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イーサリアムのレイヤー2プロジェクトに「Immutable X」というプロジェクトがあります。Immutable XはNFTに特化したレイヤー2プロジェクトで、素早いデータ処理と安い手数料が期待されています。
Immutable XとそのトークンIMXがどのようなものか、その将来性などについて初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
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Immutable Xとは
Immutable Xは、NFTに特化したレイヤー2プロジェクトです。同プロジェクトの公式サイトによれば、イーサリアムのレイヤー2の中でNFT特化型はImmutable Xが初となるとされています。
処理速度の単位としてよく使われる「TPS(Transactions Per Second:1秒間に処理できる取引量)」は9000以上としており、他のレイヤー2プロジェクトに引けを取らない速度のほか、中央集権的なサイドチェーンではない点などが特徴として挙げられています。
Immutable Xを開発するImmutableは、Immutable Xの他にブロックチェーンを利用したカードゲーム「Gods Unchained」を2018年にリリースしています。比較的長期にわたってNFT技術に取り組んでいる企業と言えるでしょう。
ベンチャーキャピタルからの出資も幾度か受けているため、業界では注目されている存在です。
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Immutable Xの現状
Immutable Xは、2022年1月現在では1億ドル(約100億円)以上相当の資金がネットワーク上にロックされています。Immutable Xをはじめとするレイヤー2プロジェクトでは、そのプロジェクトを利用するためにネットワークへ資金を預ける必要があります。その資金の額が1億ドル、ということです。
レイヤー2ネットワーク全体のロック資金のうちImmutable Xは約2%を占めており(2022年1月現在)、第7位のプロジェクトとなっております。
Immutable Xは多くのNFTマーケットプレイス(NFTの市場)と連携されております。日本で最も身近なところでは、大手SNSの「TikTok」の「TikTok Top Moment」というマーケットプレイスと連携されています。
今後、接続されるプロジェクトが増えていくことでImmutable Xネットワークの盛り上がり、そして技術開発が進むことで接続されるプロジェクトが増えていく、という好循環があるかもしれません。
なお、世界的NFTマーケットプレイス「Opensea」のロゴが公式サイトには記載されているため、今後Openseaとの接続がある可能性があります。
Immutable Xと他レイヤー2との違い
イーサリアムのレイヤー2プロジェクトはいくつも存在していますが、気になるのはImmutable Xが他のレイヤー2プロジェクトとどのような違いがあるか、です。技術的なことは後ほど紹介しますが、ユーザーにとっての違いはどのようなものがあるでしょうか?
そもそもレイヤー2プロジェクトは、レイヤー1のプラットホーム(つまり、イーサリアムのプラットホーム)を利用したアプリケーションなどで素早く、そして安価にデータ処理を行うためのものです。そのため、その点においてはユーザーにとって他のレイヤー2とImmutable Xに大きな違いはありません。
しかし、NFTに特化しているという点においてImmutable Xは優位性を今後発揮していく可能性はあります。
というのも、NFTはアートやゲームなど、今までの仮想通貨業界の中では少し特殊なジャンルにおいて注目されているからです。今までの仮想通貨は基本金融関連などの業界での躍進が求められてきました。しかし、NFTではその他のジャンルにおいて利用される可能性があります。
そのため、ユーザーや開発者が求める機能が従来のものとは異なっていく可能性があります。例えば、アプリケーションの動作云々よりも、とにかくNFTを作成するコストを下げたい、という要望が強い場合、そこにImmutable Xが焦点を当てて開発を進める場合があります。
そうなれば、「NFT作成はImmutable Xで」という流れができていく可能性があります。
そのような、NFTならではの機能という点にImmutable Xが特化していった場合には、他のレイヤー2プロジェクトとは大きく異なったものになり、普及していく可能性があるでしょう。
Immutable Xの仕組み
Immutable Xは、レイヤー2技術としてゼロ知識証明がベースとなったモデルを使用しています。現在、レイヤー2モデルの主流となっているのは「ゼロ知識証明(ZK)」と「オプティミスティック(Optimistic)」がベースとなったモデルのどちらかが多くあります。
どちらにもメリットデメリットはありますが、筆者個人の感覚としては業界では「ゼロ知識証明(ZK)」のモデルの方が支持されていると思います。
なお、「ゼロ知識証明(ZK)」をモデルにしたZK ロールアップについては以下
ZKロールアップ(ZK Rollups)とは?イーサリアムのレイヤー2についてわかりやすく解説!
「オプティミスティック(Optimistic)」をモデルにしたオプティミスティック ロールアップについては、以下で詳しく解説しています。
オプティミスティック ロールアップ(Optimistic Rollups)とは?イーサリアムのレイヤー2についてわかりやすく解説!
