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日本時間の本日、23時45分にアメリカの経済指標の一つである製造業PMIが発表されます。現在、マクロ指標に左右されている仮想通貨(暗号資産)市場。製造業PMIの結果によって今後どのような展開が予想されるか、初心者の方にもわかりやすく解説します。
現在のビットコインの値動き
2023年に入り、ビットコインをはじめとした仮想通貨市場の時価総額は上昇しています。
ここまでの動きは、以前の記事でも述べている通りマクロ的な要因が強く、この相場もマクロ的な要因で今後が左右されると考えています。
ビットコイン22000ドルへ上昇。今、仮想通貨にプラスになっている要因とは何か
そして、本日発表される予定の製造業PMI指数、そして日本時間26日に発表される予定のGDP速報値でビットコインの今後の動きがある程度固まってきます。
これらの数値は、アメリカの経済状況を示すものです。アメリカの経済状況を示すため、数値が悪化すれば景気は後退へ、悪化しなければ景気後退は免れる可能性がある、と取ることができます。
インフレ撃退政策により、現在アメリカの金利は上昇しています。
この金利上昇は、インフレ率低下と景気後退により下落へ向かうと思われており、すでにインフレ率は低下しつつあるため、景気後退がどの程度進むかが非常に注目されています。
今週迎えることになる製造業PMIとGDPは、その景気後退がどの程度進んでいくのかを示す指標となるでしょう。
製造業PMIとビットコインの関係
製造業PMIは50を平均として、50以下なら不況、50以上なら好況を表します。この値は2022年10月から50を割っており、前回は46.2まで下がりました。
今回の予想は、46.4。ここからその程度数値にズレが出るのかが注目されています。景気後退としての要件はGDPが2回連続でマイナスになることですが、GDPは前回1.8%とプラスとなっているので、今後GDPがマイナスになっていくのかが注目されており、製造業PMIはその前の指標として注目を集めているのです。
ビットコインは金利低下なら価格にプラス、金利上昇なら価格にマイナスとなります。PMIの数値がもし予想より良ければ、この方程式に沿うと価格にマイナスとなり、予想より悪くなれば価格にプラスとなります。
しかし、ここで一つ注意点があります。株式市場が景気後退のショックでダメージを受けた場合、ビットコインもそれにつられてダメージを受ける可能性があるのです。
ここ何ヶ月かの相場では、株式市場とビットコインの相関性は薄れていましたが、歴史的にはアメリカ株式市場とビットコインの相関性は高い時が多かったです。そのため、今回もし景気後退により株式市場が大きなダメージを受けた場合、ビットコインもそれにつられてしまう可能性がある、ということです。
ただし、ここでもしアメリカ株式市場にビットコインがつられない場合は、ビットコインがゴールドと同様に資産の逃避先として見られている、ということがわかりますので、その後のビットコインはゴールドと同様に金利低下で勢いがつくことになるでしょう。
景気後退の後の金利低下時はインフレに注意
もし、今回のPMIが悪く、GDPも悪化した場合、金利低下が予想されます。金利低下によって市場は盛り上がりますが、同時に芽を出すのが「インフレ再燃」です。金利上昇によって抑圧されていた原油などのコモディティが、金利低下によって再度上昇し始めるとインフレ率が上がるというサイクルに入ってしまう可能性があります。
もし、インフレが再燃すると金利低下期待から金利上昇懸念が今度は出てくることになります。インフレは現金価値の下落なのでビットコインにとっては長期的にプラスとなるはずですが、金利の上昇はやはりビットコイン価格にとってはマイナスとなります。
つまり、インフレ再燃はビットコインの価格にプラスとマイナスの要因が重なり、短期的にはマイナスの方が大きくなると考えられます。
PMIなどの経済指標の悪化から金利低下で、一旦プラスの方に動く可能性があるビットコインですが、それによる副作用としてのインフレ再燃、そしてそこからの金利上昇は、頭に入れておくべきシナリオの一つであると言えるでしょう。
※当記事は市場を分析した結果を示しています。投資を勧めるものではありません。
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