「NEO TOKYO PUNKS」が日本発ジェネラティブNFTだったのに世界で成功した理由

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NEO TOKYO PUNKS(ネオ・トーキョー・パンクス)というNFTアートコレクションを知っていますか?

2022年3月末に販売が開始されるとまたたく間に世界的な認知を得て、今も話題になっているNFTコレクションです。Twitterを開けば、このページに掲載されている画像と同じようなイラストをアイコンにしているNFTホルダーが急速に増えていることに気づきます。

日本でも少しずつNFTが知られるようになってきたものの、世界に通用するコレクションとしては目立ったものがなく、やや出遅れ感がありました。そこに登場したNEO TOKYO PUNKSは、国内のみならず世界にもリーチすることに成功しています。

しかもNEO TOKYO PUNKSは、これまで日本ではあまり流行らないだろうと言われていたジェネラティブのコレクションです(詳しくは後述します)。イラストレーターが丁寧に描きあげた1点物の作品に価値を見出す傾向があった日本で、ジェネラティブNFTコレクションが成功した事例はほとんどありません。

なぜNEO TOKYO PUNKSはこれまで日本発のコレクションが越えられなかった壁を乗り越えて成功できたのか。このページではまずNEO TOKYO PUNKSの基本的な情報について理解をした上で、既存のコレクションと比較をしながら成功の秘訣を解説していきます。

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NEO TOKYO PUNKSとは?

NEO TOKYO PUNKSはジェネラティブのNFTアートコレクションです。

ジェネラティブのNFTコレクションはイラストレーターが1枚1枚制作するイラストとは大きく異なります。具体的なコレクションの事例としては、世界的に有名なCryptoPunks(クリプトパンクス)やBAYC(Bored Ape Yacht Club)をイメージするとよいでしょう。

 

CryptoPunks

出典:https://opensea.io/collection/cryptopunks

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Bored Ape Yacht Club

出典:https://opensea.io/collection/boredapeyachtclub

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ジェネラティブNFTの特徴をまとめると以下の通りです。

  • イラストのデザインを決めるパーツが複数部位に分かれている
  • コンピュータのアルゴリズムにより、それらのパーツがランダムに組み合わさってNFTが生成される
  • 作品点数が数千点〜数万点の大規模なコレクションであることが多い
  • NFT保有者だけが参加可能なコミュニティが形成されることがある(実際にDiscordのコミュニティができることもあれば、緩く仲間意識が形成されるだけの場合まで様々)

NEO TOKYO PUNKSも、これらの特徴に該当しています。作品総数は2,222点で、これまでの日本発のコレクションに比べるとかなり多いです。

2022年3月26日に行なわれたホワイトリスト(NFTを優先的に購入する権利)保有者へのプレセール以降の販売状況は以下の通りです。

  • 26日にプレセール、27日にパブリックセールを実施して2,222点が即完売
  • 販売価格はプレセール0.03ETH(当時のレートで約1万2,000円)、パブリックセール0.05ETH(当時のレートで約2万円)
  • 4月現在のフロア価格は0.8ETH(約30万円)
  • 総取引額は882ETH(3億3,000万円)

2,222点が即完売したことも驚くべき点ですが、なにより一次販売から現在に至るまでの価格上昇が驚異的です。一次販売価格の1〜2万円で購入できた人は、いま転売すれば約30万円で売却できます。ガス代(手数料のようなもの)を考慮しても数十倍の投資リターンです。

総取引高も、4月現在のETHのレートで3億3,000万円に達しています。ちなみにこの記事を書いている時点で、リリースからまだ2週間しか経っていません。

販売直後から爆発的な人気が出たNEO TOKYO PUNKS、その秘訣はどこにあるのでしょうか。

 

既存の日本産NFTコレクションと異なる道を選んだ

これまでの日本のNFT市場には以下のような特徴がありました。

  • イラストレーターが1点ずつ丁寧に描いている(ゆえに大量生産はできない)
  • 海外で人気のジェネラティブコレクションはあまりウケがよくない

日本はアニメやマンガなどのいわゆるサブカルチャー、オタク文化が世界的にも有名です。そのため、NFTが盛り上がった初期に参入してきたのはこれらのサブカル・オタク的な絵が描けるイラストレーターでした。

この風潮は世界的に見れば珍しく、かわいい女の子のイラストのNFTなどの人気が出ました。その一方で「コンピューターで大量生成されたNFTなんて人気は出ないよ」という日本のNFT界隈特有の空気感もあり、ジェネラティブのコレクションで大きなヒットにつながるものは生まれませんでした。

NEO TOKYO PUNKSはこの日本的な風潮を克服し、ジェネラティブコレクションとしてほぼ初めてと言える規模の成功に至ります。

NEO TOKYO PUNKSが成功したポイントは以下の2点です。

  1. 最初から海外市場を視野に入れていた
  2. ジェネラティブと日本風テイストの融合

では1つずつ解説します。

 

1.最初から海外市場を視野に入れていた

日本のNFT市場はかなり盛り上がってきたとはいえ、世界的に見れば小規模です。NFTを積極的に買い集めている投資家の資金規模も、国内と海外では雲泥の差があります。

そこでNEO TOKYO PUNKSは最初から海外市場にもリーチすることを前提に、海外向けの情報発信も頻繁に行っていました。

上記の通り、Twitterでは英語による情報発信を充実させています。それぞれのツイートについている「いいね」のうち約3〜4割、「リツイート」では約半数が日本人以外と思われるアカウントで占められています。

さらに、Discordのコミュニティでもgeneral-chatという海外向けのチャットルームが用意されており、ユーザーやNFTホルダー同士で頻繁にコミュニケーションが行なわれています。

 

2.ジェネラティブと日本風テイストの融合

すでに述べた通り、日本と海外ではNFTに対する考え方が異なります。

日本ではジェネラティブのコレクションは人気が出にくかったため、新規参入するクリエイターも1点物を作って売り出す傾向にありました。日本のNFTといえば、イラストレーターが丁寧に描いた1点物という文化が「なんとなく形成されてしまっていた」とも言えます。

しかし、海外に進出すると最初から決めているのであれば話は変わってきます。

CryptoPunksやBAYCなどの成功例を見れば分かる通り、海外ではジェネラティブのコレクションも運営をしっかりと行えば正しく評価されます。

その点、NEO TOKYO PUNKSは非常に秀逸でした。形式としてはCryptoPunksやBAYCと同じジェネラティブを選びながらも、イラストの雰囲気はアニメ調に仕上がっており、いかにも日本的なNFT作品になっています。

海外で人気が出る可能性があるジェネラティブでありながら、日本のクリエイターが描くアニメやマンガ的な要素も取り入れたことで、日本でも世界でもヒットする作品になりました。

 

まとめ

NEO TOKYO PUNKSから日本のNFT産業が学ぶことは大きく2つあります。

1つめは、海外にもリーチすることの重要性です。NEO TOKYO PUNKSの総取引額は3億円を超えていますが、国内の取引だけではこの短期間で到達することはできなかったはずの水準です。

2つめは、日本産のジェネラティブコレクションも海外で評価されることが証明された点です。必ずしも日本らしい1点物の作品ではなくとも、海外で人気が出ることがわかった点は、今後NFTに参入する人にとって大きなヒントになりそうです。

NEO TOKYO PUNKSがこれからどのような形で日本のNFT市場を牽引してくれるか、ますます注目です。

TOP画像:https://opensea.io/collection/neo-tokyo-punks-nft

 

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