ビットコインの200日移動平均線は本当に参考になるか検証してみた

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ビットコインの有名な指標に200日移動平均線があります。今回は、この200日移動平均線をどのようにして使うと、ビットコインの価格をできるだけ適正に判断できるのか、そして200日移動平均線は本当に使えるのかを初心者向けに紹介していきます。

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ビットコインの200日移動平均線

ビットコインの200日移動平均線とは、その名の通り移動平均線を200日で描いた線のことを指します。

移動平均線とは、何日間かの価格の平均をとり、それを折線グラフとして描いた線のことを指します。短期では5日や7日などの価格の平均をとりますし、13週などの価格の平均を週足チャートでとることもあります。

200日移動平均線、とはつまり200日間の価格の平均をとったものとなり、長期的な価格の変動についての上がり下がりを知ることができます。ビットコインでは、この200日移動平均線が非常に重要と言われており、指標の一つとなっています。

青い線が200日移動平均線(https://jp.tradingview.com/chart/XPSdKPJL/?symbol=BITSTAMP%3ABTCUSD)

上のチャートはビットコインのドルチャートですが、青い線で200日移動平均線が描かれています。

200日移動平均線がビットコインのどのような指標になるかと言えば、200日移動平均線の上にビットコインの価格があれば強気、下にあれば弱気、というものです。

2021年11月に最高値をつけたビットコインは、下落をはじめ2021年12月には200日移動平均線の下に価格が下がります。そこで、この考え方に基づけばビットコインは弱気に転換した、となります。実際、2021年12月から価格は下落し続け、2023年の1月まで200日移動平均線を上回っていません。

2023年1月に急上昇したビットコインの価格は、200日移動平均線を上回りました。そこで、この考え方に基づくと、ビットコインは弱気から強気に転換した、となります。

もちろん、この移動平均線を上回っているからと言って必ず価格が上昇していくか、というわけではありません。あくまでも一つの指標として、そのような考え方が市場にはある、ということです。

 

200日移動平均線は実際に使えるか

さて、それでは200日移動平均線は実際に強気弱気の転換を示すサインとして利用できるのか、過去の事例を通して検証してみたいと思います。

ビットコインチャート(https://jp.tradingview.com/chart/XPSdKPJL/?symbol=BITSTAMP%3ABTCUSD)

まずは、2013年末に起きたバブルのチャートを見てみます。青い線が200日移動平均線ですが、ご覧のようにバブルになった2013年は200日移動平均線の上に価格が保たれたまま最高値へ突っ走っています。

2013年の7月と10月には移動平均線を下回りそうな雰囲気が出ていますが、すぐに戻してきています。

この期間では、2012年4月10日に200日移動平均線を上回ってから、上記7月10月を考慮しないとすれば2014年3月27日まで200日移動平均線を上回り続けたことになります。約2年という長い期間でした。

ビットコインチャート(https://jp.tradingview.com/chart/XPSdKPJL/?symbol=BITSTAMP%3ABTCUSD)

しかし、ここから弱気相場に転換した場面を見てみます。2014年3月27日に200日移動平均線を下回ったビットコインは、2014年6月〜9月に200日移動平均線を試しますが、明確に上回ることはできず、失速します。

そこから200日移動平均線を次に上回るのは2015年6月29日です。ただし、その後8月に下回り、再度上回るのは2015年10月11日なので、1年半もの間200日移動平均線の下を推移していたことになります。

ビットコインチャート(https://jp.tradingview.com/chart/XPSdKPJL/?symbol=BITSTAMP%3ABTCUSD)

その後、2015年10月13日から200日線を上回った後、次に明確に200日移動平均線を下回ったのは2018年の3月14日でした。2018年2月5日に一度下回っていますが、すぐに盛り返し、その後下落しています。

この強気相場は約2年半続き、2017年末のバブルを形成しました。

ビットコインチャート(https://jp.tradingview.com/chart/XPSdKPJL/?symbol=BITSTAMP%3ABTCUSD)

2018年の3月14日に200日移動平均線を下回ったビットコインですが、次に200日移動平均線を上回るのは2019年4月2日と、約1年で訪れます。それまでよりも少し早い転換であったと言えるでしょう。

ただ、そこからは明確に200日移動平均線を上回ったとは言い難い状況になります。

ビットコインチャート(https://jp.tradingview.com/chart/XPSdKPJL/?symbol=BITSTAMP%3ABTCUSD)

