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日本時間の1月27日夜に、アメリカのインフレ率を表す指標であるPCEデフレータが発表されました。今回のPCEは低下を示す結果となり、予想通りという展開となっております。今回のPCEの結果と、今後の金利動向・ビットコインの動向について、初心者の方にもわかりやすく解説します。
PCE低下で市場は安堵
27日に発表された、アメリカのインフレ指標の一つであるPCEは前年比5.0%と予想の5.3%を下回りました。インフレ指標と言えばCPIが注目されがちですが、PCEはFRBが重要視するインフレ指標であるため、PCEの数値はFRBの金融政策に関わってきます。
先立って1月に発表されたCPIが低下を示していたため、PCEの結果にはそこまで驚きを市場に与えなかったものの、安堵の感が市場には漂いました。株式市場・ゴールド・ビットコインは以下のように動いています。(執筆時点。全てドル)
- ダウ平均株価:33978.09(+28.67、+0.08%)
- ゴールド:1926.98(-2.08、-0.11%)
- ビットコイン:23151.48(+135.8+0.60)
昨日発表されたGDPでは、2022年第4四半期が2.9%の速報値となっており、景気後退懸念が薄らいでいます。しかし、一方で個人消費が予想を下回る2.1%となったことから、景気後退懸念は根強く残りました。
アメリカGDP2.9%で予想を超える。それでも負けないビットコインの強さとは
さらに、PCEがしっかりと低下を示したことで、市場には安堵の感が広がったことから、やはり今のテーマはインフレ率動向と景気後退か否かによる金利の上昇下降が、市場の雰囲気を決めていると言って良いでしょう。
今の懸念材料は何か
その中で、ビットコインには楽観が少しずつ強まってきているように感じます。価格は23,000ドル付近でこの1週間は推移していますが、強いGDPの結果にも負けないなど、デジタルゴールドとしての地位を示しつつあります。
ただ、バブルの際のように今ひとつ上方向に抜け出せておらず、バブルの始まりなのか下落相場の一相場なのかはわからない、という声が上がっています。先日発表されたアメリカ・テスラ社の決算では、テスラ社が保有しているビットコインは売却されていなかったことがわかり、一時ビットコインは約23,800ドルまで上昇しました。
しかし、その後は下落し今の価格付近に落ち着いています。バブルの際はこのような材料が出ることで上昇のきっかけになったりもするため、やはりまだバブル相場とは言い難い部分があるでしょう。
さらに、景気後退による株式市場下落、つまりハードランディングの煽りをビットコインも受ける可能性があることは市場参加者の頭にあると思われます。今回のPCEでもわかるように、インフレがおさまってきた今、最も懸念されるのは景気後退によるショックです。先ほども述べたように、まだ景気後退懸念は残っており、それがビットコインの上値を押さえつけている、ととることができるでしょう。
ただ、ビットコインがデジタルゴールドとして見られるのであれば、景気後退局面でもゴールドはあまり影響を受けないため、ビットコインがインフレ率の低下とともに上昇していく可能性は十分にあります。市場に参加する場合は、それらを考慮しておくと良いでしょう。
次回FOMCまであとわずか
次回のFOMCに夜政策金利発表は、日本時間の2月2日4時ごろとされています。市場予想は+25bp(0.25%)となっており、今回のPCEのデータからもそのような数値になると思われます。
そのため、注目すべきは発表される際の発言です。FRBから金利上昇をストップさせるという発言はまだ出てきていないため、今回の発表でそれを匂わせるものが出てくるかどうかに注目です。
さらには、その次のFOMCでの金利がどのようになるのかも考察すると良いでしょう。現在はその次の金利も+25bpが予想されているため、今回の発表でここがもしも利上げ停止を予想するようになれば、ビットコインの価格には大きなプラスの影響を与える可能性が高いと考えます。
つまり、2月も引き続きインフレ率と経済指標が非常に重要となってきます。特に2月の前半は重要指標の発表が目白押しなので、価格も大きく動く可能性があるでしょう。
※当記事は市場を分析した結果を示しています。投資を勧めるものではありません。
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