2023年がレイヤー2の年になるワケ。Web3.0の新たなる希望とは

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2022年は完全に冬の年となりました。2021年11月の最高値を最後にビットコインやその他の仮想通貨(暗号資産)の価格は崩壊。そして2022年11月には、世界的大手仮想通貨取引所FTXが破綻。多くの人がWeb3.0への期待を失ったことだと思います。

しかし、そんな中でもWeb3.0領域では技術革新が起き続けています。2023年に向けて、明るい話題となりそうなレイヤー2について今回は解説していきます。

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技術革新が求められる分野

ブロックチェーンが誕生してからというもの、常にスケーラビリティ問題には悩まされてきました。

スケーラビリティ問題とは?仮想通貨の課題と解決する技術について初心者にもわかりやすく解説!

ブロックチェーンが持つ堅牢性を叶えるために、取引処理のスピードを犠牲にしなければならない、という問題をビットコインやイーサリアムは抱えており、その問題をどう解決するかが長年の課題でした。

いくつものプロジェクトがその問題を解決するべく挑戦してきましたが、未だ解決に成功したプロジェクトはありません。

しかし、スケーラビリティ問題に対し2022年についにイーサリアムが解決の一歩目を踏み出しました。それが2022年9月に行われたイーサリアムの大型アップデート「The Marge(マージ)」です。

マージはイーサリアムのスケーラビリティ問題を解決することなどを目指したアップデートで、今後さらに改良されることによりスケーラビリティ問題がイーサリアムでは解決されるとされています。

しかし、イーサリアムが単独でスケーラビリティ問題を解決するのには非常に時間がかかるとされており、それではイーサリアムが中々実用に耐えうるプロトコルにならない、という指摘がされています。

イーサリアムの処理速度では遅すぎる、そして処理にかかるコストが高すぎるため、実社会での利用ができない、ということです。

その問題に対し、イーサリアムが単独でスケーラビリティ問題を解決するのをただ待つだけではなく、「レイヤー2」と呼ばれる技術を利用することでイーサリアムのスケーラビリティ問題を前進させようという流れになっています。

つまり、レイヤー2技術は現状でスケーラビリティ問題を解決するための最短距離に位置しており、さらにレイヤー2技術が浸透していけばイーサリアムが今よりも実社会で利用されるようになる、という可能性を秘めたものであるということです。

 

レイヤー2とは

レイヤー2とは、レイヤー1であるブロックチェーン以外の部分でデータ処理をする際に使用されるチェーン、またはその技術のことを言います。

ビットコインやイーサリアムなどで使用されているブロックチェーンと合わせて利用することで、膨大な量のデータ処理を行うことや、よりスピード感のあるデータ処理を行うことを目的に開発されています。

レイヤー2(レイヤーセカンド)とは

レイヤー2(レイヤーセカンド)と一口に言っても、現在では様々なパターンの技術があり、いくつものレイヤー2プロジェクトが進められています。特定のデータのみを処理するために開発されているものや、すべてのデータを丸ごとレイヤー2で処理することを目指すものなどがあります。

レイヤー2の技術自体が開発段階のため、言葉の定義はその時やそのプロジェクトなどによって異なることが多いです。

ただ、大元であるレイヤー1の補完的な役割を目指していること、そしてレイヤー1以外の部分でデータ処理を行うのを目指していること、などの技術やプロジェクトが一般的にはレイヤー2と呼ばれてます。

レイヤー2(セカンド)とは?仮想通貨の今後を占う最新技術を初心者にもわかりやすく解説!

そんなレイヤー2ですが、実は冬の時代においても価格ほど廃れているというわけではありません。

 

データから読み解くレイヤー2

レイヤー2のデータ解析を行なっているサイトL2BEATによれば、レイヤー2の資金ロック量は冬の時代においてもそこまで減っておりません。

レイヤー2のTVL(出典:https://l2beat.com/scaling/tvl)

一番最初の高い山部分は、2021年の11月ですが、そこから減少傾向にあるものの増減を繰り返しなんとか高水準で保っています。これはレイヤー2自体に対する期待もありますが、レイヤー2関連プロジェクトの開発が次々と行われていることも関係していると考察することができます。

というのも、レイヤー2技術は非常に技術革新が盛んな分野で、現在進行形で進化しているからです。

レイヤー2技術の期待の高まりと、レイヤー2の課題がまだ存在することから、日々レイヤー2関連のニュースは出てきますし、新しいプロジェクトが次々と誕生しています。特にZKロールアップと呼ばれるゼロ知識証明を利用したモデルには注目が集まっており、そのモデルがイーサリアムのスケーラビリティ問題解決を大きく前進させると言われています。

ZKロールアップ(ZK Rollups)とは?大注目のイーサリアムのレイヤー2についてわかりやすく解説!

このように、データからも、技術革新の状況からも、レイヤー2は2023年に更なる飛躍を遂げる可能性があります。

ちなみに、ビットコインのレイヤー2であるライトニングネットワークも日々進化しており、ビットコインのスケーラビリティ問題解決も着々と進んでいるのです。

もし、スケーラビリティ問題の解決が見えてきた場合には、冬の時代も終わりが見えてくる可能性があるでしょう。

ただし、スケーラビリティ問題は何年も解決できていなかった問題でもあります。途中で頓挫したプロジェクトも多く、期待だけ先行してしまうのではなく、興味のある方はしっかりとその内情を注視していくといいでしょう。

 

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