ZKロールアップとOptimisticロールアップの違いとは?レイヤー2最新技術を初心者にもわかりやすく解説!

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イーサリアムのスケーリングソリューションである「レイヤー2」。そんなレイヤー2を叶える技術に、ZKロールアップ(ZK Rollup)とOptimisticロールアップ(Optimistic Rollup)というモデルがあります。

両者の違い、そして両者が今後どのように展開されていくことが予想されるかなどについて、初心者の方にもわかりやすく解説します。

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ZKロールアップとOptimisticロールアップ

ZKロールアップ(ZK Rollup)とOptimisticロールアップ(Optimistic Rollup)とは、イーサリアムのレイヤー2に関連した技術です。どちらも、名前の通り「ロールアップ(Rollups)」と呼ばれる技術から派生しています。

大まかな違いとしては以下のようなものがあります。

ZKロールアップ 項目 Optimisticロールアップ
ゼロ知識証明 計算の証明方法 FraudProof
承認時間(1〜10分程度?) 引き出し時間 1週間程度
複雑 テクノロジー 簡潔
2000TPS以上 現実的な処理能力 500TPS
あり EVM互換性 あり

 

おそらく、両者の仕組みをまだ理解していない方にとっては、上の表はあまり意味のわからないものだと思います。

両者はどちらもロールアップから派生しているため、イメージとしては「仲間」のようなものです。仲間のようなものなので、基本的には同じような仕組みで成り立っています。しかし、上記の表に挙げたような細かい違いあります。(細かい違いについての解説は後ほど行います)

ZKロールアップとOptimisticロールアップはよく比較して述べられるため、これらの違いを知っておくことで、レイヤー2関連ニュースを読み解く際には非常に理解が深まります。

さて、両者の違いを知るために、まずはそれぞれがどのようなものなのかを知る必要があります。すでにご存知の方は飛ばしていただいて構いませんが、もしよくわからないという方は、まずこれらの仕組みや概要について理解をしておきましょう。

 

そもそもレイヤー2とは

そもそもレイヤー2とは何か、について解説をします。レイヤー2とは、ビットコインやイーサリアムの課題である「スケーラビリティ問題」を解決するための技術、またはそのプロトコルを指します。

スケーラビリティ問題とは、仮想通貨で採用されているブロックチェーン、特に「パブリックブロックチェーン」と呼ばれるビットコインやイーサリアムなどの不特定多数の参加者によって稼働しているオープンな仮想通貨が持っている課題です。

それは簡単に言えば、膨大なデータ量を一度に処理できない、というもの。

スケーラビリティ問題とは

「パブリックブロックチェーン」では、例えて言うのであればデータを入れる箱の容量をあえて制限することで、問題なく稼働するセキュリティ体制が敷かれているような設定になっています。

そのため、逆を言えばデータを入れる箱の容量以上のデータは処理できない、ということになります。つまり、世界中で仮想通貨が普及しても、世界の人がみんなでその仮想通貨を利用するとパンクしてしまうのです。

これが「スケーラビリティ問題」と呼ばれるもので、仮想通貨懐疑派の人によく指摘される仮想通貨の問題点です。この問題を主に解決しようとしているのがレイヤー2技術で、2017年ごろからずっと開発が続けられています。

〜スケーラビリティ問題について詳しくは以下でも解説しています〜

スケーラビリティ問題とは?仮想通貨の課題と解決する技術について初心者にもわかりやすく解説!

さて、スケーラビリティ問題について理解できたところで、続いて「レイヤー2(セカンド)」について解説をしていきます。レイヤー2とは、先にも述べた通り、ビットコインやイーサリアムの課題である「スケーラビリティ問題」を解決するための技術、またはそのプロトコルのことを指してそう呼ばれます。

つまり、レイヤー2の技術やプロジェクトとイーサリアム(今回の主題である「ロールアップ」はイーサリアムのレイヤー2技術です)が連携することで、素早い処理や安い手数料が実現するのです。

「レイヤー2」という名前の通り、レイヤー(Layer=層)の2つ目です。レイヤー1がビットコインやイーサリアムのブロックチェーンで、レイヤー2がより多くのデータ処理を行う技術やプロトコルなのです。

レイヤー2(レイヤーセカンド)とは

レイヤー2でデータ処理を行うことで、レイヤー1であるビットコインやイーサリアムのような仮想通貨の処理能力が向上します。

レイヤー2技術は長年求められている技術で、多くの技術者によって研究されている分野です。

 

ロールアップとは

さて、レイヤー2がどのようなものか理解できたところで、続いてロールアップについて解説を行います。ロールアップ(Rollups)は、レイヤー2を叶える技術のうちの一つです。

ロールアップとは

イーサリアムのレイヤー2で使用される技術に、「プラズマ(Plasma)」や、「ステートチャネル(State channels)」などと呼ばれるものがあります。その中でもロールアップは特に非常に注目を集めている技術です。(正確にはロールアップはPlasmaから派生して誕生しています)

