという名称へ、そしてNEMの仮想通貨であるXEM(ゼム)も、XYM(ジム)へと名称が変更されました。

SymbolはNEMのアップデートで生まれましたが、NEMとの区別がつかないという方もいると思います。プラットフォームやトークンの名称が混同してしまい、非常に理解しづらいです。

そこでまずは、NEMと名称を比較をすることで基礎事項について確認しておきましょう。またNEMに馴染みがあまりない方でもわかるように、NEMやSymbolよりも多くの方が知っているであろうEthereum(イーサリアム)に関する情報も並列して比較してみます。

 

プラットフォーム名

  • NEM(ネム)
  • Symbol(シンボル)
  • Ethereum(イーサリアム)

アップデート前のNEMも今回のメインテーマであるSymbolも、実は通貨(ネイティブトークン)の名前ではありません。

Ethereumで「プラットフォームの名称がイーサリアム、通貨の名称がETH(イーサ)」となっているのと同様に、NEMもSymbolも厳密にはプラットフォームの名称であり、通貨の名称ではないのです。

このページでもここまで何度もNEM、Symbolの名前を取り上げていますが、いずれもプラットフォーム、つまりネットワーク自体の名前であることを理解しておきましょう。

ネットワークの名前がアップデートにより、「NEM」から「Symbol」へと変更されたのです。

 

ネイティブトークン(通貨)名

  • NEMのトークン:XEM(ゼム)
  • Symbolのトークン:XYM(ジム)
  • Ethereumのトークン:ETH(イーサ)

こちらはネイティブトークン、つまりプラットフォーム上で流通している通貨の名称です。シンボルを語るにあたって「Symbol」と「XYM」という2種類のアルファベットの表記を混同しがちですが、上記が正しい名称です。

通貨の名称がアップデートにより、「XEM」から「XYM」へと変更されたのです。

このページではこれ以降、プラットフォームとトークンの名称は使い分けて記載します。

 

コンセンサスアルゴリズム

  • NEM:PoI(Proof of Importance)
  • Symbol:PoS+(Proof of Stake +)
  • Ethereum:PoS(Proof of Stake)

名称が整理できたところで、コンセンサスアルゴリズムの違いも比較しておきましょう。

コンセンサスアルゴリズムはネットワークを運営するためのルールです。一言で表現するなら「誰がブロックを作り、どうやって取引を承認するのか?」に関するプログラムです。BitcoinはPoW、EthereumはPoSということはよく語られますが、NEMもSymbolもこれらとは異なります。

Symbolが採用しているPoS+は名称の通りPoSの進化形ですが、同時にNEMが採用しているPoIの進化形でもあります。PoS+とPoIについては後ほど解説します。

プルーフ・オブ・ワーク(PoW)とは?ビットコイン/仮想通貨のコンセンサスアルゴリズムの問題点を初心者にもわかりやすく解説!

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Symbolの特徴

それでは次にSymbolの特徴を解説します。必要に応じてNEMの特徴と対比しながら進めていきます。

 

コードの知識がなくても簡単に利用できる

Symbolは他のブロックチェーンに比べて扱いが非常に簡単、という特徴があります。

一般的に、ブロックチェーン上でサービスを構築するにはプログラミングの知識に基づいてコードが書ける必要があります。

しかし、Symbol(及びNEM)ではそもそもの仕様としてコードが書けなくても使いやすいように設計されています。

つまり「出来るか出来ないか」という点では他のブロックチェーンと大きな差はありませんが、Symbolにおいては「他のブロックチェーンでも出来ることがSymbolではより簡単に出来る」ことがプラットフォームとして最も大きな強みです。

 

XEMの保有者に対するスナップショットで生まれた

XYMは、2021年3月にXEMの保有者に対するスナップショット実施という形で配布されました。配布割合は1:1で、スナップショットで割り当てられた通貨としては日本で最も認知されている通貨だと思われます。

スナップショットは「ある時点での特定の銘柄保有者に対して、異なる新通貨を発行すること」を指します。

2021年3月にはNEMの大型アップデートに伴いスナップショットが行なわれ、これを機にXYMが生まれました。

 