Immutable Xは「ZKロールアップ(ZK Rollups)」と呼ばれるモデルが採用されています。
しかし、Immutable XによるとZKロールアップはレイヤー1であるイーサリアムブロックチェーンを利用した時に比べると飛躍的に処理能力を向上させるものの、NFTの実利用に関してはまだまだ性能が足りない・コストが多くかかってしまうとしています。
Immutable Xの試算では、ある条件のもと700万のNFTをミント(NFTを作成)すると70億のガス(gas)が必要になってしまうとしています。ガスというのイーサリアムでデータ処理を行う際の手数料です。
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ガスはその時によって値段が変わるので、実際にかかる値段とは多少異なりますが、1ガスが200gwei(gwei=ガスをイーサリアムの単位に直した時の表記)の場合、1400ETH(現在価格で約5億円)かかってしまうと試算しています。
そのため、レイヤー2であってもZKロールアップだけでNFTのミントなどを行うのは事業者にとって非常に負担になると述べています。そのため、Immutable Xでは以下のような方式で、解決策を提示します。
Immutable Xでは「ZK Rollups(ZKロールアップ)」と「Validium ZK-proofs(バリディウムZKプルーフ)」と呼ばれる技術のうち、どちらかを運用者は選択できる「Volition(ボリション)」と呼ばれるモデルを採用しています。
Volitionは、StarkWare(スタークウェア)というブロックチェーンの技術を提供する企業が開発するレイヤー2関連ソリューションである「StarkEx(スタークEx)」のモデルです。StarkWareは、Immutable X以外にもレイヤー2プロジェクトと多く連携しているため、その点もImmutable Xが注目される一つの理由となっています。
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Validium ZK-proofs(バリディウムZKプルーフ)では、特定の「委員会(committee)」と呼ばれる参加者が承認をすることで、安価なコストと素早い処理を可能にします。つまり、分散性を捨てることでZKロールアップよりも安価なコストで処理を行う、ということです。
もちろん、分散性を捨てることはImmutable Xも全面肯定をしているわけではありません。処理の種類によって「ZK Rollups(ZKロールアップ)」と「Validium ZK-proofs(バリディウムZKプルーフ)」を使い分けることを推奨しています。
また、将来に向けてはValidium ZK-proofs(バリディウムZKプルーフ)以外のソリューションも開発していく予定と発表しています。
IMXトークン
Immutable Xは、「IMX」という独自トークン(仮想通貨)を発行しています。IMXトークンは主に以下3つの用途で利用されます。
- ガバナンス
- 手数料支払い
- ステーキング
「ガバナンス」は、Immutable Xの方針を決めるための投票などに使われることを表しています。
「手数料支払い」については、Immutable Xの利用に際して支払うための手数料です。例えばImmutable X上で販売するNFTに対して、Immutable Xへ支払う手数料などがかかった際にIMXで支払われることになります。
このように支払われた手数料は、ステーキングしているユーザーへ割り当てられることになります。IMXをImmutable Xネットワークに預けているIMX保有者は、自動的にステーキングの対象となるとしています。(ただし、この仕組みは変更される可能性があるとの表記もあるので注意が必要です)
IMXの配布割合も公表されています。約50%がシステム開発領域、約25%がプロジェクト開発領域、約20%が販売、残りが財団の保護領域となっています。IMXの発行上限は20億と固定されています。
IMXの期待値
IMXの価格は、2022年1月14日時点で約3.5ドルとなっています。IMXはレイヤー2関連銘柄なので、現在はまだ流れが完全に来ているとは言い難いでしょう。
レイヤー2関連銘柄の中でも注目度の高いPolygon(MATIC)は、非常に高騰しておりますが、レイヤー2が一般的に普及している・レイヤー2の問題点が解消されている、という状態ではないため、今後レイヤー2銘柄としてIMXがより注目されていく可能性はあります。
さらにNFTに特化しているというのも、IMX価格の注目すべきポイントです。NFTは今までの仮想通貨とは少し異なる角度から注目を集めています。そのため、別の角度からの資金流入が入る可能性もあるため、期待度は高まります。
もちろん、その反面としてNFTのブームが過ぎ、冷えてしまう場合にはIMXも同時にあまり注目されなくなってしまう可能性がありますので、その点は注意が必要です。
また、先にも述べたようにOpenseaとの連携は非常にプラスの材料となるでしょう。その点は注目するといいかと思います。
以上、Immutable XとIMXについて解説しました。イーサリアム・レイヤー2・NFTという注目されるテーマに関連しているため、今後さらに注目されていく可能性のあるプロジェクトです。
仮想通貨業界の全体像とともに、技術的なことを少しずつ学ぶことで、少し先のトレンドが見えてくるでしょう。
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