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イーサリアムのレイヤー2の中で、非常に注目されているロールアップ(Rollups)と呼ばれるコア技術があります。そのロールアップを利用している要注目プロジェクトに「zkSync」というものがあります。
今回は、zkSyncとはどのようなプロジェクトか、そして仕組みはどのようになっているのかについてなどを、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
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zkSyncとは
zkSyncは、イーサリアムのレイヤー2プロトコルです。現状ではzkSyncで利用できるのは送金などが主な機能なため、「レイヤー2で使用できるウォレット」のようなイメージを持っていただくと理解しやすいかもしれません。
レイヤー2で送金などが可能なため、安価な手数料で素早い送金が実現します。
送金手数料を比較するサイト「L2 Fees」によると執筆時点では、イーサリアムで送金した場合に約10ドルかかる手数料が、zkSyncを利用すると約0.5ドルで済むと表示されています。
zkSyncが特徴的なのは、レイヤー2の技術である「ZK Rollups(ZKロールアップ)」が利用されていることです。送金などに特化したZKロールアップが利用されているレイヤー2プロジェクトの中で、最も資金ロック(TLV)が多いプロジェクトです。
ZKロールアップなど、zkSyncの仕組みについては後ほど解説しますが、ZKロールアップが実装されているプロジェクトの中で、zkSyncは非常に注目されているプロジェクトなので、ZKロールアップに関心がある方は、ぜひ深くまで調べてみると良いでしょう。
zkSyncは、「Matter Labs(マターラボ)」というスタートアップ企業によって開発されています。2021年11月には複数パートナーから5,000万ドル(約50億円)の出資を受けたことが発表されています。
過去にはイーサリアム公式の非営利財団である、イーサリアム財団から助成を受けるなどしており、資金調達の面からも注目を集めていることが伺えます。
zkSyncは2020年の6月にメインネットが公開されており、現在はアップデートバージョンのzkSync2.0の公開に向け開発が行われています(2.0のテストネットは公開済)。現在はzkSync2.0はzkSync era、zkSync1.0はzkSync Liteという名称に変更されています。
zkSyncのトークン
zkSyncは、2023年2月現在ではまだ独自トークンを発行しておりません。レイヤー2プロジェクトでは、独自トークンを発行しガバナンスや資金調達に利用することがあります。
しかし、zkSyncはまだそのようなことをしていないため、zkSyncに投資するという選択肢は一般の投資家にはありません。
今後独自トークンが発行される際に、「給付金」や「エアドロップ」と呼ばれるトークンの配布が行われる場合があります。zkSyncに資金をロックしている人がその対象となることがあるため、給付金を狙って資金をロックしてみるのも一つの手だと言えるでしょう。
zkSyncの仕組み
すでに述べたように、zkSyncはZKロールアップを利用してレイヤー2を実現しています。
そもそもレイヤー2とは何かについてよくわからないという方は、以下のページで解説しておりますので、ご覧いただければと思います。
レイヤー2(セカンド)とは?仮想通貨の今後を占う最新技術を初心者にもわかりやすく解説!
zkSyncの仕組みについて解説をしていく前に、「ZKロールアップ」について、解説をします。
そもそも、ZKロールアップは「ロールアップ」と呼ばれるレイヤー2のコア技術を採用したモデルです。
ロールアップとは、レイヤー2でデータの計算を行い、データの証明(取引/トランザクションの証明)はレイヤー1が行う、という部分が特徴的な技術です。レイヤー2で全ての処理を行うのではなく、レイヤー1にも、いわばセキュリティ部分を担保してもらうことにより、セキュアかつ高速なデータ処理ができるよう目指します。
ロールアップ(Rollups)とは?イーサリアムを躍進させる技術の仕組みについて初心者にもわかりやすく解説!
