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レイヤー2が大きく進歩していっていますが、さらなる飛躍を遂げるための開発は着々と進められています。今回はその中から、注目すべきネットワークの直近の予定を紹介します。
Arbitrum(アービトラム)
Arbitrumは、レイヤー2の中で最もTLV(資金ロック金額)が高いネットワークです。Arbitrumは、2022年8月に大型アップグレードの「Nitoro」を終えました。また、2022年8月にNFT用のネットワークであるArbitrum Novaを公開。レイヤー2の中で最も利用者数が多いと思われるネットワークにだけあって、これらの開発には注目が集まっています。
Arbitrumの公式では、今後分散性を高めていく方針を発表しています。Arbitrumは、レイヤー2ネットワークの中で最も高いTLVを誇っているものの、実はまだベータ版で開発段階にいるとしています。イーサリアムという分散性があるネットワークのレイヤー2にも高い分散性は求められ、それをArbitrum運営も認識しています。そのため、Arbitrumの中心には高い分散性を実現するという予定があるとされています。
Arbitrumによれば現在、Arbitrumの検証作業は以下の組織によって行われています。
- Consensys
- Ethereum Foundation
- L2BEAT
- Mycelium
- Offchain Labs (us)
- P2P
- Quicknode
- Distributed Ledgers Research Centre (DLRC) at Institute for the Future (IFF)
- Unit 410
つまり、これらのバリデーター(検証者)の信頼によって成り立っていると言えます。Arbitrumは、このような第三者の信頼を必要とするネットワークから、パーミッションレス(許可不要)なバリデーター方式で第三者の信頼を必要としないネットワークへの切り替えを予定しています。
仮にバリデーターがパーミッションレスになり、分散性が高まれば信頼性がWeb3.0業界では逆に高まることが予想されるため、さらに期待値は上昇することでしょう。
Optimism(オプティミズム)
Optimismは、Arbitrumに次いで第2位のシェアをもつレイヤー2ネットワークです。Optimismは、有名なレイヤー2の中では唯一トークンを発行&流通させていることでも話題になっています。
仮想通貨OP(Optimism)トークンとは?概要や特徴、将来性についてわかりやすく解説!
Optimismがトークンを発行するなどしてから今年の1月にかけて、Optimismのシェアは急激に拡大しました。それと共にOptimismのトークンであるOPの価格も上昇し、注目をさらに集めています。
そんなOptimismは、2023年3月に「Bedrock」と呼ばれるアップグレードを控えています。
Optimismのアップグレード「Bedrock」でレイヤー2はさらに進化へ
このアップグレードでは、Optimismのデータ処理のスピードやコストがさらに改善されるとされています。さらに、多くのレイヤー2が混在する中で、今後それらを繋ぐようなマルチチェーンに対応するための準備段階にもなることが発表されています。
zkSync(ジーケーシンク)
続いては、zk-Rollups(ZKロールアップ)の最有力候補とも言われるzkSyncです。zkSyncは、最近zkSyncのバージョン2.0を公開しました。zkSyncのバージョン2.0はzkSync eraと呼ばれ、執筆時点ではテストネットと許可制のメインネットが公開されています。
zkSyncの採用しているZKロールアップは、非常に注目されているモデルなので、zkSyncの動向には業界でも注目が集まっています。zkSyncは次にzkSync eraのメインネット公開(許可なしで利用できるもの)が待っており、いつになるかは未定です。
zkSync eraの完全公開が行われれば、おそらくTLVも大きく増えることとなると共に、ZKロールアップの完成が期待され、さらにレイヤー2は盛り上がることとなるでしょう。
また、zkSyncはトークン発行も期待されるプロジェクトの一つです。特にトークン発行が確定しているわけではありませんが、注目されるZKロールアップの最有力候補とだけあって、今後のトークン発行に注目が必然的に集まっています。
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Stark Net(スタークネット)
Stark Netは他の3つに比べれば最近公開されたネットワークなので、まだあまり知名度はありませんが、レイヤー2の技術を提供する有名企業Stark Ware(スタークウェア)が開発するネットワークなので、非常に注目度は高いです。
Stark NetもzkSync同様にZKロールアップを採用しています。
Stark Netは、メインネットを公開したもののまだアルファ版でテスト段階にあります。そのため、先に挙げたネットワークよりも開発状況は遅れています。Stark Netが現在取り組んでいるのは機能性の向上で、明確な大型のアップグレード予定は発表されていません。
ただ、2023年にはフルノード(ネットワークの拠点)のクライアント「Papyrus」を発表するなどしており、開発は徐々に進められています。有名ネットワークよりも開発が遅れていることはディスアドバンテージですが、逆に言えば少しレイヤー2ネットワークに取り残されている参加者などからすれば、まだ乗るのに遅くないネットワークとも言うことができるでしょう。
Stark Netはトークンを既に発行しているものの、一般公開はされておらず、公開が待たれています。ネットワーク自体がまだ開発段階にあるため、トークンの公開はまだ先かもしれませんが、今後の発表が注目されています。
今回はレイヤー2ネットワーク4つの直近の予定を紹介しました。まだ完成しているネットワークはないものの、2023年はやはりレイヤー2の年となる可能性が大いにあります。興味のある方は、ぜひ積極的に情報収集をしていただければと思います。
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