PoS+を採用している

SymbolではコンセンサスアルゴリズムにPoS+(プルーフ・オブ・ステーク プラス)を採用しています。すでに述べた通り、これはPoSとPoIのいずれから見ても進化したものになっています。

このPoS+はSymbolを理解するにあたり非常に重要な概念ですので、以下で詳しく説明します。

 

PoS+とPoI

それではSymbolが採用しているコンセンサスアルゴリズムPoS+について解説します。

 

PoIについて

まずはNEMで採用されていたPoIについて説明します。ここではBitcoinのPoW、EthereumのPoSと比較してみましょう。

  • PoW:難しい計算問題を一番早く解いた人が報酬をもらえる
  • PoS:コインを多く、長く保有している人が報酬をもらいやすい
  • PoI:スコアが高いと報酬をもらいやすい

Bitcoinのマイニングで採用されているPoWは、完全な早押し問題です。誰が一番コンピューターで早く計算できるかを競います。コンピューターを猛スピードで稼働させるため、多大なる電力消費が必要となります。

PoWとは

その点を解消し、ステーキングの状況を反映させたのがPoSです。プラットホームに暗号資産をロックしている数量が多いほど、報酬をもらえる事ができます。

PoSとは

そしてさらにスコアの概念を加えたのがPoIです。

 

スコアとは?

PoIでは、スコアが高いほど報酬を得やすい仕組みになっています。そしてPoIではスコアは以下の方法で高めることができます。

  • ステーキング量を増やす
  • スコアが高い人と取引をする

このうち、他の方式に見られない概念が後者の「スコアが高い人と取引をすることでスコアが上がる」というものです。

これは、かつてGoogleが用いていた検索順位付けアルゴリズム「PageRank」に影響を受けています。PageRankでは「スコアが高いサイトからリンクを貼られたサイトはスコアが高い」というルールでサイトのスコアが計算されていました。

これをブロックチェーンに応用したのが、PoIです。PoIでは「スコアの高いアカウントとトランザクションを送受信しているアカウントはスコアが高い」というルールで計算がなされます。つまり、すでにスコアが高い人との取引が増えれば自分もスコアが上がって報酬ももらいやすくなる仕組みです。

 

PoS+について

SymbolはNEMをアップデートしたものですが、その際にコンセンサスアルゴリズムをPoIからPoS+に変えました。これはPoIの計算量がかなり大きく、システムに負荷をかける可能性が高かったためです。

PoS+ではPoIと同じくスコアの概念がありますが、スコアの上げ方がPoIと異なります。具体的には以下の方法でスコアを上げることができます。

  • ステーキング量を増やす(PoI、PoSと共通)
  • 手数料を多く支払う
  • ハーベスティングに成功する

PoIとの違いの1つめは、手数料を多く支払うことでスコアが上がる点です。

元々PoIでは「スコアが高い人との取引が多いほど、報酬も増える」という仕組みがありましたが、そこから「スコアが高い人との取引」という条件を除いた形です。つまり、単純に取引が増える(=手数料を多く支払う)ほどスコアが上がる仕組みになっています。

2つめの違いは、ハーベスティングに成功することが含まれている点です。ハーベスティングはBitcoinにおけるマイニングとほぼ同様のものです。

Bitcoinではマイニングの成功が報酬に直結しますが、Symbolではハーベスティングによって直接報酬を受け取れるわけではなく、代わりにスコアが上がります。そして他の要素も含めてスコアが決まり、そのスコアに基づいて報酬が受け取れる仕組みになっています。

 

まとめ

Symbolの最も大きな存在意義は「簡単に使える」ことです。プログラミングの知識がなくとも他のブロックチェーンと同じように開発ができるため、プラットフォームとしての拡張性は大いに期待できます。

またコンセンサスアルゴリズムも既存のPoSやPoIから発展させた形態をとっており、こちらも期待できる要素です。

ぜひ本ページでSymbolに関する理解を深めて、投資判断に役立てていただければと思います。

TOP画像:https://discord.com/invite/xymcity

 

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