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日本時間の昨日夜に発表されたアメリカのGDP。結果は予想を超えて2.9%となりました。ビットコイン価格はそこまで変わらず23000ドル付近をキープしています。今後のマクロ経済動向と、ビットコイン価格の動向について、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
アメリカGDPは予想超え
昨晩発表された、アメリカの2022年第4四半期のGDPは2.9%となりました。この数値は予想の2.7%を超えるもので、アメリカ経済の強さを示す結果となりました。
これを受けて株式市場は上昇、ゴールドは下落、ビットコインはほぼ横ばいとなっています。
今回のGDP発表で、アメリカ経済が依然として堅調だということが示されました。金利が0%付近から少しの間に5%弱まで上昇したのにも関わらず、失業率は上昇せず、GDPも落ち込まない、そしてなんといってもインフレ率だけは下がっているというのはアメリカにとっては非常に望ましい事態となっています。
昨日にも記事で示していますが、この好調の要因の一つは借金にあると考えています。
今夜、アメリカGDP発表。金利低下でビットコインに追い風は吹くか
国による借金と、国民による借金。これで金利上昇の与えるダメージを薄くしている可能性があります。ただ、これはいつまでも続くわけではありません。経済を安定させるためには、やはり経済成長が必須なので今後の経済指標には注目が必要です。
GDP以外の経済指標はあまり良くないため、今回の発表だけでアメリカの経済が好調だとするのはまだ時期尚早ではあります。ただ、GDPが落ち込まず、長くリセッション“懸念”だけで済んでいるのは、忘れてはならない事実です。
ビットコインは下がらなかった
筆者としては少し驚いたのですが、ビットコインはGDPが好調でも下落はしませんでした。経済が好調だと金利下落圧力は弱まるため、ビットコインにはマイナスになると考えていましたが、今のところ大きな落ち込みは見せていません。ゴールドは下落したため、そこは昨日の記事の理論通りではありました。
数日は様子を見る必要がありますが、この原因としては2つのことが考えられます。1つは、今のビットコイン好調はインフレ率下落だけを指標に、金利低下期待で支えられている。2つ目は、強気相場(バブル)を期待した参入が増えている、というものです。
今後、インフレ率が下落することで金利は下落していくことが予想されます。そもそも金利上昇の要因が、インフレ率の上昇なので、そのインフレ率が下落するということは金利も下落していくと考えるからです。
そこに景気後退懸念がプラスされることで、ゴールドは上昇しています。景気後退は金利下落圧力になるため、インフレ率低下と景気後退はセットで金利低下を期待させます。GDPが好調ということは、景気後退懸念が薄れるので金利低下期待を弱めることになり、その結果としてゴールドは下落したと考えられます。
しかし、その理論だとビットコインも下落してもいいのですが、そうはなっていません。さらに、景気後退懸念が薄れたことでダウ平均は上昇していますがビットコインは上昇もしていません。
つまり、今回はビットコインが独自の動きをしているということができます。そのため、インフレ率の低下を背景にビットコインが上昇しているか、バブルを期待した参入者が増えているか、という推測ができます。
景気後退による金利低下期待と、景気好調によるテクノロジーとしての資金流入が相殺され、上記の要因だけが残っている可能性です。
今後の動向は
となると、今後の動向はインフレ低下による金利低下期待での上昇、そこから発生するバブルを期待した参入者の増加です。つまり、今ビットコインはそれらの要因で強くなっている状態と言えるでしょう。
しかし、逆にこうも考えられます。インフレ低下が終わる時がビットコインの危険信号が灯る時である、とです。金利低下期待により、コモディティ価格も上昇します。するとインフレが再燃する可能性があります。インフレ再燃の場合は今度金利上昇圧力が生まれるため、今とは異なる相場観となるでしょう。
もちろん、その前にビットコインがバブル相場に入ることや、インフレ再燃で現金の信頼喪失からのビットコイン需要増というシナリオも考えられます。どちらにしても、今の相場を形成しているものが何かを考えると次の動きが取りやすくなるでしょう。
※当記事は市場を分析した結果を示しています。投資を勧めるものではありません。
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