ビットコイン大幅上昇。バブルへの兆しが見えてきた?

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執筆時点でビットコインの価格が急上昇しています。24,000ドルを回復しており、前日比+約8.6%と大幅な上昇です。今回の上昇について、そして今後の展望について、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

 

24,000ドルを回復

ビットコインが、執筆時点で24,000ドルを回復しています。先日の、仮想通貨大手取引所Kraken(クラーケン)がSECとの和解で、ステーキングサービスを停止するなどしてから、2023年1月から始まった上昇にやや水を差されていましたが、昨日から本日明朝にかけて大幅に価格を戻しました。

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ビットコインチャート(https://jp.tradingview.com/chart/XPSdKPJL/?symbol=BITSTAMP%3ABTCUSD)

雇用統計が強い労働市場を示したこと、先日のCPIでインフレ減速が鈍化したことを受けて金利が上昇。そしてその影響でゴールドを始めとしたコモディティ市場がダメージを受ける中で、ビットコインを始めとした仮想通貨市場は盛り上がりを見せています。

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インフレが再燃するのかしないのか、そして金利が上昇するのか下降するのかについては現在かなり議論が分かれるところではあります。というのも、2023年1月から始まったビットコインの上昇は、金利低下期待によるものだという見方が大勢を占めていたからです。

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しかし、強い労働市場や、CPI減速鈍化で現在市場は苦しんでいます。その中でもビットコインが強い、というのは何か別の要因が隠されている可能性があるでしょう。ビットコインを始めとした仮想通貨(暗号資産)市場に関わる場合は、そこを分析する必要がありそうです。

 

ビットコインが強いワケとは

ビットコインは、2022年はずっと弱気相場でした。そして、2023年の1月から始まった上昇。そのきっかけは金利低下期待と、悪材料出尽くしと言えるでしょう。しかし、その後に金利低下期待は薄れています。

それはアメリカ国債の金利チャートを見ればわかります。

アメリカ国債2年物金利チャート(https://jp.tradingview.com/chart/XPSdKPJL/?symbol=TVC%3AUS02Y)

明らかに2022年末から続いていた下落基調が終わり、2月からは上昇基調へ転換しています。

さらに、ゴールドの価格を見ても流れの転換は明らかです。

ゴールドチャート(https://jp.tradingview.com/chart/XPSdKPJL/?symbol=TVC%3AUS02Y)

こちらも綺麗に2022年11月からの上昇基調が、2月から下落基調へ移っています。そもそも、金利とゴールドは反比例するので2つを示す必要はないのですが、問題は金利とビットコインの関係です。

ビットコインもゴールド同様に金利とは基本的に逆の動きをします。実際、ビットコインが最高値をつけた2021年11月の後、金融引き締めが始まり、それと共にビットコインは下落していきました。

そのため、通常であればビットコインもゴールドのように、金利上昇の影響を受けて下落していくはずです。しかし、ビットコインはそうはなっていません。

つまり、ビットコインはゴールドとは別の要因で動いている、と考えるのが理にかなっています。2023年1月からの上昇は、ゴールドが上昇していた要因と同じ要因がビットコインに加わっていた可能性があります。つまり金利低下です。しかし、今は金利低下がプラス要因とはなっておらず、さらに金利上昇の中でもプラスしています。となれば、その背景はいくつか考えられます。

 

ビットコインにプラスの影響

まず一つは、インフレ再燃の懸念が既にビットコイン価格に表れている、という背景です。インフレの再燃の足音が聞こえてきているのは、今回のCPIを見ればわかりますし、以下の記事でも詳細に記載しました。

米CPIは6.4%でドル円は円安、ビットコイン上昇。インフレ再燃スタートか

インフレ再燃となれば金利は上昇します。今の状況に合っています。金利が上昇すればゴールドを始めとしたコモディティは下落します。ゴールドは最も金利の影響を受けやすいので、原油などよりも先に下落し始めているのは今の状況に合致します。

そんな中でビットコインの価格が上昇するのは、インフレが本当に再燃した後のことを既に市場が考えているから、という可能性があります。ビットコインやゴールドはインフレに強い資産です。金利上昇で一旦ダメージを受けたとしてもインフレとは本来現金の価値下落を意味するので、金利操作でインフレが抑制できないとわかれば市場はドルよりもゴールドやビットコインに飛びつくようになります。

その前段階として、ビットコイン価格が上昇しているパターンです。

二つ目は、バブルが形成され始めているという背景です。議論が分かれるところですが、ビットコインの価格は本来特に決まったファンダメンタルズはありません。もちろんマイニングの電気代を価値の源泉とする説などもありますが、ここでは長くなってしまうので触れません。株式と比べて、ファンダメンタルズの設定が難しい、という程度の認識で大丈夫です。

そのため、ビットコインは価格が上がれば市場参加者にバイアスがかかり、「まだ上がるかもしれない」という気持ちになり、購入されます。その購入で価格は上昇するので、それを見た人たちが「まだ上がるかもしれない」という気持ちになり、購入されます。その結果、バブルが形成されます。

もちろん、下落する時はその逆の現象が起きるので落ちるところまで落ちますが、既に金利上昇の中で強い価格を示し出しているのは、若干バブルの形成が進んできている雰囲気が感じ取れます。

これらの要因でビットコインが上昇している可能性があります。もちろん、今が一過性の上昇に過ぎず、すぐにゴールドを追従する可能性もありますが、上記のように何かを市場が感じ取っている場合もあります。

今の相場が今後どうなっていくのか、非常に注目していきたいところです。

※当記事は市場を分析した結果を示しています。投資を勧めるものではありません。

 

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