ロールアップが、イーサリアムの他のレイヤー2技術であるプラズマや、ステートチャネルと比べて注目される理由の一つに、その仕組みの違いがあります。

ロールアップ以外の二つの技術は、データ処理の多くをレイヤー2で処理することを目指しているものですが、ロールアップではデータ処理の一部をレイヤー2で行い、レイヤー1であるイーサリアムブロックチェーンにも処理の一部を残していることが特徴の一つとして挙げられます。(より正確には、トランザクションの証明をレイヤー1で行う、というものです)

その点においてロールアップは「ハイブリッド」なレイヤー2技術である、のような言い方をされます。

例えて言うのであれば、ロールアップでは、重要な部分についてはレイヤー1の力を借りて実行し、レイヤー1のセキュリティを維持したままレイヤー2でも実行を行うことで全体としてレイヤー1だけで処理するよりも早い、かつセキュリティを維持した処理が可能になっている、というものです。

そして、ロールアップから派生した技術は主に2つあり、ZKロールアップ(ZK Rollup)とOptimisticロールアップ(Optimistic Rollup)が主要なものとして注目されているのです。ロールアップという技術を利用しているレイヤー2プロジェクトでも、さらに細分化されて開発されています。

 

ZKロールアップとOptimisticロールアップの違い

そんなロールアップ系技術の「ZKロールアップ」と「Optimisticロールアップ」。これらの違いはどこにあるのか、ここから詳しく解説していきます。

まず、最も特徴的な違いはレイヤー2で計算されたデータの証明方法です。この証明方法は、最も大きな違いとしてよく語られ、この違いにより多くの差が生まれます。

ZKロールアップとオプティミスティックロールアップの違い

ZKロールアップでは、計算の証明に「ゼロ知識証明」と呼ばれる手法が使われる一方、Optimisticロールアップでは「Fraud Proof(フロード プルーフ)」と呼ばれる方法が使われます。

先にも述べた通り、ロールアップという技術では、レイヤー2ネットワークではまずデータの処理が行われます。そして、その結果がレイヤー1であるイーサリアムブロックチェーンに書き込まれます。

この時、ZKロールアップでは、計算の証明に「ゼロ知識証明」と呼ばれる手法が使われて、レイヤー2で行われた処理が正しいかどうかが証明されます。

一方、Optimisticロールアップでは「Fraud Proof(フロード プルーフ)」と呼ばれる方法が使われて、レイヤー2で行われた処理が正しいかどうかが証明されます。

このような違いがあることで、実際にZKロールアップとOptimisticロールアップを実装するレイヤー2プロジェクトでは、それぞれにメリットとデメリットが生じます。

そのメリットとデメリットがすでにご紹介した以下のような差になっています。

ZKロールアップ 項目 Optimisticロールアップ
ゼロ知識証明 計算の証明方法 FraudProof
承認時間(1〜10分程度?) 引き出し時間 1週間程度
複雑 テクノロジー 簡潔
2000TPS以上 現実的な処理能力 500TPS
あり EVM互換性 あり

 

なお、ZKロールアップの「ゼロ知識証明」、Optimisticロールアップの「Fraud Proof(フロード プルーフ)」の仕組みについては今回は非常に長くなってしまうので省略します。

もしこれらの仕組みについても詳しく知りたい方は、以下でわかりやすく紹介しておりますので参考にしていただければと思います。

ZKロールアップ(ZK Rollups)とは?大注目のイーサリアムのレイヤー2についてわかりやすく解説!

オプティミスティック ロールアップ(Optimistic Rollups)とは?イーサリアムのレイヤー2技術について仕組みまでわかりやすく解説!

さて、ここからは両者の差について、項目別に詳しく解説していきます。

 

引き出し時間

まず一つ目の違いとして「引き出し時間」について解説をしていきます。

ZKロールアップやOptimisticロールアップのような技術を採用しているレイヤー2プロジェクトを利用する際、資金をレイヤー2ネットワークへ預け入れる必要があります。

手順としてはレイヤー1であるイーサリアムネットワークから、レイヤー2ネットワークへ資金を移動。そして、そのレイヤー2ネットワークと連携されているDapps(アプリケーション)でその預け入れてある資金を利用、という流れになります。

レイヤー2への資金ロック

基本的にはレイヤー1からレイヤー2へ移動する際はイーサリアム本体のガス代がかかりますので、高めの手数料になります。レイヤー2に移動した後はDappsで利用する際、レイヤー2の恩恵を受けることができるため安価な手数料と高速処理が実現します。

そして、最後にレイヤー2からレイヤー1へ資金を引き出す際がZKロールアップとOptimisticロールアップでは少し異なります。

結論から述べると、Optimisticロールアップでは資金引き出しに1週間程度かかります。その理由は先に述べたOptimisticロールアップの「Fraud Proof(フロード プルーフ)」と呼ばれる証明方法が関わっています。

