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ビットコインはマイニングと呼ばれる作業によって、取引の承認や新規通貨の発行が行われます。最近、ビットコインのマイニングにおいて大きなシェアを獲得している企業があります。それが「Foundry USA」です。今回は、Foundry USAについて、初心者の方にもわかりやすく解説します。
Foundry USAとは
Foundry USAは、ビットコインのマイニングを行う企業です。その名の通りアメリカを拠点としており、2023年現在ではビットコインマイニングのシェアを最も獲得している企業です。
ビットコインのマイニング、と言えば数年前までは中国が主戦場となっていました。しかし、2021年5月に行われた中国のマイニング禁止令により、その主戦場は変わり、アメリカでマイニングが急速に行われるようになりました。
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そのアメリカで最もシェアを獲得しているのが、Foundry USAというマイニングプール（マイニング団体）です。Foundry USAは、DCG（デジタルカレンシーグループ）のグループ会社で、2022年には他の破綻したアメリカのマイニング企業を買収したことでも知られています。
Foundry USAは、2021年1月にはほぼ0%だったシェアを2022年1月には約16%ほどに、そして2023年1月には約32%にも伸ばしており、急速にシェアを獲得していることがわかります。
ただ、母体であるDCGが年末から流動性問題が起きてしまったことや、エネルギー価格上昇などで困難な立場にあるのではないかという見方も出ており、今後どこまでシェアを拡大していけるかは注視すべきポイントと言えるでしょう。
中国では、規制の具合が緩まっているものの、マイニングに対してオープンな姿勢は示しておりません。それに対して、アメリカは大統領令でもデジタル資産についてプラスの意向を表明しているなど、国による姿勢はアメリカの方が前向きと言えます。
Foundry USA以外のマイニングプールが表向きには中国の団体、というわけではないので明確なことはそこまで言えませんが、現状は中国の団体よりもFoundry USAのようなアメリカの団体の方がシェアを伸ばしやすい環境にいると言えるでしょう。
マイニングの今
マイニングはビットコインを採掘する（獲得する）ことができる行為として、「金のなる木」のように考えられていますが、ビットコインの価格が伸び悩んでいる状況下では、企業として非常に苦しい戦いを強いられてしまいます。
現在、ビットコイン価格は21,000ドル前後を推移しており、最高値の68,000ドル付近に比べると3分の1程度です。そのため、マイナーは経営に苦しんでおり、、マイニングプールの再編も進んでいます。
先に述べたFoundry USAによる、北米のマイニングプールCompute Northの買収など、経営難に陥るマイニングプールも少なくないため、今後シェアが変わっていく可能性は十分考えられます。
また、マイニングプールとしてはシェアを大きく獲得することは喜ばしいこととなりますが、ビットコイン全体としてはそこまで良いこととは言えないのがマイニングプールを悩ませる一つの要因です。というのも、ビットコインは51%以上のマイニングパワー（ハッシュレート）のシェアがある場合、ビットコインに対し攻撃を仕掛けることが理論的にはできてしまうからです。これを51%攻撃、と呼びます。
そのため、一部マイナーが多くのシェアを持つよりも、多くのマイナーが分散してシェアを持つ方が全体としてのセキュリティーは高くなる、ということになります。
現在のシェアはFoundry USA単体であれば32%程度ですが、上位5団体で合計すると約88%にものぼります。つまり、上位5団体が結束すればビットコインネットワークに攻撃を仕掛けることはできてしまうのです。そのため、今後Foundry USAのシェアが伸びていけば、必然的にセキュリティは下がっていくという構図になります。
もちろん、51%攻撃は理論上の話で、ビットコインを採掘して稼ぐ上位5団体がビットコインの価格にダメージを与えるような攻撃を仕掛ける動機はほぼなく、可能性は限りなくゼロに近いのでそのような事態にはならないですが、このような背景があることは、ビットコインに関わる方は知っておくと良いでしょう。
数年前とは全く別の状況になる、移り変わりが早い仮想通貨（暗号資産）業界。今後も業界にどのような変化があるのか、注目していくと良いでしょう。
TOP画像：https://foundrydigital.com/
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