バイナンスが日本進出へ。日本で扱われていない暗号資産はどう購入する?

本ページはプロモーションが含まれています

 

日本時間2022年11月20日に、暗号資産(仮想通貨)大手取引所のBinance(バイナンス)が日本の仮想通貨取引所「さくらエクスチェンジ」を買収したことが発表されました。

この件で、日本の暗号資産業界がどのように変化していく可能性があるのか、そして日本で取り扱われていない暗号資産はどう購入すればいいのか、初心者の方にもわかりやすく解説します。

GMOコイン

バイナンスの日本進出

暗号資産取引所として世界一の取引高を誇るバイナンスは、今まで日本で取引所を運営していくための登録を行なっていませんでした。日本で登録するためには日本で決められた運営基準を守ることや、日本で認められた暗号資産しか扱えないことなどがあり、海外で有名な取引所でも日本では登録していない・登録していてもあまり積極的な運営は行われていない、などの状況でした。

バイナンスは今まで、日本から海外で利用されているバイナンスの取引所サイトにアクセスすることができたため、日本人がバイナンスを利用することができていました。利用すること自体は違法ではないため、日本で扱われていない暗号資産を購入するために利用していたユーザーも多くいたことでしょう。

今回、バイナンスは日本の取引所を買収しましたが、バイナンス側は「今後も日本から海外版のバイナンスを利用することができる」と発表しています。ただし、11月30日で日本人が海外版のバイナンスに新規登録することはできなくなり、いつまで既存ユーザーが利用できるのかは不透明になっています。

 

FTXも海外からの進出組

先日より倒産騒動を起こしているFTXも、海外からの進出組です。FTXを例に出すと、FTXの日本版FTX Japanが設立された後もFTXの海外版を使うことができました。ただ、徐々に日本人はFTX Japanを利用するように仕向けられていたことを考えると、バイナンスも同様の措置が取られていくことが考えられます。

バイナンスは、暗号資産の取引サービスに関わらず独自チェーン・NFT・DeFi・SBTなど、Web3.0関連のサービスを展開していたこともあり、ユーザーの人気を集めていました。

バイナンスのSBT「BABトークン」とは、から考えるSBTの今後

日本ではそれらのサービスについての法的位置付けはまだなく、グレーゾーンとなっている部分も多くあります。今までの日本の法整備を考えると、基本的に日本で登録している取引所は「国がOKを出したサービスしか行えない」という流れができています。

そのため、日本版のバイナンスが今まで日本になかった画期的なサービスを展開していくのは非常に難しいと言えるでしょう。FTXが日本に進出した際には、多くの日本人がFTX Japanに既存のそういった流れを壊してくれることを期待していました。筆者もその一人でした。しかし、FTXが現在のような事象を起こした後では、金融庁の監視の目は強まると共に、国としては保守的な態度を取らざるを得ないと思われますので、日本のバイナンスがその流れを払拭することは困難でしょう。

 

今後の暗号資産業界の流れ

今後、まずバイナンスが日本から使えなくなることは予想されますので、資産をバイナンスに入れている人は少しずつ移動しておいた方が良いと言えます。

そしてもう一つ、日本で扱われていない暗号資産を購入しようと思っていた方は購入しておくと良いでしょう。もちろん、その後でハードウェアウォレットなどに入れておくのが良いでしょう。

今まで日本から使える海外取引所の代表格だったバイナンスが日本に進出したことで、ますます日本の暗号資産業界は閉塞的なものになっていくと考えられます。しかし、もちろん悪いことばかりではありません。このような流れが加速することで、日本の取り扱い暗号資産が注目を集めるとともに、今後取り扱い暗号資産が増えていく可能性が大いにあります。

すでに、新規暗号資産について許可を出すスピードを早めようという動きはあるため、ユーザーの声と相まってどんどんと増えていくことでしょう。この動きは日本の暗号資産業界を活性化するのでプラスに働くでしょう。

仮想通貨の上場審査期間が短縮へ。現在は審査に半年以上が5分の1になる

また、FTXとバイナンスといった巨大暗号資産取引所が日本から使えなくなればDEXなどの非中央集権プラットホームの利用が増える可能性があります。中央管理された(特定の企業が運営する)取引所では、国の規制が入ってしまうためなかなか珍しい暗号資産を売買するのは今後難しくなっていきます。

そうなれば、やはり残された道はDEXと呼ばれる非中央集権(分散型)取引所の利用です。非中央集権のサービスが使われるのは、それ自体が国として良いか悪いかは別にしてもWeb3.0にとってはプラスとなります。多くの人が非中央集権サービスを求めれば、非中央集権が核であるWeb3.0は盛り上がるからです。

 

今回は、バイナンスの日本進出から予想される今後の展開について解説しました。今回、海外取引所やDEXについて触れましたが、もちろんそれらの利用を推進しているわけではありません。FTXの件からもわかるように、それらを利用した場合、資産保全は完全に自己責任となります。暗号資産を扱う場合は自分で責任を持つ必要がありますので、初心者の方は少しずつ勉強を重ね、投資は余裕資金で行うようにしましょう。

TOP画像:https://www.binance.com/en/blog/ecosystem/binance-acquires-jfsa-registered-sakura-exchange-bitcoin-committed-to-enter-japan-under-regulatory-compliance-1479109563632749072

 

関連記事

仮想通貨レンディング大手Block Fiが破産。連鎖はどこまで続き、底はいつか

イーサリアムがステーキングは誰が行なっている?国別のランキングから見るETHの今後

FTXの倒産で底は見えているか?進む技術革新とマクロ経済不安のはざま

GMOコイン

スポンサー