Polygon(ポリゴン|MATIC)とは?注目されるイーサリアムのレイヤー2を初心者にもわかりやすく解説!

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「自分もNFTのコレクションを作って販売してみたい!」

そう思ったNFTクリエイターを助けるとともに、頭を悩ませてきたのがPolygon(ポリゴン)というプロジェクトです。いま暗号資産やNFTに関連するビジネスをされている人の中にも、以下のようなケースにあてはまる人は割と多いのではないでしょうか?

  • これまでは暗号資産なんてまったく興味もなかった
  • 2021年夏以降のNFTの盛り上がりをきっかけにこの世界に足を踏み入れた

このように、NFTを経由して暗号資産の世界に入ってきた人が早々にぶつかる壁、それが「Polygonって結局なに?」という疑問です。

特にNFTを自分で作って販売しようと思っている人の中には「自分の作品をイーサリアムで販売すべきなのか、それともPolygonで販売すべきなのか」を決めるために、必死に情報を集めた方も多いのではないでしょうか?

「イーサリアムはガス代が高すぎて、そう簡単に使える気がしない」

「反面、Polygonならガス代はほとんどかからないけど、でも人気のNFTはどれもイーサリアムで出品しているという話もあるし」

「いくら情報を集めても、自分がどちらでNFTを出品すべきか結局判断がつかない!」

多くのNFTクリエイターがきっとこのような悩みを乗り越えて、いま活動されていることと思います。

この記事では、特にNFT初心者の頭を悩ませてきたPolygonがどのようなプロジェクトなのかをわかりやすく解説します。

GMOコイン

 

Polygon(ポリゴン)の基本的な特徴

出典:https://polygon.technology/developers

まずはPolygonの基本的な特徴から確認していきましょう。

 

Polygonが生まれた経緯

Polygonは元々はMATIC(マティック)というプロジェクト名で2017年にスタートしました。2020年6月からPolygon PoSチェーンが稼働し、現在までDeFiやNFT発行に利用されています。その後、2021年2月にプロジェクト名をMATICからPolygonに改名しています。

 

ネイティブトークン=MATIC

Polygon独自のトークンが「MATIC」です。プロジェクト名の変更があったため、今でもPolygonとMATICの名称がこんがらがってしまっている人は多いのではないでしょうか。

基本的に。今ではトークンの名称としてのみMATICの名前が使われており、その他は全て「Polygon」という名称に変わったと考えて問題ありません。

MATICは主に、

  • Polygonネットワークにおける手数料の支払い
  • ステーキング
  • ガバナンス

に利用されています。

ちなみにPolygonのトランザクション手数料(取引などの処理にかかる手数料。「ガス代」とも呼ばれます)は約0.5円と、イーサリアムに比べてかなり安くなっています。

MATICは2022年3月現在、国内の暗号資産取引所での取り扱いはありません。購入する際は国内の取引所で、海外取引所などでMATICと交換できる暗号資産(例えばETHなど)を購入し、海外の暗号資産取引所に送金した後に、購入することになります。

 

Polygonはイーサリアム向けのレイヤー2スケーリングソリューション

この点がPolygon最大の特徴です。イーサリアムは数多くのNFTマーケットやDapps(分散型アプリケーション)の基盤となっており、ブロックチェーン開発の王様とも呼ばれています。

イーサリアムで作成・開発できるDapps(分散型アプリ)とは?実例も合わせて紹介

しかし、イーサリアムは「スケーラビリティ問題」を抱えています。スケーラビリティ問題とは、ユーザーの過多によってガス代が高騰したり、トランザクションが通らず処理が遅延するなどの問題です。

スケーラビリティ問題とは

スケーラビリティ問題とは?仮想通貨の課題と解決する技術について初心者にもわかりやすく解説!

イーサリアムがより使われるようになるほどこの問題は顕著になってきました。

この状況では、イーサリアムブロックチェーンを利用できるのは高額なガス代を支払うことができる富裕層だけになってしまい、より一般層にまで使用してもらうことができません。

そして、この問題を解決するためにPolygon(開発当初はMATIC)が作られました。Polygonはセカンドレイヤーとしてイーサリアムとの互換性を持ちつつ、イーサリアムよりも遥かに高速で安価に処理を行うことができます。

イーサリアムのトランザクション処理数が1秒間に10〜15件と言われているのに対し、Polygonでは1秒間で数千〜数万件の処理が可能になっています。

 

Polygonが幅広く活用される理由

出典:https://polygon.technology/

次にPolygonの活用が幅広く進んでいる理由を見ていきましょう。

 

複数のスケーリングソリューションがある

Polygonが他のプロジェクトと異なる点として、単一のソリューションだけが存在しているわけではない、ということが挙げられます。実はPolygonというプロジェクトの中には複数のソリューションがあり、その数は今も増え続けています。

具体的には2022年3月時点でPolygonの公式サイトでは、以下のソリューションが確認できます。

  • Polygon PoS
  • Polygon Edge
  • Polygon Avail
  • Polygon Zero
  • Polygon Miden
  • Polygon Hermez
  • Polygon Nightfall