そして、このロールアップには2つの主流なモデルがあります。それはzkSyncで利用されている「ZKロールアップ(ZK Rollups)」と、「オプティミスティック ロールアップ(Optimistic Rollups)」と呼ばれるモデルです。
二つのモデルの大きな違いは、レイヤー2で計算したデータの証明方法です。どのような照明方法の違いがあるかと言えば、
ZKロールアップは、「ゼロ知識証明」と呼ばれる手法で証明、
オプティミスティック ロールアップは、「バリデーター」と呼ばれる参加者が証明、
と簡単に言うことができます。つまり、ZKロールアップはオプティミスティック ロールアップと比べ、より数学的な手法を使ったレイヤー2実現技術だと言うことができます。
どちらもメリットデメリットがありますが、2022年1月時点ではZKロールアップを支持する声の方が多いでしょう。
〜オプティミスティック ロールアップについて詳しくはこちら〜
オプティミスティック ロールアップ(Optimistic Rollups)とは?イーサリアムのレイヤー2技術について仕組みまでわかりやすく解説!
上の画像はzkSyncが作成している、オプティミスティック ロールアップとzkSyncの比較です。zkSyncが作成しているためここで記載されている項目は、zkSyncに少し有利な項目が並んではいますが、特筆すべきは「Finality / capital-efficient exit time」です。
比較表で記載のある通り、理論値ではzkSyncでは10分程度で完了する処理がオプティミスティック ロールアップでは1〜2週間かかるとしています。これはZKロールアップのプロジェクト開発者や、ZKロールアップ支持者がよく挙げるオプティミスティック ロールアップの欠点の一つです。
オプティミスティック ロールアップでは、レイヤー2で計算されたデータがレイヤー1に書き込まれた後、その計算に間違いがなかったかの「異議申し立て」の期間が設定されます。そのため、異議申し立てができる期間の1〜2週間は資金を移動できない、という事態が発生するのです。
この点、zkSyncをはじめとするZKロールアップを実装したモデルでは、レイヤー2で計算されたデータがレイヤー1に書き込まれた後、その計算に間違いがなかったかどうかを「ゼロ知識証明」と呼ばれる手法で証明するため、「異議申し立て」の期間は不要となり、すぐに処理を完了したり、ロックしていた資金を移動したりすることができるようになるのです。
〜ZKロールアップについて詳しくはこちら〜
ZKロールアップ(ZK Rollups)とは?大注目のイーサリアムのレイヤー2についてわかりやすく解説!
ゼロ知識証明とは
ここで、zkSyncをはじめとするZKロールアップで使用されているゼロ知識証明について紹介します。
ゼロ知識証明とは、暗号学の分野における手法の一つで、「A」を自分が持っていることを証明したい時、「A」を相手に明かさずに、自分が「A」を持っていることを証明できる手法です。
例えばゼロ知識証明を使えば、あるパスワードを自分が知っている時に、そのパスワード自体を相手に明かさずにパスワードを自分が知っていることを証明することができます。
ゼロ知識証明を簡単に理解する例としては、よく洞窟の例が利用されます。ある人(Aさん)が洞窟内にある扉のパスワードを知っていることを、Bさんに証明しようとします。
Aさんは洞窟の1か2から入り(入るところはBさんは見ていない)、入ったところでBさんに来てもらい、洞窟の中に向かって叫んでもらいます。Bさんは「1or2から出てきてくれ」と叫びます。この時、何度試してもAさんがBさんの言った通りの出入り口から出てきた場合、Aさんは洞窟内の扉のパスワードを知っていると言えます。
1から入って2から出る、2から入って1から出る、の時は鍵が必要になります。(1から入って1から出る、2から入って2から出る、は鍵が不要)そのため、Aさんが入った方と逆の出口をBさんが指定する確率は一定(1/2)にも関わらず、毎回指定の入り口から出てくる、となればBさんはAさんが鍵を持っていると信じて問題ない、(Aさんは鍵を持っていることを証明できた)と言えるからです。
これがゼロ知識証明の一例で、ZKロールアップではこの手法を使って、レイヤー2で行われた処理(計算)が正しいことを証明するのです。
ZKロールアップの比較
ZKロールアップは、上記のようなゼロ知識証明を利用していますが、zkSyncによると、そんなZKロールアップの中でもzkSyncは優れているとしています。
zkSyncは上のような表を公開しています。これはzkSyncと他のZKロールアップについての比較表です。
