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今回は、2月に予定されている仮想通貨(暗号資産)の重要スケジュールについて解説していきます。
初心者の方にもわかりやすく解説しますので、これから市場に参加する予定の方もぜひ参考にしていただければと思います。
※時間は日本時間です。
目次
2月2日 ISM製造業景気指数
まず、最初に重要なイベントはISM製造業景気指数です。ISM製造業景気指数は、アメリカの経済状況を示すもので、市場でも注目されます。
現在、アメリカでは景気後退とインフレ率低下で金利の低下期待が高まっています。そのため、基本的に重要となるのがISM製造業景気指数のような景気動向を示す指標と、CPIのようなインフレ率を示す指標です。
基本的に現在の状況下では、ISM製造業景気指数が低ければ仮想通貨市場にはプラス、高ければマイナスとなると言えます。景気後退は金利低下圧力になり、プラスに働くことが多いためです。
ISM製造業景気指数は、12月・1月発表分が不況を表す50以下となり、悪化してきています。今月も予想は50以下で、不況を示す値となる可能性が高いと言えるでしょう。ただ、景気後退懸念は強く、すでに市場では景気後退による金利低下期待が織り込まれているため、50以下になったからと言ってすぐに市場が反応することは考えにくいです。
今月のISM製造業景気指数は次に紹介するFOMCの政策金利発表と同日に行われるため、重要度としてはそこまで高くならないと思われます。
2月2日 FOMC政策金利決定
FOMCは、FRBが金融政策を決定するための会合で、政策金利が2月2日の早朝4時ごろに発表されます。現在、市場のコンセンサスは+25bp(+0.25%)となっており、おそらくそのように決定されるとの見方が大勢を占めています。
もしこの予想が、上に行くにしろ下に行くにしろ、合っていなければ市場は大きく反応することとなるでしょう。もし、予想通りだった場合はそこまで市場に驚きはありません。
そこで、要注目なのは発表声明です。前回のFOMCでは、まだまだインフレ退治のために金利を上昇させること、そして金利を高い水準で保つという「タカ派」発言がされていたため、今回どのような発言になるのかが注目されています。
もし金利低下を匂わせるような「ハト派」発言が飛び出すことになれば、ビットコインにとってはプラスとなります。
2月3日 雇用統計(失業率ほか)
政策金利の発表の次の日に発表されるのが、アメリカの雇用統計です。雇用統計は金融政策に影響を与えるとされている、大切な経済指標のうちの一つです。
金利が上昇し、インフレが低下すると企業利益減少や、設備投資意欲の減退などで景気後退になり、その結果失業率が上昇するとされています。失業率を低くするのはFRBの使命の一つなので、失業率が高くなると金利を下げざるを得ない状況になると考えられています。
しかし、前回の失業率は3.5%と低いままで、なかなか景気後退が本格化しないため、金利低下もそこまでしないのではないかという思惑も出ています。つまり、失業率が今回も上昇してくるのかどうかで、金利動向の期待が左右され、その結果として市場が反応する、という構図になっています。
また、インフレ率の関連でサービス業の賃金インフレがどのようになっているのか、という注目ポイントもあります。雇用統計では「平均時給」も発表され、それがインフレ率の指標の一つにもなっています。平均時給も注目ポイントの一つと言えるでしょう。
平均時給低下で仮想通貨市場は上昇。次に注目すべきは1月26日の米CPIか
2月14日 消費者物価指数(CPI)
アメリカのCPIは、非常に大切な指標で、多くのメディアでも報道されています。インフレ率を示す指標となっており、その結果で金利が動くとされています。
CPIは2022年後半には下がり始めており、今後はこれがどこまで下がるのかが注目ポイントとなります。急激に下がっている中で、FRBの金利低下期待が生じて、それを受けて原油市場の価格も横ばいになってきているため、インフレ率もどこかで底を打つ可能性があります。
今回のCPIは、2022年2月との比較となるため、おそらくまだ下落すると思われていますが、もしインフレ率が底を打ち、再度上昇するようなら金利上昇もあり得るためビットコインにも多少はダメージを与える可能性があります。
ただ、インフレというのはそもそも現金の価値が下がることなので、そういった点ではビットコインもプラスと言えるため、その後の展開はタイミングを読んで行動する必要が出てきます。
2月23日 FOMC議事録
2月23日に発表されるFOMC議事録は、2月頭に開催されるFOMCの内容を示すものなので、もしも2月頭からの発言であまり驚くようなものがなければそこまでサプライズはない可能性が高いです。
しかし、どのような内容で会議が行われたかなどを知ることができるため、今後の金融政策を知る上では重要になってきます。もしも、2月頭の政策金利が+0.25%であれば、やはり注目すべきはその次の政策金利の動向です。
インフレが下がり、景気後退が迫る中で、金利が本当に下がっていくのか。そしてそのタイミングはいつなのか。それを分析する上でキーになるのがFOMCの議事録です。
2月中にはイーサリアム“上海アップデート”テストネット公開も
以上が、仮想通貨市場の重要スケジュールとなります。そして重要、とまではいかなくとも2月のやや大きなイベントの一つにイーサリアムの「上海アップデート」のテストネット公開、というものがあります。
イーサリアムの上海(Shanghai)アップグレードは3月を予定。内容とその後の展開
これは、イーサリアムのステーキング資金を引き出すことができるようになるアップデートです。メインネット公開は3月なので、その前段階となりますが、これが無事に行われるとメインネット公開までも順調に行くのではないかと思われることが予想され、リキッドステーキング大手LidoのLDOや、イーサリアム自身にプラスの材料となる可能性があります。
イーサリアムのリキッドステーキングの現状。今後のETHを占う指針となる
1月は仮想通貨市場が盛り上がった月となりました。2月にはどのような動向になるのか、重要スケジュールを参考に、考察していただければと思います。
※当記事は市場を分析した結果を示しています。投資を勧めるものではありません。
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