200日移動平均線の上や下を推移しながら、明確に上回る状態になったのは結果的に2020年4月29日でした。つまり、2019年4月2日から2020年4月29日の約1年間は200日移動平均線で見れば、上にも下にも行かない時期だったということになります。ここまで長い期間このような状況になったのは、検証している2012年4月10日以降の期間としてはこの時が初めてで、その後もない状況です。

ビットコインチャート(https://jp.tradingview.com/chart/XPSdKPJL/?symbol=BITSTAMP%3ABTCUSD)

そして、記憶にも新しい2021年〜2022年のバブルが形成されます。この時は、2021年の5月19日に一度200日移動平均線を割るものの、盛り返して最高値をつけ、結果的に2021年12月28日に200日移動平均線を割ることとなります。

この5月19日付近の下落をどう見るかは難しいところですが、最高値を再度つけたことを考えると2021年12月28日で弱気相場へ転換した、と見る方がわかりやすいかと思います。

つまり、2020年4月29日に200日移動平均線を上回り2021年12月28日で下回ったということになりますので、この時は約1年半もの間強気相場が続いたということになります。

ビットコインチャート(https://jp.tradingview.com/chart/XPSdKPJL/?symbol=BITSTAMP%3ABTCUSD)

そして、現時点での相場は、200日移動平均線を上回っています。2023年1月13日に上回りました。2021年12月28日から2023年1月13日なので、ここから強気相場が始まるとすれば1年程度での転換となります。

 

200日移動平均線を軸とした期間まとめ

ここで、以上の200日移動平均線を軸とした強気・弱気相場をまとめてみます。

強気相場(2013年末バブル):2012年4月10日〜2014年3月27日=約2年
※7月10月を考慮しない場合

弱気相場:2014年3月27日〜2015年10月11日=約1年半
※2014年6月〜9月に試す+2015年6月29日〜8月を考慮しない場合1

強気相場(2017年末バブル):2015年10月13日〜2018年3月14日=約2年半
※2018年2月5日を考慮しない場合

弱気相場:2018年3月14日〜2019年4月2日=約1年

判断が困難:2019年4月2日〜2020年4月29日=約1年

強気相場(2021年末バブル):2020年4月29日〜2021年12月28日=約1年半
※2021年5月付近を考慮しない場合

弱気相場:2021年12月28日〜2023年1月13日?=約1年?

 

弱気相場は1年、強気相場は2年?

このようにして過去の200日移動平均線と価格の関係を見てみると、弱気相場は基本的に約1年程度で終わっていることがわかります。

もちろん、弱気相場が終わったからと言え、すぐに価格が上昇し始めているわけではありませんが、底を探る際の目安としては十分参考になる数値なのではないかと思います。

対して強気相場は意外と長く続いていることがわかります。急上昇する期間は確かにその中でも短期間ではあるものの、上昇の準備は着々と進んでいたことが過去のチャートは示しています。

約4年の周期でバブルを形成すると言われるビットコインですが、年単位でも実は節目を迎えていることがわかりました。

 

現在は弱気?強気?

さて、ここまで見てみると現在が強気なのか弱気なのかがうっすらと見えてきます。すでに1年間の弱気相場は経過しているため、弱気相場が終わる可能性はデータから見れば十分あり得ます。

しかし、それなら強気相場が始まっているのか、と言われればそうとも言い切れません。バブル形成が今回も4年周期だとすれば次のバブル形成は、2025年末ということになります。現在は2023年1月ですので、もし2025年末ごろまで強気相場が続くのであればここから約3年もの間強気相場が続くこととなります。

傾向としては、強気相場と弱気相場の転換期間は短くなってきていますが、3年もの間強気相場が続いたことはビットコインの歴史上ではありませんので、強気相場開始〜バブル形成、という流れの判断は少し難しいのではないかと思います。

ただ、すでに底が過ぎている可能性は十分あるため、調整が来るなどして2019年4月2日〜2020年4月29日の判断が難しいような期間があったとしても、今より価格が下がる保証はありませんし、もちろん下がらない保証もありません。

結論としては、既に弱気相場は過ぎている可能性はあるが、まだまだ様子見の段階、ということになるとは思います。ぜひ、ビットコイン市場に関わる際は、今回の分析結果を参考にしていただければと思います。

※当記事は市場を分析した結果を示しています。投資を勧めるものではありません。

 

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