「SNARK(スナーク) based」というのは、ゼロ知識証明の一つのモデルのようなものです。「STARK(スターク) based」は、ブロックチェーンのソリューションを開発する企業「Stark Ware(スタークウェアー)」が発明したモデルのようなものです。STARK(スターク)は、SNARK(スナーク)の弱点、例えば量子コンピューターへの耐性などを克服しており、現在のレイヤー2ではSTARKが採用されているのをよく見かけます。
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そんな二つのモデルとの比較をzkSyncでは行なっています。
STARKとzkSyncを比べるたとき、EVMと呼ばれるイーサリアムの仮装マシンとの互換性があるため、イーサリアムのプログラミング言語であるsolidityを利用してzkSyncでスマートコントラクトをプログラムできることや、レイヤー1での検証コストがSTARKよりも安いことなどが利点として挙げられています。
他のZKロールアップを利用したレイヤー2プロジェクトの中には、STARKを利用しているものがあります。例えば「dydx(分散型取引所)」や「Immutable X(NFTレイヤー2)」などです。これらとは異なり、zkSyncは独自の開発によりZKロールアップをいわば進化させているため、zkSyncの今後はZKロールアップを利用したレイヤー2に大きな影響を与えていくことが予想されます。
zkSyncの今後・将来性
zkSyncは、現段階でまだ開発途中です。目下、予定されているのはNFTを標準機能としてサポートすることなどです。NFT機能はすでにベータ版は公開されていますが、今後zkSyncを利用して安価にNFTを作成したり、転送できたりすることができるようになるとしています。
そうなれば高速処理、かつトラストレスな環境でNFTの作成などができるようになります。
ビットコインやブロックチェーンの「トラストレス」とは?Web3.0にも関わる非中央集権システムをわかりやすく解説!
他にも、zkEMVと呼ばれるEMVとの互換性へのアップグレードが予定されています。これはzkSyncの次バージョンであるzkSync2.0へのアップグレードで、大型のアップグレードであると言えるでしょう。
このように、今後のアップグレードでより使いやすいものになっていく可能性を秘めたプロジェクトです。気になる方は情報を収集していくと良いでしょう。
2022年7月にロードマップが公開される
Over the last year, we’ve been heads down working to scale Ethereum and accelerate its adoption.
Today, we’re happy to announce that zkSync 2.0 – the first zkEVM rollup – will be live on mainnet in 100 days.
Our public roadmap for the rest of the year: https://t.co/wRjxJGoQwN pic.twitter.com/FuttnPWxZY
— zkSync (@zksync) July 20, 2022
2022年7月20日、ロードマップが公開されました。公式発表されたロードマップは主に以下の内容となっています。
- 2022年夏 動的料金モデルの実装
- 2022年秋 EVMスマートコントラクトのZKプルーフを本番環境にて実現
- 2022年10月 メインネットでローンチするための登録
- 2022年11月 第三者監査・最終レビュー
- 2022年第4四半期 フェアローンチ
- 2022年末 zkSync2.0ローンチ
なお、今回の発表ではzkSync3.0も登場することが述べられました。
ZkSyncのトークン
zkSyncは、2022年7月現在ではまだ独自トークンを発行しておりません。レイヤー2プロジェクトでは、独自トークンを発行しガバナンスや資金調達に利用することがあります。
しかし、zkSyncはまだそのようなことをしていないため、zkSyncプロジェクトに投資するという選択肢は一般の投資家にはありません。
今後zkSyncで独自トークンが発行される際に、「給付金」や「エアドロップ」と呼ばれるトークンの配布が行われる場合があります。zkSyncネットワークに資金をロックしている人がその対象となることがあるため、給付金を狙って資金をロック(預け入れ)してみるのも一つの手だと言えるでしょう。
zkSyncの使い方を解説!給付金/エアドロップをもらう、イーサリアムを入金する方法などをわかりやすく紹介!
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