「Fraud Proof(フロード プルーフ)」とは、雑に言ってしまえば「不正がないか審査期間を設けて証明する」という方法です。

そのため、審査期間が1週間程度かかり、結果として引き出すのに1週間程度必要になってしまうのです。この期間に異議申し立てがなければ引き出すことができるので、不正を行っていなければ(正確にはあなたのデータについてレイヤー2の処理を行っている参加者も含めて不正を行っていなければ)問題なく引き出すことができますが、ある程度期間が必要になってしまうのです。

Optimisticロールアップの仕組み

しかし、ZKロールアップではそのような期間は不要です。ZKロールアップでは「ゼロ知識証明」と呼ばれる、数学的な証明方法で不正がないか証明されるため、理論値では10分程度(最短では1分とも言われます)で引き出すことができると言われています。

ただし、これはあくまで理論値で、実際には「次のデータの書き込みが行われるまでの時間」なので、現状ではレイヤー2利用者がまだまだ少なく、数十分かかってしまうこともよくあるようです。

 

テクノロジー

ZKロールアップやOptimisticロールアップでは、テクノロジーの複雑さも異なります。

不正に対して参加者が異議申し立てをして証明をするOptimisticロールアップに対し、ZKロールアップでは数学的な証明方法が取られます。そのようなことから、ZKロールアップの方が利用するテクノロジーが複雑になります。

テクノロジーが複雑になるということは、それを扱う技術者が不足してしまうこと、それを実装するのにコストがかかってしまうことなどのデメリットがあります。

この際のコストというのは、ロールアップを利用した際にかかる手数料とは別の話で、あくまでも実装のコストの事を指します。

ただし、テクノロジーは進歩するもの、さらに技術者も知識をつけていくものなので、いつまでもこの点がZKロールアップのデメリットになっているかはわかりません。現状ではOptimisticロールアップの方がこの点は優っている、という状況です。

 

処理能力

処理能力はZKロールアップに軍配があがると言われています。上の表ではそれぞれZKロールアップ=2000TPS、Optimisticロールアップ=500TPSと記載しましたが、これらの処理能力はどのような状況下でどのようなデータを処理するのかでも異なります。

ZKロールアップは、基本的に単純なトランザクション(例えば送金など)に適する技術として開発されてきた背景があります。そのため、ZKロールアップの処理能力は、そのような単純なトランザクション処理の際に最も発揮されると言われています。ただし、後述しますがZKロールアップのEVM互換が開発された事により、単純なトランザクション以外もZKロールアップは処理できるようになりましたので、これも過去の話になる可能性があります。

なお、イーサリアムでイーサ(ETH)を送金処理する場合の処理能力は45TPSと言われているため、どちらも非常に処理能力に優れたソリューションであるかはわかります。

※TPSとは「Transactions Per Second」の略で、一秒間にどれだけのトランザクション(取引と訳される)を処理できるかの能力を示したものです。

 

EVM互換性

EVM互換性とは、イーサリアムの計算を行うバーチャルマシンである「EVM(Ethereum Virtual Machine)」と互換性があるかどうか、ということです。少し初心者の方には難しい話なのですが、要はイーサリアムのように仮想通貨の送金だけでなく、色々なことができる(例えばアプリケーションの構築など)かどうか、ということです。

少し難しい話をすると、スマートコントラクトを処理するのがEVMです。

イーサリアムのスマートコントラクトをわかりやすく解説!実例も紹介

Optimisticロールアップは、以前よりEVMと互換性があるOVM(Optimistic Virtual Machine)という仮想マシンが開発されており、色々なデータ処理を行うことができました。

しかし、先にも述べましたがZKロールアップでは単純な送金などにしか対応しておらず、EVMとの互換性は課題とされてきました。そんな中で近年ZKロールアップでもEVMと互換性を持てる開発が進められ、現在ではZKロールアップも様々なデータ処理を行うことができる、EVMとの互換性がある段階にまで来ました。

そのため、今までややOptimisticロールアップの方がアプリケーション連携が多かったのですが、今後はZKロールアップでもアプリケーション連携などが進められていく可能性があります。

このように、現状では両者でできないことも、技術開発が進むことによってできるようになる可能性があるので、開発状況には注目です。

 

両者の将来性

現状ではOptimisticロールアップよりも、ZKロールアップの方が有望視されています。というのも、イーサリアムの創設者であるヴィタリック・ブテリン氏が将来的にはZKロールアップの方が優位になるとの発言をしていることや、Optimisticロールアップを採用する有力レイヤー2プロジェクトである「Arbitrum(アービトラム)」が、将来的にはZKロールアップの技術も取り入れていく事を発表しているなどの背景から、ZKロールアップに期待が高まっているからです。

実際、仕組みを見てみてもZKロールアップの開発が進むにつれてデメリットを解決している経緯もあり、今後ZKロールアップがイーサリアムレイヤー2の主流技術となっていく可能性が高いと思われます。

興味のある方はどちらの仕組みも理解し、最新動向を追っていくと良さそうです。

 

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