この中で、Polygonユーザーに最も馴染みがあるものが「Polygon PoS」です。

Polygon PoSはMATIC時代の「Matic Mainnet」が改名されたソリューション(チェーン)です。 イーサリアムのチェーンから、Polygonのチェーンに資産を移す時にわたしたちが使っているのが「Polygon PoS Bridge」です。

このPolygon PoS上には、すでに3000以上のDeFiやNFTのDappsが開発されており、6000万以上のユニークアドレスを有しているほど多くのユーザーに使われています。

 

イーサリアムとほぼ同等の開発環境

すでに、イーサリアムメインネットから多数のプロジェクトがPolygonへの対応を進めています。その理由はイーサリアムとほとんど変わらない環境で開発をすることができるため、開発者にとって使い勝手もよくスムーズにPolygon対応を進めることができる点があります。イーサリアムと異なり、開発時にガス代に悩まされることもありません。

 

ガス代の安さ

先ほども振れましたが、Polygonはイーサリアムに比べて圧倒的にガス代が安く済みます。このおかげでユーザーもガス代に悩まされずDeFiが利用できたり、NFTの発行や送付にかかるコストも抑えることができます。

世界最大のNFTマーケットプレイス「OpenSea(オープンシー)」はイーサリアムとPolygonの両方に対応していますが、出品されているNFTの特徴にも違いが見られます。

【初心者向け】OpenSea(オープンシー)とは?使い方・売買方法をわかりやすく解説!

イーサリアムネットワークには価格が比較的高く、アート性が強いNFT作品が出品されています。これに対してPolygonネットワークにはゲームで使われるアイテムのNFTが多数出品されています。ゲームアイテムは頻繁に取引を繰り返すことになるため、ガス代のかからないPolygonが選ばれています。

 

MATICの今後・将来性

MATICを発行するPolygonはイーサリアムのレイヤー2プロジェクトです。そのため、MATICの今後はPolygonがいかにユーザーに支持されるかにかかっていると言っても良いでしょう。

 

価格の推移

MATICの価格推移
MATICの価格推移(出典:https://coinmarketcap.com/ja/currencies/polygon/)

MATICはは2021年11月以来、価格が下落しています。2021年11月は仮想通貨全体が過去最高の上昇を見せたため、その影響もあってMATICも過去最高値をつけたのだと思われます。

2021年11月からは仮想通貨市場全体が弱気相場に入っているという理由もあり、上昇しても限定的、という状態が続いています。

今後、LPTトークンの需要と供給のバランスが変わっていく可能性もありますが、価格上昇においては、Plygon自体がいかに多くの人に利用されていくかどうか、という部分が大きいでしょう。

 

新たなソリューション「zkEVM」の発表

Polygon(MATIC)の大きな動きとしては、イーサリアムのレイヤー2技術の一つであるzkロールアップを使用した新ソリューション「zkEVM」を2022年7月22日に発表したことが挙げられます。

出典:https://blog.polygon.technology/the-future-is-now-for-ethereum-scaling-introducing-polygon-zkevm/?utm_source=Twitter-Main+&utm_medium=Post+&utm_campaign=Tier-1-Announcement

zkEVMでは、ゼロ知識証明と呼ばれる技術をイーサリアムのレイヤー2に採用し、より分散化され、より匿名性が向上されたレイヤー2を実現するとしています。

zkEVMは、EVMと呼ばれるイーサリアムの仮想マシンに対応しているため、EVMに対応しているスマートコントラクトであれば使用することができます。多くのDapps(分散型アプリケーション)がEVMに対応しているため、今後多くのアプリケーションがPolygonと連携される可能性があります。

 

レイヤー2プロジェクト同士の競争

MATICには懸念点もあります。レイヤー2プロジェクトは非常に多くあるため、今後Polygonがどこまでシェアを伸ばせるのか不透明である、という点です。

Polygonの他にもArbitrum(アービトラム)と呼ばれる、現在レイヤー2でシェアNo1のプロジェクトや、Polygonと同様のZKロールアップと呼ばれる注目技術を採用したzkSyncなどのプロジェクトにPolygonが負けてしまう、ということは考えられます。

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もしPolygonがユーザーに利用されなくなれば、その分MATICの利用価値や期待値も下がっていくと考えられるため、そのようなリスクがあることは理解しておくと良いでしょう。

 

まとめ

Polygonはイーサリアムが抱えるスケーラビリティの問題を解決するために生まれただけあって、開発側もユーザー側も低コストで利用することができます。

「NFTやDeFiを触ってみたいけど手数料はできるだけ取られたくないし、予算自体もそれほど多くはない」という人が最初に利用するには比較的適したプロジェクトだと言えます。

また、2022年はメタバースとも関連したNFTゲームがブームになる可能性がありますが、その時にゲーム内で使われるアイテムのNFTは、取引コストの安いPolygonチェーンで流通する可能性が大きいです。

より多くの人がWeb3の世界に触れるきっかけとなりうるPolygon。ぜひみなさんも一度MATICを手にし、Polygonのサービスを利用して見てはいかがでしょうか。

 

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